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「死刑は違憲か?」まで裁判員が多数決で決めるのか?

2011-10-23-Sun
わたしは法律の専門家ではありませんが、法の下に生きているのは事実です。法律を守って生きていますし、また、法に守られて生きています。ですから、法律に関心を持つのは、当然ながら大切なことですし、意見を言うのもまっとうなことです。ことに、近年は裁判員制度によって、一般市民も人を裁く立場に立つこともあるわけでして、法的なセンスを持っておくことは極めて有益です。

というわけで、この記事は、法の素人が勝手に書いていますので、その点、専門家から見ればわかりきったことを偉そうに言っていたり、大きな勘違いがあるかもしれません。そうした場合は、どうぞ寛容な気持ちで、コメント欄などに適切にアドバイスいただけたら幸せというものです。よろしくお願いします。

さて、先日こんな記事を見ましたが……。

客ら5人が死亡した大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で殺人などの罪に問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判で、争点の一つである「死刑の違憲性」の審理が11日、大阪地裁(和田真裁判長)であった。検察側の死刑求刑を想定し、弁護側は「絞首刑は残虐で違憲」と主張。弁護側証人として絞首刑が身体に与える影響に詳しいオーストリアの法医学者も出廷した。裁判員裁判の審理で死刑の違憲性が争点になるのは異例。
→ 大阪パチンコ店放火殺人:死刑の違憲性が争点に - 毎日jp(毎日新聞) 大阪パチンコ店放火殺人:死刑の違憲性が争点に - 毎日jp(毎日新聞)

わたしはこの事件を詳しくしりませんでしたが、興味本位でなく、法律的な観点からまとめてあるページがありましたので、リンクしておきます。都合のいいことに、事件の内容だけでなく、裁判になるとしたら、どのような罪が問題になり、どのような刑罰を受ける可能性があるかも言及されています。また、裁判の経過なども追って掲載されるであろうページ構成になっています。
→ まさかりの部屋>殺人事件>殺人事件について>「大阪此花区パチンコ店放火殺人事件

で、元の事件が放火殺人で、何の因果もない5人の命を奪っているので死刑が避けられないという読みから、弁護側が「絞首刑は残虐で違憲」と主張し、結果、裁判員裁判なのに死刑の違憲性が争点になることになったというわけなんですね。

ええ、「死刑の違憲性」なんて、こんなの裁判員制度の趣旨にあったでしょうか……。たとえば、ここにQ&Aのページがありますが、

法律を知らなくても判断することはできるのですか。

裁判員は,法廷で聞いた証人の証言などの証拠に基づいて,他の裁判員や裁判官とともに行う評議を通じ,被告人が有罪か無罪か,有罪だとしたらどのような刑にするべきかを判断します。例えば目撃者の証言などに基づいて,被告人が被害者をナイフで刺したかどうかを判断することは,みなさんが,日常生活におけるいろいろな情報に基づいて,ある事実があったかなかったかを判断していることと基本的に同じですので,事前に法律知識を得ていただく必要ありません。なお,有罪か無罪かの判断の前提として法律知識が必要な場合は,その都度裁判官から分かりやすく説明されますので,心配ありません。

→ 最高裁判所:裁判員制度Q&A>法律を知らなくても判断することはできるのですか。

と書いてありますね。

だから、地裁は「死刑が合憲か違憲かは裁判官だけで判断し、裁判員の審理参加を任意」としたのだそうです。そして、記事によると、「午前の審理には6人の裁判員全員が出席したが、午後の審理では1人が欠席。また、補充裁判員3人のうち1人が欠席した」のだそうで、裁判員裁判のはずが、裁判員をはずす裁判になってしまったわけです。

これってどうなんですかね。自分が罪を犯しておきながら、その刑罰が残虐だから違憲であるってのは……。もちろん、憲法違反の制度には従わないと主張する権利は被告にも保障されなければならないわけでしょうけれど……。




記事によると、弁護側の主張は、

落下式の絞首刑は頭部の切断など法が予定しない死に方になる可能性があると指摘。残虐な刑罰を禁じた憲法36条に違反する

ってことでした。

弁護側証人として出廷したオーストリアの法医学者バルテル・ラブル博士が、米国の実験結果をもとに
 ・人の意識は首を圧迫されて血流が止まると同時に消失するものではない
 ・絞首刑は苦痛と身体損傷を伴う
などと絞首刑の問題点を挙げたのだそうです。憲法に禁じた「残虐な刑罰」に該当する可能性があるということなんですね。また、公判終了後の会見で、実際日本には「絞首刑の問題に対する研究」がなく、きちんと研究があれば、絞首刑について違った考えがある可能性を指摘したのだそうです。

また、翌日12日には元最高検検事の土本武司・筑波大名誉教授が弁護側証人として出廷しました。死刑執行に立ち会った経験から、「絞首刑はむごたらしく、正視に堪えない。限りなく残虐に近い」と証言したのだそうです。

 土本氏は東京高検検事時代、死刑執行に立ち会った際の手記を手に手順を説明。「(絞首台の)踏み板が外れる音がした後、死刑囚の首にロープが食い込み、宙づりになっていた。医務官らが死刑囚の脈などを確かめ、『絶息しました』と告げていた」と振り返った。
 さらに「少し前まで呼吸し、体温があった人間が、手足を縛られ抵抗できない状態で(ロープにつられて)揺れているのを見てむごいと思った」と証言した。
大阪・此花のパチンコ店放火:死刑違憲性審理 「絞首刑、残虐に近い」土本元検事証言 - 毎日jp(毎日新聞) 大阪・此花のパチンコ店放火:死刑違憲性審理 「絞首刑、残虐に近い」土本元検事証言 - 毎日jp(毎日新聞)


というわけで、弁護側は罪状を争うのでなく、死刑制度そのもの是非というか、絞首刑という方法の残虐性を指摘して、その違憲性を問うことになったわけなんです。

しかし、ちょっとあれなんですが、「絞首刑が残虐な刑罰で違憲」と弁護側は主張しているのですけれど、これは、「死刑の方法として絞首刑が不適切」という論理であって、必ずしも死刑制度を否定しているわけではありませんよね。ギロチンも残虐、電気椅子も残虐という論法で結果許される死刑などないというビジョンなのかもしれませんが、判決の可能性としては、「絞首刑は残虐なので、別の処刑方法を研究することが望まれる」というような裁判官たちの判断とともに、裁判員たちが死刑判決を下す可能性だってなくはないと思うのです。「被告人は死刑に処す。しかし、絞首刑に代わる別の処刑方法が決まるまで、刑の執行を猶予する」みたいな判決が出ちゃうかも……。どうなんでしょうか?

注目の判決は、今月末にも出るようです。

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