David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

スポンサーサイト

-----------
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

映画:「刺青 SI-SEI」~DVDで

2006-06-29-Thu
耽美派の文豪谷崎潤一郎の「刺青」はフェティシズムの文学です。「しせい」と読みます。「いれずみ」でも「刺青」と変換するのですが、「刺青」と「入れ墨」とは呼びます。tatooのことで、入れ墨とも言えるのですが、江戸時代中期に刑罰として左腕にぐるりと一回りする形でいれずみをしました。「いれずみ」と言った場合はこの刑罰を指し、飾りぼりというのか、背中などにする倶利迦羅紋紋(くりからもんもん)などは「ほりもの」と呼ばれていました。この「刺青」はそちらのほりもののことです。

彫り師にとっての理想の女の白い肌に、その女の魅力をいっそう引き立たせる女郎蜘蛛の絵を彫る……、それが、清吉の夢であり、そして清吉をそれを実行し、自ら求めた美によって破滅へと向かうのです。それは、女の肌に針をさすからサディズムとも言えますが、やはり、マゾヒズムですね。女に対するマゾヒズムというよりは、美に対するマゾヒズムです。
刺青・秘密
刺青・秘密
posted with amazlet on 06.06.29
谷崎 潤一郎
新潮社 (1969/08)
売り上げランキング: 20,340
おすすめ度の平均: 4.33
4 谷崎の描くあやしい不思議な世界に耽る
4 読み返してみてびっくり
5 フェティシズムの王国

その谷崎の「刺青」の現代に置き換えて映画化したのが、「乱歩地獄」の佐藤寿保監督が撮った「刺青 SI-SEI」です。
乱歩地獄 デラックス版
ジェネオン エンタテインメント (2006/05/25)

途中で主人公の口から明かされるのですが、主人公来栖(弓削智久)は、谷崎の小説「刺青」の清吉を父に、背中に刺青の女郎蜘蛛を負った女を母に生まれた男の子ということになっています。その両親の因果か、自らも刺青の美しさにとりつかれ、理想の肌の女美妙(吉井怜)を拉致し、その背中に同じように刺青をしようというわけなのです。これ以上書くとネタバレになるので、このあたりまでにしておきます。
刺青 SI-SEI
刺青 SI-SEI
posted with amazlet on 06.06.29
アートポート (2006/03/24)

ヒロイン美妙(吉井怜)がカメラに追われるシーンや、背中に針を指されてその痛みに耐えながら、うっとりとするシーンなどはエロティックです。

耽美文学なので、そういうシーンを印象的に、綺麗に撮ってもらえるといいと思うのですが、やはり、現代の映画の需要と供給のバランスというか、サイコ・サスペンス的な味わいや、ミステリー的なタッチが好まれるのか、妙な、理屈というか、真相というか、深層心理というか、そうしたものを説明しているようで、わたしには、むしろそこが興ざめな感じもしました。ま、しかし、そういう、ある種散文的なわかりやすさも必要なのかもしれませんけれどね。

あと作中に出てくる芳年の無惨絵(wikipedia「月岡芳年」)や、現代の無惨絵作家とも言える丸尾末広(丸尾末廣)花輪和一の作品が出てきたのは、ま、ファンとしてはうれしいものがありました。

にほんブログ村 映画ブログへ

COMMENT



コメントの投稿












※スパム対策のため、半角英数字のみのコメントは禁止設定してあります。
また、半角「-」の5文字以上連続もコメント内に書き込めません。



秘密にする

TRACKBACK

※この記事のトラックバックURL(コピーしてお使い下さい)
  
http://smartass.blog10.fc2.com/tb.php/903-19ab323b

※管理人が承認したトラックバックのみ表示します(12時間以内には表示処理をするつもりです)。
HOME
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。