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映画:「クローバーフィールド/HAKAISHA」~劇場

2008-04-06-Sun
題名不明正体不明の謎の作品というコンセプトで前から宣伝してきた映画「クローバーフィールド-HAKAISHA」を見てきました。

クローバーフィールド/HAKAISYA (竹書房文庫 DR 206)
ドリュー・ゴッダード
竹書房
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いちおう、わたしのブログでのレビューは、映画関連記事は、ネタバレなしで、あるいは予告編レベルというか、映画のチラシの範囲内にできるだけとどめて、まだ見てない人の楽しみを奪わないようにしたい、それでいて、見た人同士の感想は共有できるようにしたいという、ちょっとハードルの高いところを目指しているのですが、この作品は、そういう視点で記事にするのは難しいかもしれないと思いました。

設定は、ニューヨークの2008年4月~5月くらいです。そういえばまだなってませんね。商社マン(と思った)のロブは、日本に行って出世することになって、友人たちによって祝賀&送別パーティーが開かれます。企画したのは、ロブの友人たちなんだけれ、兄のジェイソンとその彼女、そして友だちのバッドは、ハンディタイプのビデオカメラを持ち、「ロブへのコメントを残して」という具合に、ま、パーティ全体を写して回りながら、お祝いメッセージを映そうじゃないかと考えるんですね。

この設定がちょっと鍵です。自分のビデオカメラを持ってないので、ロブのビデオカメラをつかうことになります。新品のテープを買ってたわけじゃなくて、ロブのカメラに入っていたテープに上書きの形で録画しちゃうんです。で、以前から入っていた映像というのが、ま、ロブと彼女との楽しいデートの日の模様で、それを上書きで消してしまう形になるのですね。で、当然ながら、パーティの席に彼女も来て、仕事で離れるから関係を清算したのか、まだ未練があるのか、こんな形で別れていいのかとか、ま、そんなことも絡んでくるわけです。このあたりの設定がとてもうまいです。

こういうことを延々、ハンディカメラで、いかにもビデオ撮影に不慣れな人が撮ったという感じで、その映像でやるのです。だから、所謂普通の映画のような安定した視点ではなくて、揺れたりぶれたり、振り回されたりもします。ただ、所謂それで「酔う」(目が回る)みたいなことにはなりませんでした。ま、楽しいパーティにいるような臨場感があります。

そこへ、破壊者(HAKAISHA)が来ます。「クローバーフィールド」だけのタイトルでよかったのに、蛇足的にサブタイトル「HAKAISHA」とついているのは、この「敵」に名前がないといろいろ説明が不便だろうということで、「破壊者」として、ちょっと固有名詞っぽくローマ字書きにしたのかなと思います。もちろん映画を見ていけば、HAKAISHAがどういうものなのか、幾分わかっていきます。ただ、その正体というか、目的というか、由来というかはなかなか明かされません。



HAKAISHAは突然轟音とともにニューヨークの街に現れ、テレビCMやポスターにもあるように、自由の女神像の首をふっとばします。充分に政治的な意図が感じられる攻撃です。911のテロを体験する前でしたら、映画のことなのでHAKAISHAは、コジラのような怪獣か、あるいは、宇宙戦争などに出てくるエイリアンやその兵器だと思うわけですが、ま、まっさきにテロを疑います。で、ま、これは極論ですが、おそらく映画の作成意図としてはHAKAISHAの正体はなんだって構わないんです。だって、たとえば911のテロ攻撃に巻き込まれて逃げ惑う人たちには、テロだろうが、ゴジラだろうが、エイリアンだろうが、戦争だろうが、地震だろうか、竜巻だろうが、その正体やその理由よりも、自分たちがいかに助かり、愛する人をどう守るかということが、とりあえずの先決問題なのですね。コンパクトなビデオカメラを使ってそれをやりたかったのでしょう。そして、成功したと思います。臨場感です。パーティにはパーティの臨場感があったのと同じように、パニックにはパニックの臨場感があります。どうように、「避難」の臨場感があり、そして、「救出」の臨場感もある。生と死、勇気と愛、混乱そうしたものがハンディカメラの映像を通して、うまく描かれていて、おもしろいできだと思います。

製作者の意図は充分わかり、そして成功したと思うのですが、ただ、映画の観客としてちょっとすっきりしないのは、HAKAISHAの正体や由来、目的の説明が不十分で、その後の展開が気になるということです。それを今回説明してしまうことはいかにも蛇足であることはわかるわけですが、ま、一種の消化不良感が残ってしまう作品で、もし、あまり評判がよくないとしたら、結末のそのあたりのもの足りなさだと思うのですが、ま、あるいは人生というのはそんなものかもしれないと思いますね。

→ 公式ページ

・同じようなハンディカメラの手法にブレアウィッチプロジェクトの作品があります。確か2~3作できたと思いますけどね。



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COMMENT



観ましたか~

2008-04-07-Mon-01:04
「漢江の怪物」 の 「アメリカ版ゴジラ」 風、という感じでしたが
正直、 怪獣(怪物)の細かな設定とかは考えられていないと思います。
openingで 「こりゃ正体とかの説明はナイな」 と思わされますし、
録画冒頭で 「これでずっと行くのか~」  て感じで。

・・まあ、回収されたんだから(気化燃料爆弾とかで)やっつけたんでしょうが。
「どう倒すか」 とかはどうでも良くて、 
「どう振舞うか」 がテーマだったんじゃないかと。
前触れも無く襲い来る、 理不尽な災厄に対して。

☆danielさん

2008-04-07-Mon-09:24
お、ご覧になられましたか。

あれは、「サイン」だったかな、一家族が宇宙人と戦うというような映画があったのですが、わたしはそれを思い出してました。なるほど、家族のためには未知の生命体を倒せるのか~などと感動したのではなくて、むしろ逆で、こういう敵にたった一個人の英知でなんとかなるものかと、妙な失望感を抱いたのを思い出しました。
 → http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD32821/index.html

確かに、「サイン」よりも「グエルム~漢江の怪物~」の方が、ある意味で近いものがあるかもしれません。なんというか、自分の大切な人は自分が守らないとという設定などはとても近く、そう思って「サイン」を見直すと、また、別のものが読み取れるかもしれませんね。

こんど、サイン借りてこよう。

ピーターは、コン

2008-04-07-Mon-16:54
ピーターは、コンセプトも宣伝したかったみたい。

コメントありがとうございました

2008-04-08-Tue-20:44
コチラの作品製作者の意図を汲み取れた人の評価が高く、普通にパニックムービーを求めて見に行った人はがっかりという結果になったようですね~
これって、巨大生物によるパニックムービーを1エキストラの視点だけで描いているところが凄いですよね!!
アメリカが舞台の作品だと宇宙戦争のように1個人も銃もって戦っていそうなのに、それがこの作品にはないところが私は良かったです。描きたいのがヒーローではない!そこに新鮮さを感じました。

そして、一見ハンディーカメラ視点だけの緊張感ある逃亡劇の物語に、合間合間に入る過去の幸せな時間いれているところがまた憎い演出ですしたよね!

☆コブタさん

2008-04-08-Tue-22:41
ほぼ同感です。

作者の意図がわからないってことはなくて、充分伝わってきたので、評判を聞きならが、不満な点はわかりますが、わたしとしてhいいかなって思いました。

その、ロブのハンディカメラを借りて、古い記録の上に上書きするというところが、ほんと、心憎い演出だと思います。

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