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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

あきらめ

2005-06-11-Sat

2週間ほど前に子どもを亡くした母がいる。

17歳の少年は、5年以上の長期にわたって肝芽種とその転移と闘った。入退院を繰り返した。ベッドの生活。手術と投薬の日々。松葉杖の生活、車いすの生活。

突然の死のあと、父はなんとか立ち直ったが、
母の落胆は激しく半月が過ぎようとする今なお寝込んでいるという。

--兄弟はいないのか? 
--元気な弟と妹がいる。
誰かがささやくが、むろんそんな問題ではない。

その苦しい戦いは5年以上に及び、死という形で幕を下ろして2週間、まだなおその死の現実の重さに立てない母。

……そういうものなのだろうか……。
改めて、母の想いに、わたしは驚いた。

時折の小康はあったものの、転移を繰り返し、着実にむしばんでいく癌と、長期に渡って闘ってきた……はずだ。わたしなら、もう充分がんばりました……と、少年と医療スタッフと家族をねぎらってしまっていたのではないだろうか……。事実、通夜の席で、わたしは喪主の父に対し、ほかにことばが見つからず、それだけを発した。

--長い間、よくがんばりました……。

父は涙を浮かべながら頷くばかりで、声にもならない答えだった。母がその席にいなかったのは、わが子の死の重さに持ちこたえられないからだったという。

もしいたら、わたしの言葉は間違いだったのか。その場に彼女がいたら、その想いに比べ、わたしの言葉はあまりにも軽すぎたのだろうか。2週間過ぎてなお立ち直れないでいるというのを聞き、わたしは自分の言葉を振り返った。

もっとがんばりたかった。
もっともっとがんばりたかった。
もっともっともっとがんばって欲しかったと、
母は今なお叫びつづけているのかもしれない。

不治の病です……。そんな残酷な通告をする医者はいないだろうが、おそらく病気がわかったとき、それにも等しい意味で受け取ったに違いない。絶望という二文字を切り捨て、消えかかっている希望の灯を、継ぎ足し継ぎ足し、今まで来たに違いないのだ。

自ら律し、奮い立たせてきた母のよるべは、少年だったのだ。

……あきらめ、そんなことできるはずがない。
 そんなにたやすくあきらめることができるなら、
 今まで闘ってこられなかった。


--そうですよね。
 わたしも親の顔を見に戻ります。

 もう、わたしの中では、
 とっくにあきらめてしまっていました……。



親戚がね - 出来事・話題の○○

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2005-06-13-Mon-00:38
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2005-06-18-Sat-04:09
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