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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

「永久追放」と「対戦禁止令」

2005-11-06-Sun
「K-1などの総合格闘技へ出場したら永久追放」という方針を、西日本ボクシング協会(公式サイト)が検討していると、11月5日付け読売新聞の記事にある。ヨミウリオンラインでもみることができる。(→こちら )

この原因になったものに10月のK-1の試合があった。二人の元日本王者が出場し、ともにKO負けをしてしまったのだ。
 → 第7試合(ボクシング元日本ミドル級王者がKO負け)
 → 第8試合(ボクシング元日本スーパーウェルター級王者がKO負け)

今後もこのように次々と日本王者や世界ランカーが、引退後とは言えK-1などに参戦し、惨敗を喫したら、今まで続いてきたボクシングの伝統と権威が汚されると協会は考えたのだろう。西日本ボクシング協会所属のボクサーが、K-1などの総合格闘技に参戦した場合は追放処分にすることを検討しているのだ。

あげられた理由は主に3点ある。一つ目は「現役ボクシング時代に相当の肉体的精神的ダメージを受けており、その上で、引退後激しい試合に参戦するとなると健康上の危険がある」ということであった。今回の2選手がこれに該当するかわからないが、たとえば、網膜剥離のおそれなどで引退した選手がいたり、そこまではっきりしなくてもさまざまなダメージのある選手もいるだろうから危険だどいうのだ。確かにそういうこともあるだろう。しかし、医者の診断もあるわえだし、本人も希望するわけだから、絶対に危険はないとは言えないが、ある程度避けられると思われる。

他の理由として、2つ目に「伝統あるボクシングの権威を守る」、3つ目に「選手の流出防止」をあげている。こっちの方が切実だったのだろうという気がする。

「曙」がK-1に上がり、無様に負け続けたとき、同様に「大相撲の面汚し」であり、「横綱の権威を汚した」のように言われたのだ。もちろん、そういうことも全くないとはわたしも思わない。

しかし「引退」した横綱である。「引退」というのは、もう相撲を取れないから引退したのだ。その選手が、仮にK-1やプロレスでなくて、相撲で、つまり誰かと相撲をとってそして負けたにしても、わたしは別に構わないと思う。そりゃ負けて当然、相撲がとれなくなったから引退したんだものね。

しかも、それが相撲でなくて、K-1という、ルールも戦法も相撲とは全く違う格闘技で負けたのわけなのだが、そんなのもっと当たり前だろう(笑)。

将棋のチャンピオンが、引退してからチェスやったとして、そりゃたぶんそこそこ強いだろうけど、いくら似ているからと言っても、とった駒が使えないわけだし、同様に計時されて対戦させられたら、チェスをやり込んでいる大学生ににおいそれと勝てるとは思わない(このへん想像です)。

曙にK-1選手としての勝利を期待しても、それは最初から酷だったわけで、わたしとしはそれを踏まえてあえて挑戦した勇気と努力を買いたいと思った。それと打たれることをおそれない見事な負けぶり……。だから、こんなことで「大相撲の伝統が崩れた」などと思うことはないと、ま、わたしは思う。

もう一つの本音として「流出防止」というのが実際はあるだろう。やっと育てて世界ランキング入りした選手に、ファイトマネーで釣られてK-1に移籍されたら困ったものだ。だが、悲しいことに、世界ランカーとは言え、アルバイトかなにかしなければやっていけないらしい。そこへ、K-1に札束積まれたりしたら(ほんとうは知りませんけれど)、もう、断れないね。ただ、K-1とボクシングは、同じ打撃系の立ち技競技ということで、比較的近くには位置するけれど、ルールも戦法も、つまり身体の動きも全く別のものなのだ。金を積まれて、少しばかり練習したところで、なかなかうまくはいかないだろうね。

で、追放とは具体的にどういうことかというと、「協会加盟のボクシングジムを作る」ということが認められないわけで、そのジムで練習してうまくなっても、公式戦に出られるかどうかはかなり微妙です。もう一つのペナルティとして、そのボクサーは「トレーナー、マネジャーなどボクシング関係職のライセンス発行」が認められない。

個人的にはこういう考え方嫌い。なんでも、禁止したり、除名追放したり。ボクシングからK-1への転向ってけっして簡単ではないと思うし、それをもう一度やりたいと考えているわけで、一概に悪いことだとは思われない。

そこまでボクシングのチャンピオンを目指して、過酷なトレーニングをこなしてきた選手が一大決心をして、もう一度別のリングにあがるなんてたいへんなことだ。そこまでしなくても十分にやっていける環境が、今のボクシング界にあるのだろうか? 部外者でよくわからないけれど、けっしてそんなことはないと思う。ボクシング一途に打ち込んできて、若くしてリングを去る彼らに、他のリングにあがったら、裏切り者として永久追放するぞと言えるほど、今のボクシング界は引退後の選手の面倒をみているの? と逆に問い返したいほどである。現役の選手ならともかく、引退後もしばるなんて、ちょっとどうかと思うよね。

そういえば、似たようで別の現象が将棋界でも起きている。将棋ソフトが強くなってきているなか、将棋連盟が、10月6日付けで棋士(女流棋士含む)に対局禁止令を出した(→ 将棋連盟「お知らせ」)というのだ。

最近のコンピューターの将棋ソフトが強くなってきていて、「アマ4段の認定をうけている」とか、「アマ竜王戦に特別出場してベスト16になったとか」、今ではさらに力をつけている。

コンピューター将棋ソフトの特徴としては、手の多い序盤はわりあいと読みが甘くというか、迷いも多く、終盤詰みが見え始めると強い。おそらく人間よりも短時間で確実に読むということになるだろう。

そんな中で将棋連盟は「連盟に断りなく、公の場でコンピューターとの対局を禁じる」という禁止令をだしたのだ。「プロが平手で負けた場合イメージダウン」という警戒感と同時に「許可制にして対局への注目度を高めていく」という思惑もあって、実際将棋連盟のお知らせでは「主催者と連盟があらかじめ相談確認のうえで対戦」としているし、「将棋ソフトの発展には、今後も今までどおり協力していく」旨も書き添えている。

実際、10月26日に森内名人と将棋ソフトが公開で対戦。角落ちのハンディをもろともせず森内名人が勝っている。(→ 11月5日付毎日新聞「将棋ソフト:将棋連盟が対局禁止令 どのくらい強いの?」

ボクシング界も将棋連盟も、おそらく大相撲関係者もそうなんだろうけど、「権威低下、イメージダウン」と「選手(棋士・力士)の管理」の二つが大切な要素になっているのはわかる。

ただ、将棋界と違うのは、引退した人にまでそこまでしばる必要があるの? ってことだ。もちろん、競技や「ギョーカイ」を貶めるようなことは現に謹んでもらいというのはわかるが、「追放」なんて形はやはりどうかと思う。必死に戦ってきて、それなりの成功をした人が、もう一度ゼロからスタートしたいって他の競技にいくのだから、いいじゃないの、暖かく挑戦させてやれば。

ボクシング - 格闘技

<記事の要約>※引用タグ使っていますが、両者ともわたしの要約です。

「総合格闘技出たら永久追放へ…西日本ボクシング協会」
プロボクシングの元王者や世界ランカーだったトップ選手が引退後、K―1などの総合格闘技に出場した場合、「永久追放」とすることを西日本ボクシング協会(辻本章次会長)が検討していることが4日明らかになった。

元日本王者2人がK―1に転向し10月の試合で共にKO負けをした事実があり、「ボクサー時代のダメージの上に、激しい試合をすることの健康上の危険性」「ボクシングの権威を守る」「選手流出防止」などの理由がある。

原案では、西日本協会ジム所属の元プロボクサーのうち、日本、東洋太平洋、世界の各王者もしくは世界ランカーが対象で、引退後、総合格闘技に移った場合「協会加盟のボクシングジムを作る」「トレーナー、マネジャーなどボクシング関係職のライセンス発行」などを認めない方針。

  11月5日付読売新聞より



将棋ソフト:将棋連盟が対局禁止令 どのくらい強いの?
10月23日「人と電脳の最強対決」が公開の場で実現。東京都内で開かれた国際将棋フォーラム(将棋連盟主催)で、ソフト大会で全勝優勝した「YSS」(商品名・AI将棋)の挑戦を、森内俊之名人が「角落ち」でねじ伏せた。

チェス界では、97年に当時の世界王者がIBMのチェス専用コンピューターに敗れている(1勝2敗3引き分け)。チェスと取った駒を使える将棋と比較すると「チェスが10の120乗、将棋が10の220乗」の手数という専門家(はこだて未来大学松原教授)の計算もある。

最近の将棋ソフトの強さを語るエピソードとしては、
・昨年のソフト同士の大会で優勝した「AI将棋」には将棋連盟からアマ四段の免除が送られた。
・アマチュア竜王戦の全国大会に特別参加したソフト「激指」(げきさし)はベスト16に入った。
・7月「将棋世界」の企画で「激指」が現在竜王のタイトルを争っている2人と対戦(プロの角落ち)。渡辺竜王には敗れたが、木村七段を破った。
・9月、プロ六段でもある大学教授らが作成したソフト、橋本五段が平手で対決。橋本五段は勝ったが「仮に早指しのルールで10局戦うとして、必ず全勝できるかと言われれば自信はありません」と打ち明けた。
などがある。

さらに、将棋連盟が「連盟に断りなく、公の場でコンピューターとの対局を禁じる」とする通達(10月6日付)をプロ棋士と女流棋士に出した。その「プロが平手で負けた場合イメージダウンになりかねない」との警戒感と同時に、「許可制」にすることで、対局への注目度を高めようとの思惑もうかがえる。今回の森内名人との対戦も将棋連盟の主催で実現した。

  11月5日付毎日新聞より



※日にちがたつとリンク切れになることもありますので、参考までに上に要約させていただきました。

COMMENT



勝てば官軍、負ければ賊軍

2005-11-07-Mon-13:46
 今頃になって泡食ってそんな禁止令を出しても遅いんでないですかね?それなりの実績を持つからこそ他競技からお呼びが掛かるのでしょうし、実際、プロレスとか格闘技は好きですけれど、現在、プロボクシングの階級ごと・管理団体ごとの日本王者・太平洋王者さらに世界王座なんて、余程のオタクじゃないと知らないでしょうし、残念ながら大きな会場を観客に埋め尽くさせるだけの集客力を持ったボクサーなんて、日本ではチャンピオンじゃなくて亀田兄弟くらいでしょうね。

 この前K-1でやられたボクサーも私は知らなかったし。

 でも、あれで勝ってたら西日本ボクシング協会は今回みたいなことを言ったでしょうかね。
 ぶっちゃけ、対戦相手は二人ともK-1でもワールドクラスですからね。地区予選を勝ってきてKのリングにあがり、しかも観客に受け入れられるだけの実績を残してきた選手ですから。
 
 K-1MAXの日本大会だったらどうだったかな?なんても思いますが。後の祭りに、泥縄ですね。

 勝てば官軍、負ければ賊軍。
 
 そんな勝負に打って出た二人の選手は素晴らしいと思います。

☆フクフク丸さん

2005-11-08-Tue-00:09
たしかに、いくらかましになったとは言え、まだまだ日本のボクシングのマイナー感は否めませんね。

もっともプロが多いスポーツだとは言われながらも
なかなか収入にしがみつかない。日本チャンピオンなんて言ってもね。

人気を出すにはどうしたいいかを、まじめに考えなおす時期になってるとは思いますけど。

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