David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

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映画:「あらしのよるに」~DVDで

2009-10-16-Fri
先日の台風18号の被害はいかがだったでしょうか?

わたしの住む愛知は伊勢湾台風以来の大きさが直撃したとあって、大きな爪あとを残されました。わたしの実家も、カーポート(簡易車庫)の屋根が飛んでなくなり、フェンスの波板が破損したりしましたが、同様に被害のお宅はたくさんあったようです。また、屋根瓦の一部が破損した家も少なくないようです。ただ、今回の台風で非常にインパクトがあったのは停電でした。

停電というと、これまで落雷による停電は度々体験してきたのですが、そうした場合はすぐに復旧しました。落雷による停電がどうして起こるか詳しくないのですが、たとえば、一瞬の異常な電圧などを機器が感知して安全装置が働くというようなことがあるとしたら(ブレーカーが落ちるとか、ヒューズが飛ぶとかいう感じのが、変電所や送電所のレベルで起きるような)、それは機械を操作してやれば復旧はたやすいでしょう。また、落雷が送電施設のどこかにあったとしても、代替コースや迂回などで一部の復旧は可能でしょうし、修理にしても、落雷自体の危険性が去れば、ピンポイントで修理すむわけですから、比較的容易でしょう。

しかし、今回の台風は違いました。これは想像ですが、おそらく、複数の箇所で送電線が切れたり、電柱やその上の装置自体が破損したりということがあったと思うのです。全然復旧しませんでした。電気というのはただ流せばいいのではなくて、安全に流さねばなりません。切れて垂れ下がった電線に人が触れたら危険でもあるのです。

愛知県は午前9時半ころには警報が解除され、午後から開始した学校などもあったのですが、そんな感じでしたが、停電の復旧には時間がかかったところが多かったようです。日暮れを迎えてもまだ復旧しないという家もありました(最新技術オール電化の家などは怒っていました)。大型冷蔵庫に買いだめしてあったものもゴミになってしまいます。コンビニに弁当やおにぎりを買いに行っても、品物がありませんでした……。それでも大半は当日中には復旧したのですが、山間部(もちろん人が住んでいますよ)や、海に近い一部の地域(こっちはむしろたくさん住んでいます)では、翌日になっても復旧を見ず、ひどいところでは翌々日になってやっと復旧したというところもあったようです。テレビやパソコンも使えないわけですからね~。インターネットもあてにならんですわ。

停電以外では、高潮の被害や、ビニールハウスの被害が多かったようです。

こんな状況だったにもかかわらず、わが家は被害らしい被害もなかったので、「ああ、台風が来るのかぁ~」と呑気に思って、借りてきた「あらしのよるに」を見ていました。




さて、「あらしのよるに」です。

実はあまりに感動がなくて、記事にする気にならなかったのですが、たまたま囚人さんが書かれていたので、わたしも自分なりに書いてみることにしました。
 → 囚人022の避難所:「杉井ギサブロー『あらしのよるに』 ― 「友愛」は最も厳しい選択(だから尊い)

狼と羊をメタファと見る……。それは基本ですので、わたしにも可能でした。「呉越同舟から真実の友情が発生することもある」というようなテーマかなと思いました。しかし、その場合、強弱はあるにしろ、互いに攻守を交替するとういような関係です。しかし、「あらしのよるに」では、一方的な力関係です。それも食うと食われるという生存自体に関わる関係なんです。わたしは、そこがひっかかりました。たしかに、「友愛」の物語ではあろうけれども、実際ありえない……と思ってしまったのですね。普段はどうであれ、同じ危機に遭遇し心細い思いをしていた一夜、お互いに励ましあって過ごしたという事実は貴重で、あるいは一種の戦友のような気分になることがある……それはそうだろう。でも、生存に関わるような力関係でも可能なんだろうかと。それがその時の気分だけで終わらずに、生涯の信頼関係にまで育つなんて……。わたしはそこで、それ以上進みませんでした。

囚人さんはこれを「常識」という言葉を使っていらっしゃいました。まさに、わたしはこの常識によって作品を切り捨てようとしていたのかもしれません。食べる側の狼と食べられまいとする側の羊という関係が、その友愛をことさらに不自然な、ありえないものに感じさせて居心地が悪いかったのです。

ところが、囚人さんはこんなふうに読んでいらっしゃいました。

 友情が、いつ「喰うか喰われるか」に暗転するかもしれない可能性を常に秘めた緊張関係の中で、なぜ敢えて(空腹を耐え忍んでも)友人メイを喰わないのか、というガブの気持ちのほうに感情移入しながら、私は物語にだんだん引き込まれて行きました。最初のうちは(ガブの友情を信じて疑わない)メイは少し頭が悪いんじゃないかと思っていました。キャスティングボードは力に勝る狼のほうが持っているんだろうってね。
 それが幾度かのクライマックスで「はっ!」と驚かされたんですよ。「違う!本当は怖いのが分かっていて、それでも逃げないメイのほうが、実は強い信念を持っていたのか!」と。

ふうん……。常識的には理にかなっていないが、子どもたちの間にはこういう友情ってあるかもしれませんね。

そして、さらに、「メイが女であり、これは恋なんだとすれば素直にわかりやすい」というような読みをしてる人(kaito2198さん)の意見も囚人さんは紹介しています。これもなるほどと思いました。これだと、一種の典型的な悲恋になってくるかもしれません。反社会的な行動をする乱暴な不良学生と、良家のお嬢さん……みたいな。女など金ズルで快楽の道具、まさに獲物くらいにしか思ってない狼のような男が、過去の純粋な体験が元になっていて、向こうから飛び込んできた、格好の獲物である子羊に手が出せない……。こういう図式です。過去にいくらでも描かれてきたような、ありきたりのストーリーにさえ思えるのです。

こっちで読み解いてしまうと、別に非常識でもなんでもない普通の作品で、逆になんだかつまらなく感じるのです。

それにしても、それさえ思い至ることなく、「ありえん」という常識のところで引っかかっていたわたしは、いったいなんなんだろう……と思ってしまいました。

アニおた、恐るべし……。

ぜひ、囚人さんの記事を読んでみてください。

COMMENT



きょうは爪あとっ

2009-10-16-Fri-14:55
きょうは爪あとっぽい直撃した。

あらしのよるに電気は必須

2009-10-16-Fri-19:05
我が家はマンション住まいで、昔停電したときは水も出なくなりました。
ってことは長引けばトイレも使えないことに・・・
とても嵐の夜を過ごすことはできません。

「あらしのよるに」見ていないのでコメント難しいけど
非常時には、とんでもなくありえないこと考えちゃうんでしょうか。

台風だから「あらしのよるに」か(笑)

2009-10-16-Fri-21:19
はじめまして、記事で言及していただいたkaito2198です。

少しだけ自分の意見を補足しますと、自分は囚人022さんに「メイを女の子にするほうが良くない?」と言ってるのは、まずメイはどう見ても女の子じゃないか、というのは第一印象でした。確か囚人さんの仰るとおり、男の子と女の子という構図にすると、テーマの友愛をぼかす恐れはありますが、しかし「恋に見えるかもしれない」という読み方ももしかしたら入れ込む余地があるのではないか、というのが自分の考えです。
それに、杉井監督ほどの演出家であれば、「『恋』以上に『友愛』を感じさせる」あるいは「『恋』と『友愛』を両立させる」という作りも可能だと思い、このような話をしました。別に恋だけ描くほうがいいとは思わないですよ。

あり得ない、でしょうか?

2009-10-16-Fri-22:45
kaitoさんに先にコメントされてしまいました(笑)

ので、分かりやすい男女の話で言ってしまいます。(何故?)

例えばですよ。ぶっちゃけ、隙だらけの女の子っていたりするじゃないですか。
「お前、バカか?俺が狼だったら喰っちゃうぞ」みたいな子。

そういうときに、一切ためらいなく喰っちゃう野郎ってのもいるんでしょうけど、そうじゃなくて、バカヤローとか思いながら、しっかりタクシーに乗せてお金なんかも渡して「気をつけて帰れよ!」とか言っちゃってから、あとで「うー・・・。」とか思ったりすることって、男だったらあったりしませんか?

せっかくいい作品なのに下衆な話でゴメンなさい。
ただね、信頼って、(通じる相手と通じない相手はもちろんいますけど、)やっぱり人間関係の重要な力だと思うんですよ。
そんなふうに信じられる、あるいは信じてもらえる、そういう関係の尊さっていうのは、人間を人間たらしめているものだと思うんですね。
それを動物の姿を借りて表現しているっていうのが、この作品のうなるところです。

これ、アニメオタク云々じゃない普遍性だと私は思うんですけどねぇ・・・。

☆やくさん

2009-10-17-Sat-05:11
おひさしぶりです。

そうですね、ブログ書けなくなりましたw
けっこう長期間続いていたのですけどね。
また、戻って来たいです。

「あらしのよるに」は、あらしのよる、停電で暗かった、鼻もぐしゅぐしゅしてうまく匂いがわからなかった、だから、本来の相手がわからなかったということなんですね。

見やすいので、いっぺん見てみて、囚人さんの記事を読んでみるとおもしろいかも。

☆kaitoさん

2009-10-17-Sat-05:29
メイの性別は、わたしははじめはメスだと思いました。第一印象というか、羊の群れに戻るまではメスだと。ただ、羊の群れに戻ってからは、むしろオスというか男の子だと思いました。

kaitoさんの話でおもしろかったのは、というか、すごいなと思ったのは、あのメイの心境を、恋したときの気持ちと同じだと指摘したことです。でも、記事の本文では、その指摘からわたしが勝手にどんどん考えを進めてしまって、そのすごさがうまく伝わらなかったとお詫びせねばなりません。

こういう言い方されてもうれしくないかもしれませんが、アニおた恐るべしと思いました。これは、わたしなりの素直な感動です。いくぶん揶揄するような匂いもあるかもしれません。そこはお詫びするしかありませんが、そうですね、「アニおたと侮るな」くらいの……。うまく言えませんが、今さらながら見直したくらいの言い方と受け止めていただけると幸いです。

コメントありがとうございました。

※次の囚人さんへのコメントも合わせてお読みください。

☆囚人さん

2009-10-17-Sat-06:17
お元気そうでなによりです。おひさしぶり。

う~ん。簡単に言うと、そもそもそこまで真剣に向かわなかったとうことですね。

いや、こないだまでは違ったんですけどね、どうも最近集中力がなくて。あり得ないという言い方に囚われるとあれなんですが、今のわたしの固くなった頭では、羊と狼ではあり得ないで止まっちゃうんですね、残念ながら。

そういう反省の念です。

中年が老化防止にあわてて脳トレとかやるように、もっとアニメを読み解いて、若い感性を取り戻さねばと思い至ったような、そんな感じです。「アニおた恐るべし」は、言われる囚人さんには不本意で申し訳なかったかもしれませんが、わたしには「アニメ」でなければならなかったのです。それも、この場合は「動物アニメ」。

この「あらしのよるに」で、恋愛か友愛かを語る人がいるとは、思いもよりませんでした。作品自体の問題でなく、鑑賞者のレベルの問題です。

性本能と恋愛と友愛……。一般的な狼と羊の関係を性本能もしくは肉体的快楽ととらえ、ガブとメイの関係を心を伴う恋愛として読み解く視点というのはあると思います。また、これが「心を伴う恋愛」でなく「友愛」であっても、それは両方あると思います。囚人さんとkaitoさんのお話は、そのどちらだろうというようなことだったとわたしは考えました。そこは鑑賞者の自由というか、鑑賞者の意識だろうと。

ただ、思い至らなかったのは、一般的な狼と羊の関係をさまざまな恋愛関係ととらえ(心をともなう恋愛や純愛も含めます)、ガブとメイの関係を男女間の友情(友愛)として読み解く視点です。「あらしのよるに」では、そういう視点は成立しないと思ったのですが、「食べられたくない、食べられるかもしれないけれど合いにいく」、「食べたくてしかたがい、しかし、愛ゆえそれを我慢する」というのは成り立つかなとも考えました。

ただ、そのように考えても、ガブがメイを食べなくとも他の羊を食べなければ死んでしまう、また、メイはガブに食べられることなく、また、ガブがうまく助け出したとしても、他の羊たちは他の狼に、またガブ自身にに食べられるという事実を、ガブやメイはどう受け止めればいいのでしょうか。

わたしの「常識」はそこでもひっかかってしまうのです。

常識

2009-10-17-Sat-20:05
>ガブがメイを食べなくとも他の羊を食べなければ死んでしまう、また、メイはガブに食べられることなく、また、ガブがうまく助け出したとしても、他の羊たちは他の狼に、またガブ自身にに食べられる

そのことも作品の中で描かれていました。答えなどありません。生きているということはそういうことです。

正直に言えば、私もあまりに子ども向けの装いのこの作品を観るのに、ここまで深い内容は期待しないで観始めたと白状しておきます。

「自己責任」などと気楽にうそぶいて、競争で弱者は強者に蹴落とされるのが「常識」だという風潮が強い昨今、この作品の投げかけるものは決して軽くはない。
こうした時代に「友愛」をキャッチフレーズに掲げるお方がわが国の新たな指導者になられたわけですが、その耳障りのよさとは裏腹に、「友愛」こそは実践するには最も険しい道ではないか、と私は感じ入ったということです。

どのアニメでもこのように優れているというつもりはありません。ただ、子ども向けだからといって絶対に手を抜かず、むしろ真剣なメッセージを込める作家はいるということは、アニメファンでない方にも知っていただければなあと思っています。

☆囚人さん

2009-10-18-Sun-10:26
はい。

確かに、作品の中に描かれていましたよね。困難な友愛を実現するためには、相応の努力、辛抱を伴うということだと読むこともできますね。

(今は?)アニメファンでないわたしが、時々こうして囚人さんに触発されます。ありがとうございました。

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