David the smart ass心のダイエット!~時には辛口メッセージを~ |
Title List
- 08/13 映画:「LOFT」~DVDで - シアター
全記事一覧 |
映画:「LOFT」~DVDで
2009-08-13-Thu
黒沢清監督の映画「LOFT」です。主演は、中谷美紀、豊川悦司。
ネタバレしない程度で前半部分を書いておきますと、中谷美紀は芥川賞作家らしいのですが、ちょっと原因不明のスランプです。編集者の方針も文学系から恋愛小説への路線を変更をしようとしていますが、全然ダメ。そこで編集の担当者が、ある田舎の古い洋風の家を紹介し、そこで創作に専念しようということになりました。環境を変えるというのはいいことなんですね(導入部分はOKだと思います)。
引っ越してしばらくしたある夜、裏の廃屋に、一人の男(豊川悦司)が大きな荷物を運び込んでいるのを目撃します。その時は、その荷物の招待がわからないのですが、女流小説家が興味を持って調べていくと、その建物はある大学の研修室で、男は人類学の研究者で、どうやら、1000年前の木乃伊(ミイラ)を、実際に沼から引き上げ研究しているらしいのです。
ま、そんな設定です。
以後ネタバレ。たぶん、今ひとつわからないという声があるんじゃないかと思って、自分なりの解釈を書いておきます。PCの人はドラッグさせて反転させて読んでください。
※ネタバレ※ミイラの呪いなのかなんなのか、ミイラを沼から引き上げて以来どうも不調っぽい大学教授吉岡(豊川)と、ひょっとしてミイラに引き寄せられてそこに来たの? と思われる女流小説家レイ子(中谷)、そして作家の苦境を救うかのように廃屋に残されていた、見知らぬ誰かの残した小説の原稿……。スランプに苦しむレイ子はその原稿をパクって自分の作品として使います。……、それはあるいは、ミイラご本人の思いを無視して、勝手に引き上げ自分たちでいいように研究しようとしている吉岡の行動と、あるいは似ているのかもしれません。「ミイラの呪い」と思っていたものが、実は、その原稿の書き手である女の恨みだったのかもしれないのです(それにしても、安達祐実が幽霊役ってのは、ちと無理があると思いますね)。※ネタバレ※
ま、それはあくまでレイ子にとっての話なんですけどね。
※ネタバレ※吉岡やその関係者は、ミイラを引き上げてから、「ミイラの呪い」があるのではないかという思いに囚われてしまっていたのですね。単なる金縛りを(これは吉岡でなく、仲間の大杉漣がなったんですが)ミイラと結び付けてしまうように。そういう吉岡にとっては、研修室の向かいの家(レイ子が住むことになった家)に訪れた若い女は、ミイラゆかりの女と写っても不思議はないわけでしょう。レイ子の前に住んでいた、結果的にレイ子に未発表の原稿を残すことになった女(安達祐実)も、そしてレイ子さえも、ミイラゆかりの女に写ったとしても仕方がないわけです。
あの、突然の抱擁、「俺は生まれ変わったんだぁ」と叫びながらの突然の抱擁は、ま、そういう疑惑からの解放を表していたと思うのですね。※ネタバレ※
当たっているのどうかわかりませんが、そんなことを思いながら見ていました。
けっこうおもしろい~。むふふ。
ミイラって題材は、木乃伊取りが木乃伊になるという言葉があって、けっこう唆られると思うのですけどね。
あと、中谷美紀がよかったです。
ネタバレしない程度で前半部分を書いておきますと、中谷美紀は芥川賞作家らしいのですが、ちょっと原因不明のスランプです。編集者の方針も文学系から恋愛小説への路線を変更をしようとしていますが、全然ダメ。そこで編集の担当者が、ある田舎の古い洋風の家を紹介し、そこで創作に専念しようということになりました。環境を変えるというのはいいことなんですね(導入部分はOKだと思います)。
引っ越してしばらくしたある夜、裏の廃屋に、一人の男(豊川悦司)が大きな荷物を運び込んでいるのを目撃します。その時は、その荷物の招待がわからないのですが、女流小説家が興味を持って調べていくと、その建物はある大学の研修室で、男は人類学の研究者で、どうやら、1000年前の木乃伊(ミイラ)を、実際に沼から引き上げ研究しているらしいのです。
ま、そんな設定です。
以後ネタバレ。たぶん、今ひとつわからないという声があるんじゃないかと思って、自分なりの解釈を書いておきます。PCの人はドラッグさせて反転させて読んでください。
※ネタバレ※ミイラの呪いなのかなんなのか、ミイラを沼から引き上げて以来どうも不調っぽい大学教授吉岡(豊川)と、ひょっとしてミイラに引き寄せられてそこに来たの? と思われる女流小説家レイ子(中谷)、そして作家の苦境を救うかのように廃屋に残されていた、見知らぬ誰かの残した小説の原稿……。スランプに苦しむレイ子はその原稿をパクって自分の作品として使います。……、それはあるいは、ミイラご本人の思いを無視して、勝手に引き上げ自分たちでいいように研究しようとしている吉岡の行動と、あるいは似ているのかもしれません。「ミイラの呪い」と思っていたものが、実は、その原稿の書き手である女の恨みだったのかもしれないのです(それにしても、安達祐実が幽霊役ってのは、ちと無理があると思いますね)。※ネタバレ※
ま、それはあくまでレイ子にとっての話なんですけどね。
※ネタバレ※吉岡やその関係者は、ミイラを引き上げてから、「ミイラの呪い」があるのではないかという思いに囚われてしまっていたのですね。単なる金縛りを(これは吉岡でなく、仲間の大杉漣がなったんですが)ミイラと結び付けてしまうように。そういう吉岡にとっては、研修室の向かいの家(レイ子が住むことになった家)に訪れた若い女は、ミイラゆかりの女と写っても不思議はないわけでしょう。レイ子の前に住んでいた、結果的にレイ子に未発表の原稿を残すことになった女(安達祐実)も、そしてレイ子さえも、ミイラゆかりの女に写ったとしても仕方がないわけです。
あの、突然の抱擁、「俺は生まれ変わったんだぁ」と叫びながらの突然の抱擁は、ま、そういう疑惑からの解放を表していたと思うのですね。※ネタバレ※
当たっているのどうかわかりませんが、そんなことを思いながら見ていました。
けっこうおもしろい~。むふふ。
ミイラって題材は、木乃伊取りが木乃伊になるという言葉があって、けっこう唆られると思うのですけどね。
あと、中谷美紀がよかったです。
スポンサーサイト