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「連半濁」ってあるのかな?~連濁と「読本」の読み方

2008-06-03-Tue
先日、「五里霧中」が「五里、霧中」でなく「五里霧、中」であるという記事を書いたことがあります。その記事の中で、連濁の話になって、そう言えばと思い出したことがあるので、ちょっと書いておきます。

コメントに書いたのですが、わたしは、プロ野球選手のストーブ・リーグで契約更改の話題が出てくる頃にスポーツ新聞に出てくる「推定年俸」ということばを「すいていねんぼう」と読んでいました。これは間違いです。「ねんぼう」でなくて「ねんぽう」です。もっとも、若い頃はもっとひどくて、「推定年俸」のことを「推定年棒」と書いてあるものだとばかり思っていました。つまり、この「年俸」という言葉を知らなくて、「年棒」と書いて「ねんぼう」と読むのだと覚えて、それが、「年俸」と書くのが正しいということはわかったのですが、そのときも「ねんぼうは年棒でなくて、年俸と書くのだった!」と驚いたわけで、まさか、読み方の方まで間違ってるなんて思ってもみなかったのですね。
 ※ちなみに「誤字」を楽しむこんなページもあります。

ところが、ニュースなどをたびたび聞いていると、どうも、ほとんどのアナウンサーが「ネンポー」と言ってます。たびたび聞いていて、はたと気づいたんですね。あ、これ「ネンボー(bou)」でなくて、「ネンポー(pou)」だったんだって。
※ついでに書くと、ごく最近、テレビのアナウンサーで「ネンボー」と、わたしと同じように間違ってる人を見つけました。ひょっとしたら「年棒」だと思ってらっしゃるかもしれません。こういう一つの言葉って、間違って覚えてしまっててもけっこう気づかないでいけちゃうものなんです。

でも、悔しかったわたしは、「棒」の読み方はもともと「ボウ」であって、「俸」の読み方は「ホウ」であって「ポウ」ではない。連濁(れんだく)というくらいだから、濁音になるのが標準で、半濁音になるなんてのは例外的なんだ……などと負け惜しみを言っていた時期があったのだけれど、別に網羅的に調べたわけではないのですが、「連半濁(そんな言葉が正しくあるとは聞いたことがないが)」なんて、決して珍しいものでもなんでもないのですね。

「反発」「茶髪」「万博」「乾杯」「心配」「完敗」「半端」「発破」「前科三犯」「噴飯もの」「絶版」「三泊四日」「絶品」「伝票」「一匹」「嘘八百」「八方塞がり」「貧富」「一夫多妻」「分布」「発憤」「切腹」「人糞」「一風変わった」「三分間待つのだぞ」「扁平足」「一兵卒」「一編の詩」「憲法」「第一報」「漢方薬」「簡保」「日本一」「艦砲射撃」など、ちょっと思い出すのを並べただけでも、こんなにある。ちっとも例外的でも、特別でもなんでもなかったんですね。

というわけで、とりあえず、こういうのを「連半濁」と改めて認定するか、「連濁」の一種に含めるかはともかくとして、日本語には、ふたつ(以上)の言葉がつながって複合語となるとき、あとにくる語の語頭が清音から濁音に変化するという性質があります。ハ行を除いては濁音になるので、このことを「連濁(れんだく)」と呼んでます。

以上が、「年俸」の読み方と「連半濁」の話なんですが、それに絡んで、ここいらで、久しぶりにクイズです。

次の漢字を読め

 1)読書  2)副読本  3)読本  4)文章読本  5)空想科学読本

さて、どうでしょうか。とりあげたいのは「読」の読み方というか、「読本」をどう読むかということです。ここでなんのことかわからない、全部「ドク」と、悩みなく読んでる方もいらっしゃるだろうなぁと思います。ただ、日本語はそんなに簡単じゃぁないのですよ。「ドク」と読んで、全く間違いがないと言っていいのは「1)どくしょ」と「2)ふくどくほん」です。

問題は「3)」以降にあるのですが、「3)読本」の読み方ですね。これはそもそもは「とくほん」と読むのです。ヤフー辞書です。

とく‐ほん【読本】
 1 太平洋戦争前まで小学校で国語の授業に使用した教科書。また一般に、教科書のこと。
 2 読みやすいようにやさしく書かれた入門書や解説書。「文章―」
[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ]

つまり、「とくほん」と読んで教科書のことなんです。また、ガイドブックみたいなものをそう呼ぶときもあって、その例として「文章読本(ぶんしょうとくほん)」が示されているわけなのです。

だから、ま、こういうあえてするクイズでは「3)とくほん(いちおう「よみほん」というのもあるが、ま、ここでは趣旨に合わない)」、「4)ぶんしょうとくほん」というのを、したり顔で正解にするのがいいようです。ただ、最近では国語辞典でも「最近では「どくほん」と読む」と説明を付しているものもあり、「間違い」と言い切ってしまうのも問題が残りそうです。
 → 教えてgoo!:「読本(とくほんとどくほん)について

この教えて!gooの説明を読むと「読」の字は呉音では「ドク」と読み(「読書」など)、漢音では「トク」と読む(「読本」)のだそうです。「とくほん」という読み方は、わが国に漢音が入ってくる以前の読み方だったわけで、それが明治まで受け継がれていたのですね。ところが、「読」を「トク」」と呉音で読む字はなかなか他に思いつかないという一方で、唯一その読み方を残していた「読本(とくほん)」という言葉が単独で使われることがほとんどなくなってしまいました(「教科書」とか「テキスト」と呼ばれるようになりました)。

ただ、単独で「読本」と使われなくても、「読本」で検索すればいくらでも出てくるのですが、「就職読本」とか「歴史読本」とか、「○○読本」という言い回しが、書名などで残るようになってきたのですね。そこで、「5)空想科学読本」です。これは10年くらい前に流行った本なのですが、固有名詞ですので、著者がタイトルを決めればそれが正式名称ということになるので、なんとも言えないのですが、あくまで考え方として、「とくほん」と呉音で読む。「どくほん」と漢音で読む。さらに、前半の連濁の考え方で、「とくほん」と呉音で読むが連濁して「どくほん」となる考え方もあるわけです(※ちなみにWikipediaでは「くうそうかがくどくほん」と読み仮名をつけています)。



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公開後、「連半濁」で検索してみると、読売テレビのアナウンサーである道浦俊彦のページ「道浦俊彦のとっておきの話」に、「脱北者(=北朝鮮から脱出してくる人)」の読み方を巡って、2002年当時、「だっほくしゃ」か「だっぽくしゃ」か揺れていたというような事情が書かれていて興味深い。

新聞には「脱北者」という書き方がよく出ていたが、ニュースに出ることは珍しく、紙面をみて「だっぽくしゃ」と思っていたところ、ニュース原稿には「だつほくしゃ」とルビがあったので、さて、放送の時にどう読むべきか悩んだ……というようなことが書かれている。争点は二つあって、「脱」を「だつ」とそのまんま読むか促音化させるか、「北」を「ほく」とそのまんま読むか「連半濁」かを見定めようというのである。

まず、「脱」については、

まず「脱」という漢字の読み方についていろいろ考えてみます。「脱」のつく熟語を「新明解国語辞典」で調べてみると、
【1】「だっ」と読むもの=「脱出」「脱退」「脱皮」「脱腸」「脱会」「脱却」「脱臼」「脱稿」「脱魂」「脱酸」「脱肛」「脱穀」「脱化」「脱脂」
「脱色」「脱臭」「脱水」「脱線」「脱疽」「脱兎」「脱藩」「脱法」「脱糞」
【2】「だつ」と読むもの=「脱帽」「脱衣」「脱獄」「脱営」「脱サラ」「脱税」「脱字」「脱俗」「脱毛」「脱落」「脱力」「脱牢」「脱漏」「脱硫」

と辞書から用例をあたって、

「だっ」と、小さな「っ」になって詰まるものは、「っ」の後に来る音が「カ行」「サ行」「タ行」「パ行」(ハ行)です。これは「母音の無声化」が起こる時の条件と同じです。それに対して「だつ」としっかり読むものの「つ」の後に来ている音は「ア行」「ザ行」「バ行」「マ行」「ラ行」と無声化の起こらない音です。

として、とりあえず促音化すると判断している。その上で、「だっぽくしゃ」と「だっほくしゃ」を比較して、ここからは、言葉の専門家の経験で「だっぽくしゃ」をとって放送している。

結論から言えば、現在では「だっぽくしゃ」で定着しているので、プロの経験による目は正しかったということになるだろう。ちなみに、つっこむとすれば、「東西南北」のように「ぼく」という連濁もあって(「県北」だって「けんぼく」(濁音)が自然でだろうと思う)、「だつぼくしゃ」も検討してもよかろうというくらいであって、実際は放送前で時間もなかっただろうし、事実世の中は「だつほくしゃ」でも「だっぺいしゃ」(笑)でもなく、「だっぽくしゃ」を選んだのだから、正解だったということだろう。

COMMENT



ピーターは、連濁

2008-06-03-Tue-08:46
ピーターは、連濁したかもー。
それでピーターは、ミロボットと話すればよかった?

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