David the smart ass心のダイエット!~時には辛口メッセージを~ |
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高橋鉄って、あの高橋鐵なんですか?~大阪圭吉「死の快走船」が出た!
といっても、Kさんとはネット上の付き合いなので、最近少し Twitterで話したって程度なのだけれど。そもそも「K」さんなどと殊更に匿名にする理由は感じない。この記事を読んでいけば、自ずと知れることなのだし。ただ、さしたる意味なく、ここではKさんと呼んでおくことにする。
Kさんは、大阪圭吉という探偵作家のファンである。たぶん、日本でといえば世界で、大阪圭吉について最もよく知る人物の一人だろう。たぶん日本一だといって過言ではないのだろうけど、ま、こういうことは一位だの、二位だの言ってもしかたのないことである。まだブログが普及する前のころ、わたしは大阪圭吉のことを調べていて、Kさんのホームページを訪れて、コメントのやりとりなどしてその時にネット上ではそれなりに親しくなった。
大阪圭吉はざっくりいえば江戸川乱歩や横溝正史と同じ世代の探偵作家だ。乱歩をして「日本のコナン・ドイル」と言わせしめたほどの期待の星だった。しかし、戦争が運命を大きく変えた。昭和18年に応召し、満州、フィリピンへ転戦、昭和20年にルソン島にて病死した。乱歩や正史が、戦後の自由なムードの中で推理小説を育て、花を咲かせていったのに対し、戦地から帰らぬ人となった圭吉には長らくスポットが当たらなかった。たらればの話だが、大阪圭吉が無事復員していたらこんな風に埋もれてしまうこともなかったはずである。
そういうわけでまとまった著作が読めるのは、国書刊行会により発刊された探偵クラブ叢書「とむらい機関車」(1992)というハードカバー単行本と、日本探偵小説全集12巻「名作集2」(創元推理文庫1989)くらいのものであった。2001年「とむらい機関車」「銀座幽霊」(創元推理文庫)が出て、次第に広く知られるようになっていった。また、「大阪圭吉探偵小説選」 (論創ミステリ叢書)なども一般書店でも購入できるようになった。
そしてこの10月新たな一冊がこのささやかなラインナップに加わった。ミステリー珍本全集の第4巻「死の快走船」である。
それまで創元推理文庫の「とむらい機関車」や「銀座幽霊」に収録されていたのは、大阪圭吉の短かった作家生活の中の前期の作品といってよい。今回の珍本全集「死の快走船」は、大阪圭吉のいわゆる代表作だけでなく、むしろ、最後期の著作を除くほとんどを集めていると言ってよい(らしい)。「らしい」というのは、わたしはまだ手にしておらず、これまた、Kさんの受け売りである。
Kさんが喜んだのは言うまでもない。そんなKさんは、圭吉のこの新刊の売れ行きをわがことのように気にかけていて、こんなツイートをなさっていた。
高橋 鉄 『世界神秘郷』 と「よく一緒に購入されている商品」は、大阪圭吉 『 死の快走船』 (ミステリ珍本全集04)
おかげで順位が上がっている!
http://t.co/vg2QDVKgBr
— 小林文庫オーナー (@KOBAYASHI_bunko) 2014, 10月 8
「おかげで順位が上がっている!」--これは、大阪圭吉のファンであるKさんをしても「(高橋鉄の)おかげ」つまり、高橋鉄の方が有名であり、人気があるという認識だととらえているのだということになろう。
え? でも、高橋鉄って?
ベアアタック怪奇ラジオが待ちきれず竹姫のまとめページを作る!
で、ま、スマホやタブレットの用途の最大の目的の一つが、Podcastを聞く! ということになってしまいました。
podcastでネットラジオたくさん聞いてます。おもしろいのたくさんあります。
あ、ひょっとしているかもしれない、podcast って何? って人のために
→ ポッドキャストとは?ポッドキャストの聴き方は?
で、過去配信をさかのぼってずっと聞いたものがいくつかあって、けっこうはまったものを紹介してみたいと思いますが、中でももっとも収穫だったのは「東京ポッド許可局」です。文系芸人で、かわいらしいおっさんが、こだわりを吐き続ける! 大好きです!
→ TBS RADIO TBSラジオ 東京ポッド許可局
→ 東京ポッド許可局
不覚にも、好きすぎて、豊橋に来た時(2013年11月)には出かけて行ってしまったくらいです。
で、今回紹介するのは「ベアアタック怪奇ラジオ」です。
「ベアアタック」はクマの一撃のことを言うようですが、実際にはクマ撃退スプレーの商標に同名のものがあります。
ただこれはユニット名です。イラストレーターと漫画家のコンビが、「怪奇」をテーマに活動するときに男女ユニットで、ネット配信の「怪奇ラジオ」以外に、デザフェスなどでも活動しそれないに好評を博し、作品完売のようなんですが、実際、ユニット的にどんな活動をしているのかは、まだ、配信を聞き出して半年くらいなんで詳しくはわからないのです。
そもそも、ユニット結成自体が半年ほど前のようでさえもあります。
ちなみ、「bear attack」ということばですが、ネット検索すると「弱気筋の不意売り」という株関連用語(?)が出てきます。ってことは、ひょっとしたら、先行きに不安を感じていたお二人が、現状突破を狙って唐突に思いついたユニットなのかも……なんて、穿った見方をしたくなりますが、そいつは、smaratass かもしれません。

→ ベアアタック公式サイト
「女性器の3Dプリンターデータ」作成の自称芸術家逮捕事件雑感
一言で言えば、こんな事件です。
3Dプリンタで女性器の造形を出力できるデータを頒布したとして、「ろくでなし子」の名前で活動している女性漫画家を警視庁が逮捕。 各社の報道によると、警視庁は7月14日、3Dプリンタで女性器の造形を出力できるデータを頒布したとして、「ろくでなし子」の名前で活動している女性漫画家をわいせつ電磁的記録頒布容疑で逮捕した。漫画家は「わいせつ物とは思わない」と容疑を否認しているという。
→ 3Dプリンタで性器の造形を出力できるデータ配布 漫画家「ろくでなし子」逮捕 - ITmedia ニュース
これは、すごいことだと思いました。3Dプリンターのさまざまな利用法の、豊かで、恐ろしい未来を想像させると思いました。ひょっとしたら、わたしが知らないだけで、外見だけの3Dのコピーなんてすごく身近になっているのかも知れないと思ったりもしました(たぶん、実用ベース、生産ベースにならないだけで、実存していますよね)。
このろくでなし子さんがこんなことをした背景はこんな感じです。
昨年6月、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で「わたしの『まん中』を3Dスキャンして、世界初の夢のマンボートを作る計画に支援を!」という企画を実施。3Dスキャンした性器をかたどったボートを作成するための資金を募る内容で、3000円以上の支援者には3Dデータを配布するとしていた。
→ 3Dプリンタで性器の造形を出力できるデータ配布 漫画家「ろくでなし子」逮捕 - ITmedia ニュース
この記事では「漫画家」として紹介していますが、別の記事などでは「自称芸術家」というような紹介をしたところがありました。彼女の作品を見たことがないので、その芸術性については、残念ながらよくわからないのですが、この思考方法は漫画家ではなくて、まさしく現代芸術家のものであって、「自称芸術家」というのは素敵なネーミングだと感じました。
で、この3Dデータ配布が「わいせつ電磁的記録頒布」に当たるとして逮捕されてしまったようなのですね。
あまりにもいろいろなものが詰まっていて、なかなか整理ができなかったのですが、この「3Dデータ」が「わいせつ電磁的記録」になるんですね。なるほどね。
たとえば、AVでもポルノ写真でもモザイクとかしてればOKなんですよね。「わいせつ電磁的記録」ってなら、あの薄っぺらなDVDに入ったエッチなデータなんてそうなんですよね。これが、「わいせつ」に当たるかどうかはそれを見てチェックしないといけないわけですよね。AVで言えば、モザイクの仕方がダメだからアウト! ってことになるはず(だとわたしは思っているのですが、ここのところで事実誤認があればご指摘いただきたいです)です。
当然ながら警察は、このろくでなし子さんが頒布した「女性器の3Dプリンターデータ」を再生した上で「わいせつ」と判定したのだと思うのですが、それを見た警察官に「わいせつ」だと考えさせたのは、相当の出来栄えだったのだなと……想像したところであります。色や質感はどんなものだったのだろうと、そんな余分なことまで考えました。色調は、質感までほんとうにリアルに再現されたのならば、そりゃ「わいせつ」かもしれないなと。
「すべての道はローマに通ず」~ベルニーニまとめ作りました!
ベルニーニのエロさは異常。何をどうしたら石を彫ってこんなになるのか。 http://t.co/IX4Obc5K5f pic.twitter.com/gWnKY8bCkj
— O野K太郎 (@gouranga_) 2014, 5月 26
この質感、この肉感、この重量感……。
これ見たい、これ触りたい、この手になりたい、こうやって抱きたい……とさえ思ったのです。こういう気持ちにさせるのは、それは、当方の事情や体調もあるのでしょうが、作品もまた素晴らしいのです!
これが大理石……とはとても思われない。石のような素材を削って、滑らかに、そして柔らかで、生きているようにさえ感じさせる、まさに、芸術とはこういうことです。
もう、すっかり気に入って、NAVER【まとめ】作っちゃいました。
このまとめを作るまで、ベルニーニの名前をほとんど知りませんでした。まとめの中に引用しましたが、たぶんCMやカレンダー、ポスターなどで何度も見て知っているはずなのに、作者の名前を覚えていなかったのです。
ローマに行った観光客で、ベルニーニの名を知っている人は全くいなかった。 ヴァチカン、サンピエトロ広場の巨大な柱廊、サンピエトロ聖堂の巨大な天蓋、そして聖ペテロの司教座。 これらを見ない観光客はいない。 全て説明を聞かされている。 CMでよく見るサンタンジェロ橋の聖人巨像、ナボーナ広場の2つの噴水、スペイン広場の噴水、トリトーネの噴水。 みんな見たはずだ。 名前の説明を聞かされたはずだ。 でも彼の名を観光客は誰も知らない。
→ ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ 彫刻
それどころか、「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの「天使と悪魔」の中ではいくつもいくつものベルニーニが登場しながらも、訳もわからないし、ベルニーニの作品に興味も持てずにいました。それは私自身の無知でもあったのです。ベルニーニを巡っては、こんな言葉もあるくらいなのですから。
「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」
「ミスター・ローマ」という感じです。でも、なぜだかそんなに有名って感じはありませんよね。すくなくとも、日本では。映画「天使と悪魔」の原作はダン・ブラウンの小説ですが、彼にとってはダ・ビンチとベルニーニは同格だったのかもしれません。しかし、日本での知名度は全然違います。わたしの同僚が「なんで日本人はあんなにモナリザが好きなのか?」と言っていましたが、ベルニーニは、その作品をみんな見たことがあるだろうに、なぜだか知らていないと思うのです。
自分の無知を弁解するなと叱られそうですが、言い訳もないわけではないけど、実態じゃないかと思いますよ。
そんなわけで、ベルニーニやバロックについて、簡単にまとめてありますんで、よかったら見てみてください。