FC2ブログ

David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

映画「蛇イチゴ」~BSジャパン放送

2006-03-23-Thu
テレビで放送する映画をあまり見ることは少ないのですが、たまたま、見られることはあります。3月21日BSジャパンで放送していた「蛇イチゴ」は非常に現代的で、おもしろく、そして絶望的な家族の話でした。

主人公は、つみきみほ演じる倫子とその兄である宮迫博之(雨上がり)の周治の兄妹ということになるのかな。周治は、言わば大嘘つきで、子どものころからでたらめばかり言って、人を驚かせ、あるいはだましてきた男です。言わば放蕩息子ですね。あまりのでたらめぶりに勘当されてます。勘当されても周治はほかに取り柄がないですから、詐欺というか、ま、口八丁でたくましく生き抜いています。宮迫は上手いです~。

一方、妹の倫子(ともこと読んでたと思います)は、正反対です。くそまじめの優等生でう。小学校の教師をしていて、正義感が強く、子供同士のいきちがいや、言い訳、嘘などをきちんと指導して、クラスの子どもたちからも、一応信頼されているようでして、うまく言っていて、恋人というか同僚の婚約一歩前くらいにつきあってる。いい人もいます。家族に紹介なんかして、いよいよ二人の結婚も具体していくという、ま、物語の設定にちょうどいいというか、おもしろい時期です。つみきみほは素敵です。婚約者(手塚とおる)はいい味出してます。キモイけど(笑)。

二人の父は明智芳郎(平泉成)も、まじめで働き者なんですが、実はちょっと仕事で大きな苦境に立っています。ネタバラしになるので、どんなトラブルかは書きません。 また、そんな夫を支えながら、最近認知症がひどくなった義父の看病をしてきた、しっかりものの妻章子(大谷直子)がいる、そんな家族です。大谷直子はキレイです。昔とかわらない。素敵ですね。芳郎(平泉)は家族のことを考え、仕事のトラブルを内緒にしているのです。娘の婚約なんてことが目の前にあるとますます言えませんわね、そりゃ。苦しい。

そんな家族5人でくらしている明智家なんですが、ある日、ぽっくりと認知症の爺さんが亡くなってしまいます。そして、葬儀が行われることになるのですが、なんとその場で、父芳郎(平泉)の隠していた仕事上のトラブルが露見するかと……。その明智家のピンチを救うかのようにさっそうと登場するのが、勘当されていた息子周治(宮迫)なのですが、はてさて、その後どうなるか。

こういう設定を書くだけで、もうおもしろいのですけれど、宮迫の演技が意外にうまくて、とてもおもしろく、いささか痛快さももある作品になっています。

これ以上書くとネタバラしになってしまうんですが、この話のテーマは、「家族」「信頼」であると同時に「嘘」や「隠し事」だと思うのですね。

倫子(つみきみほ)のクラスの生徒たちの間でも、クラスで飼ってる金魚の水槽の水換え当番のことが問題になっていて、ある男の子が、嘘かと思える言い訳を言うわけです。それは嘘だというクラスの子の証言があるのですが、実際、子供同士の話ですから、どっちが本当なのか、本人以外誰にもわからないんです。担任として倫子はその決断に迫られるわけなんですね。

また、周治(宮迫)は子ども時代から、うそつきで人をだましてばかりいるのですけれど、倫子(つみき)とは二人だけの兄妹で、どこまで嘘をついてきたのか、二人はどの程度お互いを信じ、お互いのことをわかっていたのかということが、映画の後半で問題になってきます。それをシンボリックに示しているのが、作品タイトルにもなった「蛇イチゴ」です。祖父の葬式を終えて、自宅で二人は語ります。子ども時代、兄が語った蛇イチゴの話は本当だったのかどうか? 本当だったと言い張る兄と嘘に決まってると突っぱねる妹……。

「嘘で人をだますこと」「人の嘘でだまされること」「嘘を相手が信じてくれること」「本当のことを言っても信じてもらえないこと」「嘘を見破ること」「嘘か本当かわからないのに嘘だと決めつけてしまうこと」「嘘だとわかっててもだまされること」……。作品の後半は、蛇イチゴをめぐって、まさに、虚虚実実、嘘と真実とが蛇のように絡み合うそんな展開になっていきます。

蛇イチゴ
蛇イチゴ
posted with amazlet on 06.03.23
バンダイビジュアル (2004/04/23)
売り上げランキング: 18,156
おすすめ度の平均: 5
5 「本当にお母さんは病気じゃなかったんですか?」
5 人生のジェットコースター
5 28歳の女性新人監督、西川美和恐るべし


このアマゾンのユーザーのレビューも、見てから読むとおもしろいと思いました。

公式ページはこちら

邦画全般 - 映画


39☆SMASH「蛇イチゴ」にトラックバックしています。

COMMENT



2006-03-23-Thu-22:45
こんばんは!!

39☆SMASHのマイコと申します。
先日は私のブログにコメント&トラックバックしてくださって、ホントにありがとうございました。

なかなか味のある作品でしたね。
自分の家族はどうなのか・・・??と心配になっちゃいます(笑)

出人さんは相撲がお好きなんですね!!
私も若貴全盛期の時はよく観に行ってました。

安芸乃島のファンだったんです。
あの当時は面白かったな~。

曙が負けた時は座布団を飛ばしたりなんかして・・・(笑)

☆マイコさん

2006-03-24-Fri-07:05
どうも~。

たぶん、どこの家庭も、あそこまではいかないにしろ、わだかまりがあるんだと思います。家族とは言え、いや、家族だからこそ厄介なんですね。「相手のを人格形成に自分が大きく関与してる」わけなんですから。この家族で言うと、兄をうそつきにしてきたのも、妹を潔癖なまでの正義派にしてきたのも、おそらく、家族だったんでしょう。相互の影響がきっとあったはずですよ。「責任」とは言わない、影響と書きますけれど。

あれから、マイコさんところとうちのところでトラバできる記事ないかなと思ったのですが、1本しかありませんでした(笑) こんなものなのですね。

若貴時代に会場に足を運ばれていたのですか。生で観戦なさったのですか~うらやましい限りです。あのころがおもしろかったなら、今もきっとおもしろいですよ。よろしかったら、また見てみて~。

コメントの投稿












※スパム対策のため、半角英数字のみのコメントは禁止設定してあります。
また、半角「-」の5文字以上連続もコメント内に書き込めません。



秘密にする

TRACKBACK

※この記事のトラックバックURL(コピーしてお使い下さい)
  
http://smartass.blog10.fc2.com/tb.php/735-262e57db

※管理人が承認したトラックバックのみ表示します(12時間以内には表示処理をするつもりです)。

『蛇イチゴ』

監督:西川美和 CAST:宮迫博之、つみきみほ 他小学校教師の倫子(つみきみほ)の家は、サラリーマンの誠実な父親と家庭的な母親、そして痴呆症の祖父の4人家族。倫子の婚約者も羨む程、ほのぼのとした家庭に見えたが・・・『ゆれる』の監督である西川美和さんのデビ

蛇イチゴ

2003年/日本 監督/西川美和普通の人間を普通に描くとこんなにも恐ろしくなる。普通の平凡な家族の仮面をはぎ取る、その何気ない光景に背筋がぞっとする。仮面をかぶった家族たちの冷ややかな視線、言動。人間って、こんなに恐ろしくて醜い生き物なのだろうか、と思う。し
HOME