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「液晶絵画Still/Motion」展を見る~三重県立美術館

2008-04-04-Fri
先日というか、すでに先月というのがいいのですが、三重県立美術館のスティル・モーション「液晶絵画展」に行ってきました。
tubijyutu.jpg

 → 三重県立美術館(その中の「液晶絵画Still/Motion」のページ)

簡単に言うと、最近ことに進歩の見られる薄型の液晶テレビ、そのきれいさ、細密さ、薄さに着目すれば、これはもう、キャンバスになるだろうというので、美術展ができるんじゃないかということですね。しかも、動画という形で。

知ったのは新聞の広告です。有名なフェルメールの「真珠の耳飾の女」(→Wikipedia)の、モデルとなったと思われる女性の前後の動作を想像し、ランプの下で読書していてふっと振り返る様子を液晶絵画で再現しているのですね。広告はそれを映画のフィルムを広げて見せるような感じで見せていました。実際の展覧室ではかなり大きな画面でリアルをそれを見ることができるのですが、目の印象は実際の絵とはかなり違ったもので、相当に、大人っぽく、そのあたりに作家(この動画を作った森村泰昌)の作家(フェルメール)に対する一つの解釈があるということだろうと思います。

▼展覧会に直接関係ないですが、フェルメールとモデルを扱った映画もあります。
真珠の耳飾りの少女 通常版
メディアファクトリー (2005-01-14)
売り上げランキング: 7296
おすすめ度の平均: 4.5
5 フェルメールの絵画のような映像
5 今年も日本にやってくるフェルメール、彼の絵画が好きな方にはお勧めかも
5 蘇らせた17世紀オランダの光と影
5 美しい
5 カラーが本当に美しい



また、同じ作家の「フェルメール研究」では、「絵画芸術」(→Wikipedia)を、なんというか、画家の後ろ姿にもモデルがいたはずだろうというような解釈から「モデルを書く画家をさらに描く画家」という本当の視点が再現されています。現代美術にある、こだわりというか、屁理屈というか、知的な遊びみたいなものを感じました。

わたしはこういう、現代美術にはえてしてこういう「屁理屈みたいななもの」(「屁理屈」というとしかられるんでしょうけど)があると思っています。美しいものを美しいとただ賞賛しているだけでは許されない、その美しさの背後にある、一種の努力とか、必死さとか、あるいは無理とか、犠牲とか、場合によっては欺瞞とか、欠落感みたいなものを、両方を合わせて描くのが、一つのリアルさであって、同時代を生きている人の作品に関する共感が生まれるのだと思うのですね。別にすべての作品にそれを求めるわけではないのですけど、そういう意図で作った作品は、そういう意図で鑑賞したいかなと、ま、とりあえずは思っているわけです。

ただ、「屁理屈」という言葉を使ったのは、残念ながらそれはなかなか美術の王道にまで育ちきっていないかなと思っているからです。つまり、なんというか、万人に共感を得るものにまでなかなか達しにくい、場合によっては作家の自己満足で終わったり、見る側の思い込みみたいなものに留まったり、けっきょく「わかる人にはわかる」というレベルになってしまいがちではないかと思うのですね。

それを補うのが、やはり、表現力というか、描く技術というか、描く力だと思うのです。逆に言えば、ある水準以上の力を持った人がつくるとき、単なる「屁理屈」が、もう少しましな「屁理屈みたいなもの」にまで高められるというか、「屁理屈」という殻を脱皮して、一つの問題意識というか、問題提起として成功するのか思うのです。

あ、ちょっと入り込んでしまいましたね~。

ええと、このフェルメールを素材にした、一種のパロディというか、コサージュ以外にも、おもしろい作品はたくさんありました。大きな液晶テレビを屏風ふうに8枚並べた、動く墨絵の液晶屏風(→これ)や、肉や果物の静物画なのだけれど、ずっとそこに置いてあるので、カビが生えたり腐敗したりしていく、それを時間を短縮して見せているだとか、あるいは、ある庭園の池に飛び込んだ男がずっと出てこないのだけれど、その水面に映る風景の変化をずっと流しているものだとか、いろんな面を刺激される作品展でした。

・シャープやエプソンが協力しています。

2008年2月14日(木)-4月13日(日)

休館日:毎週月曜日、3月21日(金)

観覧料: 一 般 =900円(700円)
高・大生=700円(500円)
小・中生=500円(300円)

・( ) 内は20人以上の団体割引及び前売料金
・三重県立美術館メールマガジンの各最新号をプリント・アウトしたもの、もしくは携帯電話の受信画面を示していただければ、前売り料金でご観覧いただけます。
・身体障害者手帳等をお持ちの方及び付き添いの方1名は観覧無料




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COMMENT



2008-04-07-Mon-18:11
こんばんは~出人さん
いつも読み逃げです^^
美術展春もたま盛んですよね

これは見てみたいです
墨絵屏風・・・見ましたが好きです
どんな形のものでも、遊び心がないと創作側と見る側と共感し合えないかもしれませんね
後は、それぞれお好みですが^^;

☆ノエルさん

2008-04-08-Tue-00:03
いらっしゃい。こちらこそご無沙汰しています。

余裕があれば、けっこうおもしろい展覧会でした。

このあとの巡回先はこうなっておるようです~。
・国立国際美術館 2008年4月29日(火)-6月15日(日)
・東京都写真美術館 2008年8月23日(土)-10月13日(月)

よく知りませんが、国立国際美術館ってのは大阪にあるようですね。

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