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観劇:「きょうの雨あしたの風」~劇団俳優座公演

2006-12-03-Sun
観劇の市民サークルに入っています。今回の例会(公演)は劇団俳優座公演の「きょうの雨 あしたの風」でした。おもしろく見てきました。

原作は藤沢周平の「うしろ姿」(新潮文庫「驟り雨」所収)、「おばさん」(新潮文庫「時雨みち」所収)、「冬の終わりに」(新潮文庫「竹光始末」所収)というの3つの作品を元に、吉永治郎が脚本にしたものです。
藤沢周平竹光始末  藤沢周平の本

藤沢周平といえば、今さらですが、ただいま公開で話題になっている、映画「武士の一分」の原作者です。キムタクの。正直、「武士の一分」を見ようか見まいか迷っていたのですけれど、この芝居を見て、見てもいいかなと思うようになりました。
 → 「武士の一分」公式ページ

舞台は天保時代の江戸です。幕は開いていて、深川の長屋です。一見すると3軒の長屋が見えます。このうち真ん中の家は回り舞台で2軒分を見せることになります。話はこの長屋の4軒の住人たちの絡みを中心に進んでいくのですが、その前に、目をひいた点を一つ。

3軒が3軒とも、入り口の戸の上に妙な貼り紙がしてあります。現代なら表札でも掲げるところですが、半紙に筆で「久松は留守」と書かれているのですね。「久松留守」? それは、江戸時代に起きた「お染(そめ)久松(ひさまつ)」の心中事件に由来する一種のまじないだったようで、家に戻ってきて検索してみると、こんな説明を見つけました。

寛政四年(1792)に初演となった芝居「お染久松」にちなんで、当時のはやり風邪を「お染風邪」と呼んだ。お染が久松に惚れたように、すぐ感染するという意味であるが、その頃「久松留守」と半紙に書いて玄関や軒下に貼り付けた家があったという。「久松は留守にしているから、お染(風邪)は来てくれるな」の意であろう。家の者が風邪をひかないようにとの、風邪除けのおまじないである。
  めろんぱん:「ながい介護丞と とうなす屋の 平成浮世草子」より

どうです? 芸が細かいでしょう。(※ちなみにこの「めろんぱん」のこのページは「インフルエンザ」を昔どんなふうに呼んでいたかがわかり興味深いです)

そんなよくできた長屋の住人は、酔っぱらうと見ず知らずの人を連れてきて、家に泊まらせてしまうという、変な酒癖の六助とその女房。その日は、今で言うところのホームレスのような婆さんを一人連れてきます。女房は困り果ててしまうわけですが、冬寒で出て行けとも言えず、しぶしぶ泊めるはめに。

その隣は未亡人のおとき。夫を亡くし、子どももないまま、やもめ一人でずっと通してきました。住み込みの店が火事で燃え落ち、職も帰るところも失った若い職人幸太の面倒をみて、やがて、母子のように同居することになります。

その隣は堅苦しさから亭主が出て行ってしまった、一膳飯屋につとめるおしず。母は床に伏せ、弟は博打好きと来て、ま、苦労が絶えません。その弟がよくない連中にハメられたようで、多額の借金をし取りたてに追われます。そんな、おしずは店に毎晩来る、職人重吉とは、互いに打ち明けてはないものの、思いを寄せ合っているようです。

こうした、ちょっとわけありで、おもしろそうな設定を、4軒目のおもんが、ま、壁に耳あり障子に目ありを地でいき、2時間ドラマ「家政婦は見た」の市原悦子のように、興味津々情報を仕入れては、井戸端でうわさ話の種にしていくわけですね。

観客は、それぞれの住人の心理や思惑、苦悩などをしりつつも、反面、興味本位のおもんの視点を持ち、楽しみながら見ることになります。長屋の回転舞台のしかけと合わせて、ひじょうにおもしろい作品にできあがっています。

参考サイト:
 → 名演ウェブ:「きょうの雨 あしたの風」

演劇の時代劇ってどうもなぁと思っていましたが、食わず嫌いだったのがよくわかりました。

同時に、映画「武士の一分」も見に行ってもいいかと思うようになりました。もっとも、DVDになった藤沢作品なら、わたしはもうそれなりにおもしろく見ているのですけど。
 → 映画:「隠し剣鬼の爪」~DVDで
 → 映画:「たそがれ清兵衛」~DVDで

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COMMENT



おもしろそー!

2006-12-04-Mon-03:02
こういう話、面白そうで好きですー。
文章で読むと落語みたいですねー(^_^)
これを読んで、僕は黒澤明の「どん底」を思い出しました。
全然違うかー(汗)

☆にいみちゃんさん

2006-12-04-Mon-08:20
そうなんですか。

演劇って見慣れないと特別な世界のようなんですけど、けっこういいですよ。

「どん底」また見てみます。

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