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映画:「愛の流刑地」~コロナで

2007-01-16-Tue
「愛ルケ(=愛の流刑地)」を見てきました。

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有能で多忙な夫と育ち盛りのかわいい子どもたち。いい暮らしぶり。そんな人妻冬香(寺島しのぶ)が望んだのは、そういう一見幸福な生活の中で埋もれてしまう自分の再発見だったのかもしれません。ひょっとしたら最初は、単調な生活から逃れるためのちょっとした恋のゲームだったのかもしれません。でも、最初はゲームのつもりでも、そんなことから真の愛の深まりが始まることもあるのですね。

それは、足を踏んだの、通路をふさいだの、肩がぶつかったのって、最初はほんとにうたいしたことのないことから、大きな喧嘩になって、相手を傷つけてしまう、そんな事件に発展してしまうように。「喧嘩」なら、あるいは腕に覚えがあったりなんかするのかもしれません。「恋愛」なら、心のどこかにわたしはまだまだいけるはず、俗に言う「もう一花咲かせたいわ」なんて気持ちがあるのかもしれません。あるいはそういう気持ちだったかも……。

作家村尾(豊川悦司)はかつて「愛の墓標」でベストセラーになりながら、今では全く売れません。売れないと言うより書けないのですね。もう老木のようなんです。なんとかしたい、蘇りたい。もう一度自分に情熱と勇気を与えてくれるような存在に出会いたい。村尾は強く願っていて、それを探していたのだと思います。二人は芽生えない老木と歌を忘れた小鳥だったのです。

村尾と冬香が、雨の日に神社で待ち合わせるシーン。それがポスターにもなっていた場面なのですが、村尾は老木に自分をたとえます。老木が再び芽吹くには光だけではだめで、水が必要だと。水は光のように老木に注ぎ、老木がもう一度ちいさな芽を生やすためには、そうした雨が必要だったと。確かそういってると最初はそう思いました。だが、あるいは、村尾は光だったのかもしれません。村尾は冬香にとっての光で、冬香は村尾におっての水……。そんな解釈もできそうです。そして、二人の愛はその日芽生えてしまいました。

身体ということもあるのでしょうね。眠っていた熱というか。エクスタシーというか。でも、それはただの肉体の快楽とは違います。渇いていたのは身体でなくて心なんです。じゃ、心が満たされればと思うのですが、それもちょっと違う。身も心もなんですね。身も心も相手に向けられること。相手を受け入れること。互いに求め合って、与え合っていけることなんです。心とだけいうのもちがっていて、身体と心とが一致することが大切なんです。全身全霊あるいはとでも言った方がいいのかもしれません。

現実的には二人の恋愛の先には破滅しかないってことはなかったのです。特に、村尾は一歩踏み出せば現実的な解決を示すことが可能な立場だったかもしれません。しかし、冬香にとってはそうではなかった。夫との生活も、子どもたちとの生活も全否定できないものだったはずなんです。だからこそ、自分がしてることは分裂なんですね。現実的な解決が可能であったとしても、その分裂は避けられない。

そして、なによりわかっていたのでしょうけれど、愛の結果としてそういう生活の安定みたいなものをを求めているわけではないってことなのでしょう。もっと、生活とは別のところにあるものなんです。もう、道が違う。修羅の道であり、獣道。バーのママ(余)が言うんですね。「世の中には二種類の男と女がいて、そうして、わたしはここにいる」って。破滅というか、捨て去って捨て去って、やっと一握りの真実を得たという感じなんでしょうか。それで生きていけるのか、それなくして生きていけないか、そのあたりがあれですね。

「愛」ということになるとそうなるかもしれませんが、同じく心の底から出てくる感情としては、「憎」ってのがあります。憎をむき出しにして追及していくと、暴力であったり、殺人であったり、放火とか、ま、そういう犯罪につながる。「欲」」というのもあります。欲をむき出しにしたら、社会でも、家庭でも、やはり破滅しかないでしょう。

安らかな生活、それは現実的愛かもしれません。夫婦の愛にしろ、家族の愛にしろ、満たされているのはすばらしいことです。憎悪でも、欲でも、足るを知るというか、自分を壊さない程度でなければならないものなのでしょう、きっと。そういう知恵というか、心構えみたいなものというか。時々、「緋夏集」に意味もなく、誰かを思うとか、恋の深淵に陥ったとか、迷路をさまよったとかいうような、詩とも落書きともつかぬ詩を公開していますが、ま、作家にしろ、詩人にしろ(ってことは詩人気取りなんですね)、こんなふうに作品化することで、実際は「破滅」のギリギリのところで踏みとどまっているのかもしれません。

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