David the smart ass心のダイエット!~時には辛口メッセージを~ |
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映画:「サウンド・オブ・サンダー」~コロナで
2006-04-04-Tue
「サウンド・オブ・サンダー」ってタイトルです。このくらいだったら、「いかずちの音」でもいいし、「雷の響き」「雷鳴」とか、「遠雷」でもいいかな、何か、翻訳できそうなんだけどって思った。
それとも何かだめなわけでもあるんだろうかと、「雷鳴」の英訳をgoo和英辞書で見てみると、「a roll of thunder」とか、あるいは「a peal of thunder」だと出ている。ああ、何か違うのかなぁと、エキサイト翻訳で「雷鳴」でポチっとすると「thunder」と変換する出て、「雷の音」だと「sound of thunder」と出る。あ、いいじゃん~。なんて、どうでもいい話。
いくつかのサイトでこの映画の評判を読むと、今一つ。CGがたくさん使われているのだけれど、そこが、「CGがちゃち」なんて評価も書かれていたりする。そうなんか~。たしかに、冒頭のCGはちとひどい。ひどいというか、別にあれはあれでいいんだろうけど、ちと、CGCGしてる。あれはひょっとしたら、効果なのでは? と思ったくらい。~(笑)。
そのほかの評価として、やっぱりちょっと、話が古臭いかな。オーソドックスというか。批判的な意見の中には「所詮B級作品」なんて言葉も見ることができました。本来公開はすべきレベルでなく、「未公開作品」といきなりレンタル店の棚に並ぶレベルでは?なんて意見もあったね。
確かに、ちょっと感動は少なかった。二番煎じ、三番煎じと言われようと、「アルマゲドン」よろしくヒューマニティあふれる男が、人類のために立ち向かえばよかったかもしれないし、解決後、悲劇に涙するもよし、感動に抱きあうもよし、とにかく、解決後、人間らしくその感動を表現して欲しいんだけど、そこが今一つ、話の展開上うまくいかない。むしろ、クールに決めてしまったって感じ。
だからといって、この話の主人公が勇敢でなかったってわけじゃない。主人公の博士はよくがんばった。モンスターとも戦ったし、溺死しそうになったし、最後はその手のヒーローもののように、単独困難な状況に挑んだし、そして、うまくやった! いいんじゃないかなぁ。ただ、ストーリーの必然性から、感動的に喜びを共有するような展開に出来なかったのは仕方がない。そういう話なのだから。
B級といわれ、酷評されているけれど、この作品のすごいところは、「過去を変えたらどうなるか」ってことの解釈と、それを映像化したところだと思う。
映画の中でも繰り返され、予告編にも出てくるが、タイムトラベル3原則ってのがある。「1 過去を変えてはならない」「2 過去に何かを残してきてはならない」「3 過去から何ものかを持ち帰ってはならない」--この3つ。もちろんSF作家が作ったものなのなのだろうけれど、これを破ったらどうなるか、わかる?--未来が変わる。そう~! じゃ、どんなふうに変わるの? それがわかる?
過去に行って1本の植物を切り倒したらどんなふうに変わるの? 過去に行って1匹の昆虫を殺したらどうなるの? 1匹の恐竜を殺したらどんなふうに変わるの? それが、この映画では描かれる。
この映画の設定は2055年。すでに多くの野生動物は絶滅し、人類はにとって自然界の動物は夢のまた夢になっている。そんな時代に「タイムトンネルで過去に旅し、過去で恐竜退治をしよう」というビジネスが現れた。過去に行き、実際の恐竜をハンティングし戻ってくるという刺激的な体験は、21世紀半ばの「未来人」にとって、非常に魅力的な娯楽であって。
ところが、何が原因だったかはネタバレになるんで割愛するが、あるアクシデントのために、実際に未来が変わってしまうことになる。最初は「異常気象」でスタートしたのが、やがて、「植物の異変」→「昆虫の異常発生」→「水棲生物の異変」→「爬虫類・鳥類の異常」→「哺乳類の異常」→「人類の異常」と、実際こういう順序になるかどうかはわからないし、映画なのでそこまで厳密に描かれていないけれど、そのアクシデントの結果、未来の世界には思ってもみなかった変化が現れだしたのだった。それは、異常気象や突然変異生命体の登場だった。そして、それは「時間の波」という形で段階的に襲ってきた。
わたしは、これがすごいと思いました。「時間の波」ってのが。最初何かわからなかった。画面で見るとただの津波かと思った。しかし、津波のあと、町は別に水浸しではなかった。水の変わりにあったものは「植物の異常」。つまり、あたかも大津波が大地を襲うように「時間の波」が襲うんだけれど、その跡に残るのは、いつのまに生え、成長したのかわからない巨大な植物が、町のあちこちに根を張り、生えているのだった--。これが「時間の波」というか、「時間の津波」である。
文章で書いてもわかりにくいが、このような「タイムトラベル三原則が破られるとどうなるか」を、見事に映像化した作品だと言うことができた。わたしはその点について、CGが悪いなんて気もなく、おもしろく見た。
ただ、残念なのは、人類を襲った未曾有の大問題の解決にも、やはりタイムトラベルを利用するんで、もしうまくいく(ある過ちをなかったことにする)と、それは「元に戻っちゃう」ってことなんだけれど、こういう解決はいかにもSF的で、合理的なのだけれど、感動に乏しくなる。作戦が成功したからといって、事情を知る人間と「やったぁうまくいったぁ。あぶなかったぁ。よくやったぁ」と感動を分かち合うことができないのである。
なにが原因で、どう解決したのかは、実際の映画を見てからのお楽しみと言ったところ。
ま、よくも悪くも、解決にタイムマシンを使うんで、そこがなんとなく結末の盛り上がりに欠けてしまうわけだ。だって、「過去を変えたという過去が変わってしまって、結局問題の起こらない未来に住むことになってしまう」のだから……。
レイ・ブラッドベリが原作で、わたしにはおもしろかった。
公式サイトはこちら
wikipedia:「レイブラッドベリ」はこちら
でもって、これが原作
でもって、これが、レイ・ブラッドベリで萩尾望都のやつ~
読み応えあり
詩のようで、
萩尾望都のスゴさ
これは、レイ・ブラッドベリ原作の「華氏451」(例の「華氏911」のタイトルはこのパロディです~)。
時代は変わるか?
すばらしい作品
もしかして、これは現在!?
ついでの、これはHGウェルズの「タイムマシン」~。
一行で観た気になれるレビュー:
心に残る言葉が・・・
期待してなかったわりに…

それとも何かだめなわけでもあるんだろうかと、「雷鳴」の英訳をgoo和英辞書で見てみると、「a roll of thunder」とか、あるいは「a peal of thunder」だと出ている。ああ、何か違うのかなぁと、エキサイト翻訳で「雷鳴」でポチっとすると「thunder」と変換する出て、「雷の音」だと「sound of thunder」と出る。あ、いいじゃん~。なんて、どうでもいい話。
いくつかのサイトでこの映画の評判を読むと、今一つ。CGがたくさん使われているのだけれど、そこが、「CGがちゃち」なんて評価も書かれていたりする。そうなんか~。たしかに、冒頭のCGはちとひどい。ひどいというか、別にあれはあれでいいんだろうけど、ちと、CGCGしてる。あれはひょっとしたら、効果なのでは? と思ったくらい。~(笑)。
そのほかの評価として、やっぱりちょっと、話が古臭いかな。オーソドックスというか。批判的な意見の中には「所詮B級作品」なんて言葉も見ることができました。本来公開はすべきレベルでなく、「未公開作品」といきなりレンタル店の棚に並ぶレベルでは?なんて意見もあったね。
確かに、ちょっと感動は少なかった。二番煎じ、三番煎じと言われようと、「アルマゲドン」よろしくヒューマニティあふれる男が、人類のために立ち向かえばよかったかもしれないし、解決後、悲劇に涙するもよし、感動に抱きあうもよし、とにかく、解決後、人間らしくその感動を表現して欲しいんだけど、そこが今一つ、話の展開上うまくいかない。むしろ、クールに決めてしまったって感じ。
だからといって、この話の主人公が勇敢でなかったってわけじゃない。主人公の博士はよくがんばった。モンスターとも戦ったし、溺死しそうになったし、最後はその手のヒーローもののように、単独困難な状況に挑んだし、そして、うまくやった! いいんじゃないかなぁ。ただ、ストーリーの必然性から、感動的に喜びを共有するような展開に出来なかったのは仕方がない。そういう話なのだから。
B級といわれ、酷評されているけれど、この作品のすごいところは、「過去を変えたらどうなるか」ってことの解釈と、それを映像化したところだと思う。
映画の中でも繰り返され、予告編にも出てくるが、タイムトラベル3原則ってのがある。「1 過去を変えてはならない」「2 過去に何かを残してきてはならない」「3 過去から何ものかを持ち帰ってはならない」--この3つ。もちろんSF作家が作ったものなのなのだろうけれど、これを破ったらどうなるか、わかる?--未来が変わる。そう~! じゃ、どんなふうに変わるの? それがわかる?
過去に行って1本の植物を切り倒したらどんなふうに変わるの? 過去に行って1匹の昆虫を殺したらどうなるの? 1匹の恐竜を殺したらどんなふうに変わるの? それが、この映画では描かれる。
この映画の設定は2055年。すでに多くの野生動物は絶滅し、人類はにとって自然界の動物は夢のまた夢になっている。そんな時代に「タイムトンネルで過去に旅し、過去で恐竜退治をしよう」というビジネスが現れた。過去に行き、実際の恐竜をハンティングし戻ってくるという刺激的な体験は、21世紀半ばの「未来人」にとって、非常に魅力的な娯楽であって。
ところが、何が原因だったかはネタバレになるんで割愛するが、あるアクシデントのために、実際に未来が変わってしまうことになる。最初は「異常気象」でスタートしたのが、やがて、「植物の異変」→「昆虫の異常発生」→「水棲生物の異変」→「爬虫類・鳥類の異常」→「哺乳類の異常」→「人類の異常」と、実際こういう順序になるかどうかはわからないし、映画なのでそこまで厳密に描かれていないけれど、そのアクシデントの結果、未来の世界には思ってもみなかった変化が現れだしたのだった。それは、異常気象や突然変異生命体の登場だった。そして、それは「時間の波」という形で段階的に襲ってきた。
わたしは、これがすごいと思いました。「時間の波」ってのが。最初何かわからなかった。画面で見るとただの津波かと思った。しかし、津波のあと、町は別に水浸しではなかった。水の変わりにあったものは「植物の異常」。つまり、あたかも大津波が大地を襲うように「時間の波」が襲うんだけれど、その跡に残るのは、いつのまに生え、成長したのかわからない巨大な植物が、町のあちこちに根を張り、生えているのだった--。これが「時間の波」というか、「時間の津波」である。
文章で書いてもわかりにくいが、このような「タイムトラベル三原則が破られるとどうなるか」を、見事に映像化した作品だと言うことができた。わたしはその点について、CGが悪いなんて気もなく、おもしろく見た。
ただ、残念なのは、人類を襲った未曾有の大問題の解決にも、やはりタイムトラベルを利用するんで、もしうまくいく(ある過ちをなかったことにする)と、それは「元に戻っちゃう」ってことなんだけれど、こういう解決はいかにもSF的で、合理的なのだけれど、感動に乏しくなる。作戦が成功したからといって、事情を知る人間と「やったぁうまくいったぁ。あぶなかったぁ。よくやったぁ」と感動を分かち合うことができないのである。
なにが原因で、どう解決したのかは、実際の映画を見てからのお楽しみと言ったところ。
ま、よくも悪くも、解決にタイムマシンを使うんで、そこがなんとなく結末の盛り上がりに欠けてしまうわけだ。だって、「過去を変えたという過去が変わってしまって、結局問題の起こらない未来に住むことになってしまう」のだから……。
レイ・ブラッドベリが原作で、わたしにはおもしろかった。
公式サイトはこちら
wikipedia:「レイブラッドベリ」はこちら
でもって、これが原作
レイ ブラッドベリ Ray Bradbury 小笠原 豊樹
早川書房 (2006/02)
早川書房 (2006/02)
でもって、これが、レイ・ブラッドベリで萩尾望都のやつ~

萩尾 望都
小学館 (1997/08)
売り上げランキング: 25,564
小学館 (1997/08)
売り上げランキング: 25,564
おすすめ度の平均: 




これは、レイ・ブラッドベリ原作の「華氏451」(例の「華氏911」のタイトルはこのパロディです~)。
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン (2005/06/24)
売り上げランキング: 1,446
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おすすめ度の平均: 




ついでの、これはHGウェルズの「タイムマシン」~。
タイムマシン 特別版
posted with amazlet on 06.04.04
ワーナー・ホーム・ビデオ (2005/07/29)
売り上げランキング: 4,781
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おすすめ度の平均: 





COMMENT
お願い
2006-04-05-Wed-06:17
☆BlogStastionさん
2006-04-05-Wed-07:05
ご丁寧にありがとうございます。お断りさせていただきます。
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