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日本語常識クイズ:「ごたぶんにもれず」
2007-08-18-Sat
ちょっと、日本語常識クイズってのをやってみたいと思います。
「謎の蔵」というカテゴリにある、頭をひねるなぞなぞ、とんちクイズや、ひらめきパズルなどとは違って、純粋に知識を問う、いわゆるまともなクイズです。
正解は追記の中に出てきます。
まず、問題の例文は、とってもきれいなイラストを描かれる有希之武さんのブログの記事からいただいてきました。こういう例文をよそ様の記事からいただいてくると、そもそもいろんな部分にまで波及して、クイズの例文とするには使い方が一般的でないとか、クイズの例文とするには句読点の位置が疑問だとか、クイズの例文とするには用字が不適切だとか、ま、普段ならなんでもないようなところにまで、あえて注目させるようで恐縮ではありますが、ま、避けて通れない部分もありまして、その何倍もわたしも恥をさらしてますので、ご容赦を>有希之武さん。
もともとの例文では「ご多分に漏れず」となっておりました。それがどうにも違和感でした。で、思わず、その用字はおかしいとコメントしかけて、それでも待てよと思って、検索してみました。
この言葉をどこで覚えたのか、もう覚えてなくて、どこからか自然に身についたのです。母語とはそういうもので、常識とはそういうものです。ただ、類推するに「ごたぶんにもれず」という言葉を聴いて、子どもの頃のわたしは意味がわからなかったと思うのです。そして、それでもかまわなかったのですね。
たとえば、例文が、あんなふうなゴツゴツした書き方でなくて「ごたぶんにもれず、札幌市も暑くなりました」としてあったら、おそらくわたしはスルーしたと思うのですね。それは今のわたしでも、こどもの頃のわたしでも同じでしょう。なぜなら、大切なのは「ごたぶんにもれず」でなくて、「札幌市も暑くなった」ということのはずですから。だから、この「ごたぶんにもれず」が「ご他聞に漏れず」だろうが、「ご多分に漏れず」だろうが、「ご多分に漏れず」だろうが、もうどうだっていいわけです。
ところがこれが、例文のように述語となって「札幌市もご多分に漏れず、と成りました」となると、そういうわけにはいかなくなりました。この「成りました」が漢字である点にも、わたしとしてはちょっと用字上の違和感を覚えます。ただ間違いということはありません。そんなことよりも、「ご多分に漏れず」の意味が何倍も重要に思われてくるのですね。
そもそも、わたしには、字がどうだとか言う前に、「札幌市もご多分に漏れずと(いうことに)なった」という言い回し自体に違和感がありました。
そしてあちこちネットを検索してみました。そしてわたしはとんでもないことに気づきました。ああ、わたしは「ごたぶんにもれず」を「ご他聞に漏れず」だと思っていて、「ほとんどの人が聞いて知っているように」という意味だと、いつのころからか覚えていたんだということです。
この解釈にたつとき「札幌市もご多分に漏れずと(いうことに)なった」という例文の言い回しは、「札幌市も(暑いと)みんなが知ることになった」というふうに理解されます。実際のところ、読書などの文章を読むという過程ではそうやって誤読していても、ほとんど大きな影響はないんですね。ところが、そう思うと、いよいよ字がおかしいんです。「ご他聞だろう」と思わず、コメントで突っ込みたくなりまして、ま、どういう展開にすすんだか、興味のある方は当該記事をお読みください。
というわけで、「ごたぶんにもれず」の意味は「世間一般の例と同じように」「世の中の多くと違うことなく」というような意味でして、決して「聞く」というようなこととは関係がありません。
「謎の蔵」というカテゴリにある、頭をひねるなぞなぞ、とんちクイズや、ひらめきパズルなどとは違って、純粋に知識を問う、いわゆるまともなクイズです。
問 次の例文の「ごたぶんにもれず」の漢字として正しいのはどれ?
今年のお盆休みは、全国的に猛暑となり、避暑地であるはずの札幌市もごたぶんに漏れず、と成りましたね。
a ご他聞に漏れず
b ご多聞に漏れず
c ご多分に漏れず
正解は追記の中に出てきます。

まず、問題の例文は、とってもきれいなイラストを描かれる有希之武さんのブログの記事からいただいてきました。こういう例文をよそ様の記事からいただいてくると、そもそもいろんな部分にまで波及して、クイズの例文とするには使い方が一般的でないとか、クイズの例文とするには句読点の位置が疑問だとか、クイズの例文とするには用字が不適切だとか、ま、普段ならなんでもないようなところにまで、あえて注目させるようで恐縮ではありますが、ま、避けて通れない部分もありまして、その何倍もわたしも恥をさらしてますので、ご容赦を>有希之武さん。
もともとの例文では「ご多分に漏れず」となっておりました。それがどうにも違和感でした。で、思わず、その用字はおかしいとコメントしかけて、それでも待てよと思って、検索してみました。
この言葉をどこで覚えたのか、もう覚えてなくて、どこからか自然に身についたのです。母語とはそういうもので、常識とはそういうものです。ただ、類推するに「ごたぶんにもれず」という言葉を聴いて、子どもの頃のわたしは意味がわからなかったと思うのです。そして、それでもかまわなかったのですね。
たとえば、例文が、あんなふうなゴツゴツした書き方でなくて「ごたぶんにもれず、札幌市も暑くなりました」としてあったら、おそらくわたしはスルーしたと思うのですね。それは今のわたしでも、こどもの頃のわたしでも同じでしょう。なぜなら、大切なのは「ごたぶんにもれず」でなくて、「札幌市も暑くなった」ということのはずですから。だから、この「ごたぶんにもれず」が「ご他聞に漏れず」だろうが、「ご多分に漏れず」だろうが、「ご多分に漏れず」だろうが、もうどうだっていいわけです。
ところがこれが、例文のように述語となって「札幌市もご多分に漏れず、と成りました」となると、そういうわけにはいかなくなりました。この「成りました」が漢字である点にも、わたしとしてはちょっと用字上の違和感を覚えます。ただ間違いということはありません。そんなことよりも、「ご多分に漏れず」の意味が何倍も重要に思われてくるのですね。
そもそも、わたしには、字がどうだとか言う前に、「札幌市もご多分に漏れずと(いうことに)なった」という言い回し自体に違和感がありました。
そしてあちこちネットを検索してみました。そしてわたしはとんでもないことに気づきました。ああ、わたしは「ごたぶんにもれず」を「ご他聞に漏れず」だと思っていて、「ほとんどの人が聞いて知っているように」という意味だと、いつのころからか覚えていたんだということです。
この解釈にたつとき「札幌市もご多分に漏れずと(いうことに)なった」という例文の言い回しは、「札幌市も(暑いと)みんなが知ることになった」というふうに理解されます。実際のところ、読書などの文章を読むという過程ではそうやって誤読していても、ほとんど大きな影響はないんですね。ところが、そう思うと、いよいよ字がおかしいんです。「ご他聞だろう」と思わず、コメントで突っ込みたくなりまして、ま、どういう展開にすすんだか、興味のある方は当該記事をお読みください。
というわけで、「ごたぶんにもれず」の意味は「世間一般の例と同じように」「世の中の多くと違うことなく」というような意味でして、決して「聞く」というようなこととは関係がありません。
COMMENT
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2007-08-18-Sat-11:45
オンライン辞書を
2007-08-18-Sat-14:40
文章を書いていて「怪しい」と思ったときは、辞書を使用します。最近はオンライン辞書があるので便利ですね。収録単語数は多くないですが…
それに、こういう慣用句は、オンライン辞書では分からない場合もありますね。
どうしても分からない時は、自分の知っている表現に書き換えたりもします。
それでも時々間違えてしまうのですね。
ズルイ(?)方法ですが、パソコンの日本語変換に頼ってしまうというのもありますね。以外にも慣用句が正確に変換されたりするものです(勿論、一部ですが…)。ちゃんと辞書に入れられているのですね(今これを書いているLinuxでは、日本語環境はボロボロなのですが…)。
一番良いのは、沢山読書(勿論ちゃんとした本)をして、語彙力を身に付けることではないでしょうか?
それに、こういう慣用句は、オンライン辞書では分からない場合もありますね。
どうしても分からない時は、自分の知っている表現に書き換えたりもします。
それでも時々間違えてしまうのですね。
ズルイ(?)方法ですが、パソコンの日本語変換に頼ってしまうというのもありますね。以外にも慣用句が正確に変換されたりするものです(勿論、一部ですが…)。ちゃんと辞書に入れられているのですね(今これを書いているLinuxでは、日本語環境はボロボロなのですが…)。
一番良いのは、沢山読書(勿論ちゃんとした本)をして、語彙力を身に付けることではないでしょうか?
☆囚人さん
2007-08-18-Sat-21:50
そうです。
「ご多分」というのが、「世間様のうちの多くの部分」とうことなんですね。びっくりしました。
「ご多分」というのが、「世間様のうちの多くの部分」とうことなんですね。びっくりしました。
☆miracleさん
2007-08-18-Sat-21:58
オンライン辞書はそれなりに役に立ちますし、ATOKも便利です。ただし、今回の件では、うちのATOKでは、「ご多分に漏れず」がきちんと変換できません。「ご他聞に漏れず」になります。わたしの誤用を学習してしまったのかもしれませんけれど。
ま、読書は最近してないです……。反省。
ま、読書は最近してないです……。反省。
長文を書くには語彙力が必要
2007-08-18-Sat-22:25
出人さんのブログ記事は、どちらかと言うと長文ですね。
長文を書くには語彙力が必要だと思います。語彙が薄い人間が長文を書くのはかなりきつい筈です。
なので、出人さんの語彙力はそこそこのものなのではないでしょうか?
今回は、たまたま知らない慣用句だっただけなのだと思います。
長文を書くには語彙力が必要だと思います。語彙が薄い人間が長文を書くのはかなりきつい筈です。
なので、出人さんの語彙力はそこそこのものなのではないでしょうか?
今回は、たまたま知らない慣用句だっただけなのだと思います。
☆miracleさん
2007-08-18-Sat-23:12
>なので、出人さんの語彙力はそこそこのものなのではないでしょうか?
ああ、そこそこね~(笑) むふふ。どうお答えしていいものやら。素直に意を汲んで激励ありがとうと書いておきましょうか~。
ああ、そこそこね~(笑) むふふ。どうお答えしていいものやら。素直に意を汲んで激励ありがとうと書いておきましょうか~。

褒め殺し
2007-08-19-Sun-16:37
>ああ、そこそこね~(笑) むふふ。どうお答えしていいものやら。
いや、「褒め殺し」になるのを避けたまでなのですが。
自分ではフォローのつもりでしたが、意図どおりになりませんでしたね。
私の精進が足りないと言うことですか…。
いや、「褒め殺し」になるのを避けたまでなのですが。
自分ではフォローのつもりでしたが、意図どおりになりませんでしたね。
私の精進が足りないと言うことですか…。
☆miracleさん
2007-08-19-Sun-17:00
むふふ。
人を褒めることって難しいんです。
そして、気持ちよく褒められることは、もっと難しいです。
人を褒めることって難しいんです。
そして、気持ちよく褒められることは、もっと難しいです。
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