David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

スポンサーサイト

-----------
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「ゴーギャン展」~名古屋ボストン美術館

2009-06-05-Fri
名古屋ボストン美術館には正直初めて行きました。金山駅はよく乗換えで利用するし、スタバとか、回転寿司とかよく利用してたので、前はしょっちゅう通過していたのですが、今ひとつ、興味のある展示がなかったりしたので。それに、なんとなく、存続が危ういというようなニュースも読んでいたこともあって、しょぼいというイメージがあったのですね。
 → Wikipedia:「名古屋ボストン美術館

ところが、今回のゴーギャン「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」(長いですがこれがタイトルです。米国外へは過去に2度しか出ていないそうです)は、ゴーギャンの「最高傑作」にして本邦初公開(このあと東京の国立近代美術館にいくようです)、名古屋ボストン美術館の開館10周年の記念展覧会なんです。普段は地味だが、結婚式は派手という、倹約というか、見栄っ張りというか、それが名古屋人気質なんですけど、まさに10年の節目の周年記念展覧会なんです。力が入っています。

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

メインの「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」は大作です。

どう見ましたか?

ここからはわたしの鑑賞です。まず、幻想的な青が印象的です。そこにいる人々は、最も生き生きとしている、中央でリンゴを授かる女性さえ笑みがありません。すべては、深く濃い青い闇のベールを蚊帳のようにすっぽりとかぶせられたという感じです。中央左の、神の像でさえその鬱々とした闇をどうすることもできないのです。世界のすべてを覆い、人生を貫く鬱々とした闇のドームの外では、無関係に黄色い太陽(フランスでは普通太陽は赤くありません)が照っているということを、両端上の印象的名黄色が表しているようです。

この作品は、ゴーギャンが10歳の愛娘(まなむすめ)を亡くし、妻からも離婚を告げられた後に作られました。画家としての技術面ではピークを迎えながら、内面は深い哀しみ、喪失感、絶望感、虚脱感、挫折感、不信感、自己否定などが渦巻く、まさに修羅の中で作られた作品なのでしょう。

絵の解釈は、日本の絵巻や屏風的です。絵の右から左へとテーマが流れていきます。三分割して、タイトルと照らし合わせて鑑賞するのがいいようです。画面右側の子供と共に描かれている3人の人物は人生の始まりを示しています。つまり、「我々はどう生まれ」、中央の人物たちは成年期をそれぞれ意味しています。つまり、「我々はどう生き」。最後に左側の人物たちは「死を迎えることを甘んじ、諦めている老女」です。「我々はどう生き終えるか」ということです。ゴーギャン自身の言葉によると、老女の足もとでは「奇妙な白い鳥が、言葉がいかに無力なものであるかということを物語っている」のだそうです。

この作品についてゴーギャンは「これは今まで私が描いてきた絵画を凌ぐものではないかもしれない。だが私にはこれ以上の作品は描くことはできず、好きな作品と言ってもいい」としています。そして、未遂に終わるのですが、この作品の完成後ゴーギャンは自殺しようとしているのです。
 ※参考 Wikipedia:「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか

展覧会は、ゴーギャンが印象派の影響の下に本格的に創作を始めたブルターニュ時代の作品、印象派から離れ独自の作風を模索していた頃の作品、そして、有名なタヒチ時代とタヒチの成果をフランスに持ち込もうとした時期やその頃の版画連作などを展示、ゴーギャンの作品を時代ごとにたどりながら、メインの「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」との関連を見せるしくみにもなっています。

今までゴーギャンがそれほど好きでなかったのは、有名な「かぐわしき大地」(→大原美術館:Web展示室)の女性が、わたしにはあまり魅力的でなかったからでした。ところが今回の展覧会で見て、赤い翼を持つトカゲのような怪物(怪鳥「キマイラ」らしいのですが)の存在と、花を摘む意味を知ることができたのは幸いでした。だから、この絵が好きになったわけではありませんけれど、それはゴーギャンを理解するうえで収穫でした。

木彫レリーフの「恋せよ、さらば幸福ならん」(写真はここで見られます)も印象に残っています。というか、欲しいです。(笑)

名古屋ボストン美術館のページから展覧会の情報を転載しておきます。
■NOTE
展覧会名 「ゴーギャン展 -我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか-」
 会期 2009年4月18日(土)~6月21日(日)
 会場 名古屋ボストン美術館 4階ボストンギャラリー
 主催 名古屋ボストン美術館・ボストン美術館・NHK名古屋放送局
 入館料金 一般 1,200円(1,000円) シルバー・学生 900円(700円) 中学生以下 無料
     ※( )内は前売/団体(20名様以上)および平日17:00以降の割引入館料金。
     ※シルバーは65歳以上 シルバー・学生の方は証明書をご提示ください。
     ※中学生の方は生徒手帳のご提示をお願いしております。

「関連企画」となっていますが、このあと、「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」は東京国立近代美術館でも展示されます。全体的な展示内容は異なるそうですが、参考までに情報を書いておきましょう。

■「ゴーギャン展」
会期 2009年7月3日(金)~9月23日(水・祝)
会場 東京国立近代美術館(千代田区北の丸公園3-1)
主催 東京国立近代美術館、NHK、NHKプロモーション
特別協力 ボストン美術館、名古屋ボストン美術館
Webサイト http://www.gauguin2009.jp/

※そうそう、書き忘れました。同時開催で「ノリタケデザイン100年の歴史」を開催しています。実は、陶磁器など興味もなく、見てもしょうがないと思いましたが、ちょっと時間があったし、追加料金も必要がなかったので、ちょっとのぞいてみるかという気分で入りましたが、凄いです! 圧倒されます。燦然と輝く豪華陶磁器。美術品であり、実用品であり、そして、財宝であるという感じさえしました。

興味がなくても、時間がなくても、ちょっとのぞいてみることをお勧めします。重苦しいゴーギャンから解放されたということもあるのかもしれませんけど、とっても印象に残りました。
 ※「ノリタケ」が見られるのは東京でなく名古屋の方です。念のため。



ブログランキング・にほんブログ村へ

COMMENT



コメントの投稿












※スパム対策のため、半角英数字のみのコメントは禁止設定してあります。
また、半角「-」の5文字以上連続もコメント内に書き込めません。



秘密にする

TRACKBACK

※この記事のトラックバックURL(コピーしてお使い下さい)
  
http://smartass.blog10.fc2.com/tb.php/2436-ae3883a9

※管理人が承認したトラックバックのみ表示します(12時間以内には表示処理をするつもりです)。
HOME
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。