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映画:「宮城野」~DVDで

2011-10-26-Wed
寛政6年の江戸の処刑場で、一人の女が斬首を待っていた……。女の名は宮城野。職業は女郎である。その女郎の回想話全編が本作の本筋という設定である。


→ 公式ページ
映画を見れば彼女の生い立ちの一端がうかがわれるが、苦界に身を沈ませることにことになったのは、本人の責任というよりは環境によるところが大きい。宮城野は年増女郎で、店の言うように客をとらないので、なかなか扱いに行く存在となっていたが、実は思いを寄せ、信じる「まぶ」がいた。「まぶ」は現代の「マブダチ」と関連が深い言葉だというのは用意に知れる。真剣とか本気とか、本物という意味で使われる。遊女の言葉で「まぶ」と言えば、「ただのお客としてではなくて、本気で好きな相手」ということになる。だから、「真夫」と書くのかと思うと、ネットでは「情夫」と書いて「まぶ」と読ませたり、伝統的には「間夫」の字を充てるとするのが多いようです(→こちらこちらこちらなど)。

「間夫」の名は矢太郎。当世の人気作家写楽の贋絵師です。本当は描きたい絵があって、そのモデルにと宮城野のところに通ってくるのですが、大師匠写楽は矢太郎の腕を認めてくれず確執が生まれます。さらに、写楽の孫娘で純真無垢なおかよが矢太郎に惚れて、矢太郎は二つの三角関係に悩むことになります。一つは、「宮城野―矢太郎―おかよ」という男女間の三角関係であり、もう一つは「写楽―矢太郎―おかよ」という、師弟と爺孫という三角関係です。この軋轢が、ま、写楽殺しの悲劇を生む……というふうに説明すれば、ま、そういう話です。



見どころの一つなんですが、経費節約ということではなく、主演の毬谷友子や片岡愛之助の舞台俳優としての底力を生かすための工夫なんでしょうが、映画のセットというよりも芝居用の舞台の大道具という感じがはっきりわかる場面です。主な舞台の一つとなる神社の境内なんて、舞台の背景画そのまんまですね。セットの懲り方を見るのでなく、役者の演技を見てよという感じのつくりなんですね。そうかと思うと、映画俳優國村隼が多く出る写楽の部屋は、逆に映画的なセットで、スクリーン仕様のドラマを写し出すというつくりになっています。黒子の登場や、お囃子(義太夫?)の登場など、歌舞伎と舞台、映画の作り方を巧みに組み合わせた、玄人好みの作品にできあがっていると言えるでしょう。

歌舞伎や演劇、中でも日本の古典芸能に詳しい人が見たら、いっそう楽しめる作品になっているかと思います。

で、ま、たぶん最初からそのつもりで作ってると思うのですが、毬矢夕子がとってもかわいくて、もう、すっかりファンになっちゃいますね。

ちなみに、77分のスタンダード版とミステリー色を出した113分のディレクターズカット版があるようなんですが、わたしは時間を計って見なかったけれど、たぶん、TSUTAYAのレンタルはスタンダード版ではないかと思います。

で、Amazonのレビュー見ると、ディレクターズカット版の方が断然いいと書いてありますね。



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