David the smart ass心のダイエット!~時には辛口メッセージを~ |
夏休みの思い出
2005-07-09-Sat
もうすぐ夏休みシーズン。
夏休みといえば、近年は「ゆとりの教育」とやらのおかげで、宿題が少ないかもしれないが、わたしたちの頃はたくさんでた。「夏休みの日誌」、工作、自由研究、ポスター、読書感想文、時にはお習字や小学校の頃は絵日記とか。受験期には教科の問題集もあった。
夏休み明けには、実力テストや課題テストが待っていた。夏休みの思い出の作文やそれをクラスでスピーチ形式で発表することも……。夏休みは楽しかっただけれど、それはそれで大変でもあったのだ。
あれは中学1年の夏休みだった。わたしは両親に連れられて山に行った。ハイキングではない。山仕事だ。田舎だったし、まだわたしの親たちの世代では、家族で山の手入れをするという風潮があった。
デーブ少年はジーパンに長袖シャツ、軍手をはめて、山に向かうことになったのである。腰には細めの伐採用ののこぎりを帯びていた。
山では、父は幹の直径が10センチ~20センチもあろうという雑木を伐った。母はその手伝い、または、それよりも幾分細めの木を切った。わたしは、父に命じられるまま、周りの草を切ったり、太くても直径10センチ程度の木を切らされていた。
今でも、「晴耕雨読」ならぬ「晴読雨読」、もしくは「晴網雨網」の方が好きなわたしだが、当時からそうで、この山仕事になんらのおもしろさも感じていなかった。むしろ、わたしは長男であり、将来父に代わってこんな仕事を続けていくのかと思うと、内心嫌気がしていた。
言われるままに、イヤイヤ仕事を進めていたときだった。
「おい。デーブ、それがすんだら、そっちを切れ」
と父の声がかかった。
みると、父は、背丈が1メートルほどの小さな木をのこぎりの先で指さした。……まだ終わらないのか……わたしは重い気持ちでその木の根元にうずくまると、ノコギリを動かした。
ブ~ン ブ~ン ! ! ★! ★! ブ~ン ★!
イヤな羽の音が頭の周りを飛び回り、チクチクという痛みと熱いものが頭の全体を襲った。
うわぁ~
わたしは大声をあげて、ノコギリを放り出し、四五歩あとずさって尻餅をつくと、頭を抱えてうずくまってしまった。
ハチだった。その木にハチの巣があったのだ。驚きとあまりの痛さにわたしの目からは涙が出た……。
その後どうしたのか、わたしは詳しく覚えていない……。ただ、山でハチに刺されるくらいは当たり前のことで、父はそんなことでうずくまっているわたしを鈍くさいとさえ思ったかもしれない。
「馬鹿、なにやっとるんだ。よく注意せんか……」
そう言ったかどうか覚えていない。しかし、おそらくそのくらいのことは感じたであろう。父は父なりに、この日の山仕事のノルマというか、目標を設定していたはずである。それは大人になったわたしもそうなのだけれど、両親とも仕事が予定通りいかないことにストレスを感じるほうであった。その点からしても、ハチに刺されるなどということは、仕事に関わる者のむしろ失態でさえあるのだ。……同時に、わたしの場合は山仕事の経験などほとんどないのだから、事前の注意も必要ではあるのだが。
特に薬を持っていたわけではなかったし、当時はハチに刺されたらアンモニアが効くというので、小便をかけるといいと言われていた。だからといって、わたしの頭から小便をかけてくれる者などいるわけもなかった。……してくれると言っても、それをわたしが受け入れたかどうか。
おそらく、いつまでたってもわたしが泣きやまないので、さすがに母から、もう山を下りようという声がでて、わたしたちは家に戻ったと思う。
家に戻るとしだいに腫れてきて、どうやら十数カ所も刺されていたようだ。腫れた程度はそんなにひどくはなかったのだが、相当つらいものだったのだろう。その日帰ってから、わたしは発熱し丸一日寝て過ごした。
というわけで、PCトラブルもあって遅くなったが、これが第6回トラックバックテーマ「虫にまつわる恐怖体験」で、「一瞬にして十数カ所をハチに刺される」というもの。単に恐怖だけでなく、痛いし、辛い……。
そうそう、夏休み明けの「今年の夏休みの思い出」のスピーチ発表で、わたしはこの痛ましい体験を発表し、クラスメイトに好評だったってことを、せめて書き添えてこの稿を閉じることとする。

夏休みといえば、近年は「ゆとりの教育」とやらのおかげで、宿題が少ないかもしれないが、わたしたちの頃はたくさんでた。「夏休みの日誌」、工作、自由研究、ポスター、読書感想文、時にはお習字や小学校の頃は絵日記とか。受験期には教科の問題集もあった。
夏休み明けには、実力テストや課題テストが待っていた。夏休みの思い出の作文やそれをクラスでスピーチ形式で発表することも……。夏休みは楽しかっただけれど、それはそれで大変でもあったのだ。
あれは中学1年の夏休みだった。わたしは両親に連れられて山に行った。ハイキングではない。山仕事だ。田舎だったし、まだわたしの親たちの世代では、家族で山の手入れをするという風潮があった。
デーブ少年はジーパンに長袖シャツ、軍手をはめて、山に向かうことになったのである。腰には細めの伐採用ののこぎりを帯びていた。
山では、父は幹の直径が10センチ~20センチもあろうという雑木を伐った。母はその手伝い、または、それよりも幾分細めの木を切った。わたしは、父に命じられるまま、周りの草を切ったり、太くても直径10センチ程度の木を切らされていた。
今でも、「晴耕雨読」ならぬ「晴読雨読」、もしくは「晴網雨網」の方が好きなわたしだが、当時からそうで、この山仕事になんらのおもしろさも感じていなかった。むしろ、わたしは長男であり、将来父に代わってこんな仕事を続けていくのかと思うと、内心嫌気がしていた。
言われるままに、イヤイヤ仕事を進めていたときだった。
「おい。デーブ、それがすんだら、そっちを切れ」
と父の声がかかった。
みると、父は、背丈が1メートルほどの小さな木をのこぎりの先で指さした。……まだ終わらないのか……わたしは重い気持ちでその木の根元にうずくまると、ノコギリを動かした。
ブ~ン ブ~ン ! ! ★! ★! ブ~ン ★!
イヤな羽の音が頭の周りを飛び回り、チクチクという痛みと熱いものが頭の全体を襲った。
うわぁ~
わたしは大声をあげて、ノコギリを放り出し、四五歩あとずさって尻餅をつくと、頭を抱えてうずくまってしまった。
ハチだった。その木にハチの巣があったのだ。驚きとあまりの痛さにわたしの目からは涙が出た……。
その後どうしたのか、わたしは詳しく覚えていない……。ただ、山でハチに刺されるくらいは当たり前のことで、父はそんなことでうずくまっているわたしを鈍くさいとさえ思ったかもしれない。
「馬鹿、なにやっとるんだ。よく注意せんか……」
そう言ったかどうか覚えていない。しかし、おそらくそのくらいのことは感じたであろう。父は父なりに、この日の山仕事のノルマというか、目標を設定していたはずである。それは大人になったわたしもそうなのだけれど、両親とも仕事が予定通りいかないことにストレスを感じるほうであった。その点からしても、ハチに刺されるなどということは、仕事に関わる者のむしろ失態でさえあるのだ。……同時に、わたしの場合は山仕事の経験などほとんどないのだから、事前の注意も必要ではあるのだが。
特に薬を持っていたわけではなかったし、当時はハチに刺されたらアンモニアが効くというので、小便をかけるといいと言われていた。だからといって、わたしの頭から小便をかけてくれる者などいるわけもなかった。……してくれると言っても、それをわたしが受け入れたかどうか。
おそらく、いつまでたってもわたしが泣きやまないので、さすがに母から、もう山を下りようという声がでて、わたしたちは家に戻ったと思う。
家に戻るとしだいに腫れてきて、どうやら十数カ所も刺されていたようだ。腫れた程度はそんなにひどくはなかったのだが、相当つらいものだったのだろう。その日帰ってから、わたしは発熱し丸一日寝て過ごした。
というわけで、PCトラブルもあって遅くなったが、これが第6回トラックバックテーマ「虫にまつわる恐怖体験」で、「一瞬にして十数カ所をハチに刺される」というもの。単に恐怖だけでなく、痛いし、辛い……。
そうそう、夏休み明けの「今年の夏休みの思い出」のスピーチ発表で、わたしはこの痛ましい体験を発表し、クラスメイトに好評だったってことを、せめて書き添えてこの稿を閉じることとする。

COMMENT
他人の不幸は…
2005-07-10-Sun-20:23
★幽翠さん
2005-07-10-Sun-20:53
楽しいでしょう。特に、しばらくたって、本人が元気に語ってる場合は……。
その場に居合わせたら、そうもいかないのでしょうけれどね。
今年はハチの巣が多いです。
その場に居合わせたら、そうもいかないのでしょうけれどね。
今年はハチの巣が多いです。
ムカデに噛まれた事があります(^^;
2005-07-12-Tue-09:38
こちらでははじめまして~m(__)m
もう10ウン年前のお話なのですが(^^;、昔山のふもとに住んでいたときに、家の中でムカデに足の指を噛まれた事があります(^^;
しかし、毎年ムカデに刺された記念日を思い出してはちと複雑な気分になるくせに、当時はかなり痛かっただろうと思われることも、今となっては「ああ、こんなこともあったなぁ」と他人事モードで語っている自分がいます(^^;
もう10ウン年前のお話なのですが(^^;、昔山のふもとに住んでいたときに、家の中でムカデに足の指を噛まれた事があります(^^;
しかし、毎年ムカデに刺された記念日を思い出してはちと複雑な気分になるくせに、当時はかなり痛かっただろうと思われることも、今となっては「ああ、こんなこともあったなぁ」と他人事モードで語っている自分がいます(^^;
★百足は
2005-07-12-Tue-11:19
相当痛いらしいですね。腫れも尋常でないとか。幸いわたしはその経験はありませんが、祖母からよく言われていました。
つぶしてもなかなか死なないので、なんか徹底的に殺した記憶があります……。ここで書けないような残虐な殺し方……。石、水、火……。
つぶしてもなかなか死なないので、なんか徹底的に殺した記憶があります……。ここで書けないような残虐な殺し方……。石、水、火……。
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先日、友人(病院勤務)が、屋上で洗濯物を干している最中に刺されたそうです。
病院なので、すぐに診てもらえて事無きを得たようですが…怖いですな