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映画:「おくりびと」~劇場

2008-10-20-Mon
実は「イーグル・アイ」を見にいくつもりだったのだが、やや交通事情があれで数分遅れてしまい、上映開始時間が5分遅かった「おくりびと」をみることになってしまったのですが、結果オーライどころか、怪我の功名というか、塞翁が馬というか、たぶん、こっちのほうが何倍も満足だったと思います(まだ、「イーグル・アイ」は見てないですが、ま、まだ公開したばかりなんでチャンスはあるでしょうし)。


 → 「おくりびと」公式ページ

「おくりびと」というのは、「納棺師」の映画らしいのですが、らしいのというのは、「納棺師」という言葉をこの映画で初めて知って、「納棺」というのはもちろん聞いたことがあったのですが、「○○師」となると……。ま、専門的な仕事なんですからそういうネーミングなのかなと思うのですが、ちょっとどこかに違和感を感じるのは、あるいはわたしの中の偏見なのかもしれません。

ただ、この映画を見る限り、納棺師はとても魅力的な仕事に描かれていまして、しかも、給料がものすごくいいという設定ですんで、なんというか、希望者が増えるかもしれないなぁと思ったりもします。そんないい映画でした。

テーマは「死」です。本人の死というよりは、死によって残された人の気持ちの方が中心ですよね。親しい者の死は、もちろん、寂しく、悲しいことなのでしょうけれど(宗教によっては、寂しいことだが決して悲しいことではないというような言い方をするかもしれません)、ただ、寂しく、悲しいだけではくて、同時に、場合によっては感謝であったり、失望であったり、悔恨であったり、後悔の念であったり、怒りであったり、解放であったり、ただ、寂しく悲しいだけでない、さまざまな感情を同時に抱かせるものなのですね。

死者が個性的だったり、死に方が異常だったりすると、いっそうドラマになりやすい。2時間ドラマならば、納棺師が「お、この死に方は……」と、見落とされた意外な点に目をつけてミステリータッチの展開にしていくのでしょうけれど、そういうサスペンス的な味付けはまったくありません。そうではなくて、東京のオーケストラの団員をやっていた主人公小林(本木雅弘)が、突然の楽団解散で失業、故郷の山形に戻って、ひょんなことから納棺師になる……という、設定です。当初妻(広末涼子)には具体的に言わないで仕事に就くのですが、納棺師ということがバレると、妻は嫌悪感を抱くのですね。同級生も、オーケストラでチェロ弾いてるなどというと一緒に飲もうと言うのですけれど、納棺師ということがわかると、転職を薦めたりします。葬儀関係の仕事は、最近はとってもビジネスライクになってるのではないかと思うのですが、わたしの父親の世代ぐらいだと、それなりの偏見というか、蔑みを持っているのではないかと思います。映画の中でも、「汚らわしい!」という言葉だ出てきますが、死が誰にもで訪れる、それもとても大切なものであるにも関わらず、おそらく、長きに渡って穢れとして認識されていたというのはあると思うのですね。まさに、そういう偏見を持ってみられがちだった職業を、むしろ厳かでやりがいのある仕事だと認識させるほど、この映画の力を持っていると思います。もちろん、現実は、映画に描かれたほど素敵なことばかりでも、感動的なことばかりでもないと思うのですけれど。

家族に複雑な思いのある人は、おそらく何度か心の中で共感の涙を流すことでしょう。わたしもその一人でした。たぶん多くの人がそうだろうと思います。また、幸いにも幸福な家族だと思っていらっしゃる方も、自分の死もこのように送られたいと思うと思います。そして、不幸にして、家族の縁の薄い、孤独な人も、誰かを思いなにものかをひそかに何かを握り締めて旅立っていく、そういう自分自身を思い描くのかもしれません。

いい映画だと、しみじみと思いながら見ていました。幸いにして、うちはまだ両親が健在だから、いっしょに何かうまいものでも食べに行こうかって、素直にそんな気持ちにさせてくれる作品です。いや、それは、わたしが歳をとったのかもしれませんけれど。

あと、ちょっと映画そのものとは離れますが、先日亡くなったというニュースになった峰岸徹が死者の役というか、死体の役で出ています。事前に(出演を)知らなかったので、見ていて、そういえば訃報に触れたような……と思うと、ちょっと一種異様な不思議な感覚に襲われました。遺作が死体の役立ったのか……と思うと、その思いはいっそう強くなりました。それって微妙だろうなぁと思って、記事を書くときに確かめたら、「遺作」ということではないようです。

11月1日に公開される大林宣彦監督(70)の新作「その日のまえに」が遺作となった。77年の「瞳の中の訪問者」に出演して以来、大林作品の常連。今回も体調不良を理由に断ったが、監督たっての希望でワンシーンだけ出演。撮影は8月に自宅で行われたという。このほか、ジャッキー・チェン(54)主演の映画「新宿事件」やビデオ映画「東京マフィア」が撮影済み。どの作品もヒットすることを願っていたという。
 → gooニュース:「峰岸徹さん死去 7カ月に及んだ闘病生活」(10/13付)

「おくりびと」については、同記事の中でこんなふうに書かれています。

公開中の映画「おくりびと」には主演の本木雅弘(42)の父親役でスクリーンに登場。くしくも死んでいく設定だった。関係者によると、峰岸さんは同作品が米アカデミー賞外国語映画賞の日本代表にノミネートされたことを喜び「まだクリアしなければいけない壁があるが、来年の授賞式には出たい」と病床でひそかに英語のスピーチを練習していたという。
 → (「同記事」)


元気でアクションもこなした峰岸徹らしい演技ではなく、安らかに眠る峰岸徹の姿……、訃報を知って見るには複雑な思いのする1シーンで、ちょっと衝撃的でした。こんなところでなんですが、峰岸徹さんのご冥福をお祈りしたいと思います。

もう一つ、これも作品とは直接関係しませんけれど、山形で撮影されたのですね。いい映画で、モントリオール世界映画祭のグランプリを受賞したんです。そう思うと、秋田県(能代市)で撮影された「コドモのコドモ」は、なんか気の毒な感じがします(まだ、見てないんですけど、「問題作」ということのなってしまってます)。グランプリとまではいかなくて、命を見つめなおす不思議なB級ファンタジーくらいの位置づけでしておいてさしあげればよかったと思うのですけど、いたずらにつつきまわして泥まみれにしてしまったという感じがしています。見てないのに「B級」では映画がお気の毒かもしれませんが、そのくらいにしないと、なんだか能代の方たちが気の毒だなって気がしました。

俳優の本木雅弘(42)と女優の広末涼子(28)が主演する映画「おくりびと」(13日公開、滝田洋二郎監督)が、カナダで開かれていた第32回モントリオール世界映画祭で最高賞のグランプリを獲得した。日本映画の最高賞受賞は06年の奥田瑛二監督「長い散歩」以来。
 授賞式は現地時間1日に行われたが、現地にはスタッフ、キャストは不在。関係者にとって驚きの受賞となった。
 → 内外タイムス:「映画「おくりびと」グランプリ受賞」(9/3付)



そうそう、予告編も「予告篇ZEN映画祭」のグランプリをもらったようです。こんなのあったんですね~。
 → 2008予告篇ZEN映画祭 10・5in横浜

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久石譲
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5 人間の尊厳の描写に久石譲の世界が
5 切なく癒される映像音楽
3 饒舌すぎるのも困りもの

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COMMENT



祝!アカデミー外国語映画賞受賞

2009-02-25-Wed-00:58
まぁ今さら書くこともないほどの快挙というわけで。
しかしテッキリさそうあきらの漫画の映画化かと思い込んでいました^^;
青木新門・著<納棺夫日記>が映画の大元で
→後小山薫堂の脚本があって
→映画の公開前さそうあきらコミカライズの漫画が発表されていた
とゆーコトだったと昨日やっと知りましたヨ。

☆スゥ。さん

2009-02-25-Wed-09:18
古い記事にコメントありがとうございました。

「おくりびと」のアカデミー賞受賞は、わたしも映画ファンの一人として喜んでいます。

さそうあきらのコミックは読んでいません。能代市の方の作品は、まだ、見ていません。DVDにならないのでしょうか……。

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