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心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

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「菅原健彦展」を見る~岡崎市美術博物館

2009-09-20-Sun
シルバーウィークが今年からできたようなのですが(といって来年はなくて、次は6年後のようなんですけど)、これと言った予定はなくて、先日、ポスターで見かけた「菅原健彦展」に行くことにしました。近年老人力が俄然ついてきていますので、「菅原健彦」という名前ではわからなかったのですが、そのポスターとその字面になんとなく、あの時の滝の画家では? と思わせたのです。

あの時の滝の画家とは、あれは確か「無名の滝」でした。大げさに言えば、わたしの現代美術に対する見方を崩してくれた画家の一人でした。

あと、菅原健彦の「無名の滝」もすごいです。墨と岩絵の具で、ふすま障子の紙みたいのに書いてあります。ひとことで言うとどうやって作るの~って感じ。どこまで偶然で、どこまで計画的で、どこまで修正でってところがなかなか興味深い。流れ落ちる水が白で、水しぶきが墨(黒い)なんです。おもしろい。

ほかにも面白い作品はあるのだけれど、こうして書き並べてみると、「現代美術は屁理屈的だ」と思ったのは、作品や作者の側に責任があるのではなくて、わたしが屁理屈的に作品をみているからにほかならないのではないかという気がしてきますね。もっと直感的な見方というか、色彩のおもしろさや、かたちのおもしろさを言葉を介さずに感覚的にわかる人が見たら、わたしの見方はなんとおもしろくない散文的な見方だと馬鹿にされるかもしれないと、ま、そんな気がして、ちょっと恥ずかしいです。
 → 過去記事:「「現代のコンフィギュレーション」展~岡崎市美術博物館


さて、今回の「菅原健彦展」は「水墨の光と風」というサブタイトルがついてます。わたしは「風」には結びつかなかったんですね。確かに、「光」は感じましたんで、この点はいいでしょう。特に、「首都道路シリーズ」(勝手な命名。たぶん似たようなくくりがあるだろうとは思います)と「滝」や「雲水峡」には。

しかし、次に来るのは「風」でなくて、わたしなら「音」。首都圏を走る車のエンジンの音、タイヤの摩擦音、それがビルやガードに反響してさらに轟音として、雑踏に結びつく。都会のアパートやショーウィンドーの路面に叩きつける雨の音。雲水峡や滝でも、わたしが感じたのは「風」でなく水の音でした。わたしの散文的読解では理解できない一枚に「聴音無量」と命名されていた、たぶん渓流の岩場に激しく水がぶつかっている場面だろうと思うのですが、題名によってかろうじてこの絵で音を感じ取れというヒントを貰たような気がして、それで、その後は「音(おと)」を頼りにみました。順路的にその後の作品はもちろんのこと、展示壁と展示壁とのつなぎ目の隙間から、それまでみてきた作品を振り返ったりして「轟音」の数々をおさらいしたりしたのです。

シリーズと言っていいのか、モチーフと呼ぶ方がいいのか、展示はいくつかの作品群に整理できたと思います(というか、そもそもそういうふうに展示していたのでしょう)。まず、「首都圏道路」「街かど」「桜」「滝」もしくは「滝や山や雲水峡」という感じでしょうか。こうした作品にかならず「音」を描いていると思います。もちろん、風だって木々やその他に音をさせるのですから、「音」から「風」を感じ取るというのもあるわけですけどね、ああ、でもわたしの感覚では、やっぱり、「風」でなくて「音」なんですね。

こう言い切るほどわたしは日本画を見ているわけではありませんが、少なくとも日本画が描いてきた一つの典型的な世界は「静寂」だろうと、素人のわたしが発言しても間違っていないと思います。今回の菅原健彦展の中では、「桜」のシリーズは、「音」の扱い限ってみれば静寂に属していると思います。「雲水峡」の大作も荘厳な静寂な感じをさせますが、しかしそれよりも、水流や風が轟々と音を立ててるように感じるのですね。そして、展示的には入り口近くにある、現代的で都会的な情景を描いたも作品は、いずれもが轟音もしくは騒音に属する、およそ静寂とは反対に位置する作品だと言えると思います。

わたしは菅原健彦展を見て、大袈裟に言えば、わたしの日本画に対する見方を大きく変えてもらったような気がするのですね。

さて、最後に、本展覧会の目玉の一つ「雲龍図」「雷龍図」に触れておきましょう。俵屋宗達の「雲龍図」の模写というような説明を見たのですが、宗達の「雲龍図」についてネットで調べられると思ってメモとって来なかったのですが、どうも検索してもうまく見つからないので、あとで訂正するかもしれませんが、アメリカのワシントンD.C.にあるフリーア美術館の雲龍図が元のようです。それを、6×8mと5×10mの二つの、「雲龍図」「雷龍図」として模写したということのようなんですが、菅原健彦のブログの製作過程を見ていると、デザイン的には模写かもしれないが、作品的にはまったく別という感じになっています。
 → 菅原健彦ブログ

たとえば、下書きをしてる様子(→「ここ」や「ここ」)、龍を白く塗り、金箔を貼り、バーナーで焦がすという製作過程(→「ここ」や「ここ」)などが写真つきで書かれています。興味深いです。

怖いもの知らずにも、素人のわたしが作家自身が岡崎の美術展を紹介してる記事にトラバしちゃいます。ま、うちのブログのいつものスタイルですんで。

 → 岡崎市美術博物館
 →  〃 現在の展覧会

□■□■NOTE■□■□■
期間:2009年 9月18日(金) ~11月8日(日)
休館:月曜日
    ただし、9月21日[月・祝]は開館し9月24日[木]が休館
    同じく、10月12日[月・祝]は開館、10月13日[火]が休館
開館時間:10:00~17:00(9月は18:00まで)
 ※いずれも最終の入場は閉館の30分前まで。
観覧料:
 一般     800(700)円
 小中学生  400(300)円

 → インターネット割引券
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※岡崎市美術博物館に引き続いて、練馬区立美術館でも開催されるようです。詳しくは公式ページで。
 → 菅原健彦展公式ページ

http://www.sugawaraten.jp/index.html

ちなみに、記事中の「無名の滝」をはじめ、いくつかの代表作は、菅原健彦個人サイトで見ることができます。

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