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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

「琳派・若冲と雅の世界」展~岡崎市美術博物館

2009-04-19-Sun
久しぶりに展覧会の記事を書きます。

この間展覧会に行っていなかったわけでもなくて、たとえば、同じく岡崎市美術博物館で「あら、尖端的ね。 ―大正末・昭和初期の都市文化と商業美術―」というのを見たのですが、ついつい記事にするチャンスを逸したのです。

さて、今回は「京都 細見美術館 琳派・若冲と雅の世界」展です。
p_rinpa.jpg
最近目立ちますね。琳派とか若冲とか。若冲といえば、わたしの中ではもう二年ほど前に、県の美術館に見にいったのが印象に残っています。
 → 過去記事:「「若冲と江戸の画家」展/愛知県美術館

非常に迫力があり、おもしろかったことを覚えています。今回も……、と期待していったのですが、こと若冲に関しては、遠く及ぶべくもありませんでした。逆に言えば、今まで見てない作品を見ることができた……というような言い方もできなくはありませんが、金や緑、赤、青、黒そして白などを鮮やかに使った若冲の作品は、ほどんど見ることができませんでした。印象に残っているのは、上記ポスターにもある「雪中雄鶏図」くらいで、あとは水墨画というか、墨絵というのか、モノクロのものが多かったように思います。もちろんそれはそれで、たとえば瓢箪の絵(「瓢箪牡丹図)とかおもしろくもあったのですが、若冲を期待していくと、少しがっかりします。

ですが、展覧会全体としてはそんなことはありません。わたしはちょっと時間が都合で1時間くらいでさっと見て回ったのですが、もう少しじっくり時間をかけて見たかったという印象があります。

琳派の中では、作者未詳の「四季草花虫図屏風」が印象に残っています。四季折々の草花が春夏は金、秋冬は墨の背景に色とりどりに描かれているのですが、蝶やトンボ、キリギリスなどの昆虫も、その草花に隠れてというか、まぎれて描かれます。野原で昆虫を見つけ出したときの喜びを、そのまんま、美しく雅な屏風で体験できる、さながらそんな感じです。おもしろい!

また、琳派の後期の神坂雪佳もいくつか展示してあって、中でも「金魚玉」がとてもユニークでおもしろく感じました。あの手の掛け軸なら本来、月が陣取る位置に金魚玉(江戸時代に大流行した球形の金魚蜂)がどーんと描かれていて、正面から見た赤い金魚のアップが描かれています。固定観念というもののテストで、なんの条件もなく「魚を描きなさい」というと、かなりの多くの人が「横向きの魚、それも左向きのを一匹だけ描く」ということを聞いたことがあります(これは図鑑などの影響もあるようです)。ところが、この金魚は正面から描いてます。宇宙人、いや、人間を想像してしまいます。とてもおもしろかったのです。
 ※「金魚玉」で検索してみると、こんなグッズになっているのを見つけました。
 kingyodama.png

展覧会全体は、琳派と若冲とで7割、残りの3割が仏教美術や、絵巻、カルタ、重箱や櫃、鏡などの調度に施された美、まさに雅の世界を味わえるようになっています。琳派の屏風から発展した、同様の他の生活の雅、暮らしの雅みたいなものを見せてくれます。「桐竹鳳凰図屏風」は迫力もありますが、いったいどんな話なのかじっくり読んでみたかったのが住吉如慶の「きりぎりす絵巻」でした。なんでも、きりぎりすの玉虫の君が蝉の右衛門守に嫁ぐという話で、昆虫が着物を着て、馬ではなくてカエルに乗り、牛車を牛でなくナメクジが引いているという、虫嫌いの人にとってはグロな絵巻なんですが、とてもおもしろく感じました。

若冲を期待していく、若冲だけを目的に行くとちょっと期待はずれですが、展覧会全体はけっこうおもしろく、見ごたえがありますよ。

 → 岡崎市美術博物館のページ
 ※インターネット割引券があります。

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「若冲と江戸の画家」展/愛知県美術館

2007-05-26-Sat
先日、久しぶりに愛知県美術館に出かけました。若冲(じゃくちゅう;→wikipedia:伊藤若冲)が来ているので(2、3年前偶然六本木ヒルズでみました)。
 → 「プライスコレクション:若冲と江戸会画展」公式サイト
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京都国立博物館 伊藤 若冲 狩野 博幸
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半数以上の作品をガラス無しの露出展示ということで、直に見られるわけでして、ま、だから別にどうっていうほど、実はわたしは絵がわからるってこともないのですが。

これだけ写真やCGの技術が進んでいる現代、またさまざまなメディアで多くの美術作品に触れることができるなか、若冲のすばらしさやすごさは展示会にいけばすぐにわかるでしょう。

わたしでも知ってる代表作は二つあります。一つは鶏の絵ですね。正確には「紫陽花双鶏図(あじさいそうけいず)」(→画像)です。音声ガイドによると実際若冲は鶏が書きたくて庭に多くの鶏を放し飼いして、それで書いたそうなんです。細密な写生画のように書かれているのですが、実際はその写生画であるべき中に、若冲の創造である羽や毛がかかれているようなんですね(展示会では音声ガイドをぜひお薦めします!)。
jaku02.jpg 

また、もう一つの有名なのは象の絵ですね(鶏の絵と並んでポスターになってます)。正確には「鳥獣花木図屏風(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)」(→画像1画像2)。これはぜひ実物を見て欲しいです。西陣織にヒントを得たモザイクたっちのものづくし的デザインです。屏風ですので大きいです。そこに画面一面に、デザイン画のように象、虎、バク、クジャク、鶏、猿、ラクダ(?)、麒麟、ロバ、鹿などなどいろんな動物が書かれていて、見るものを飽きさせません。日本人の若冲がこんなものを見たことがあるはずがないので、いろんな情報を画家なりに想像して書いたのでしょうが、どんなことを狙って書いたのかとっても興味がありますね。

あと、若冲ではないのですが、白象と黒牛が面をつきあわせる屏風もいいです。作者は長沢芦雪(ながさわろせつ)。正確には「白象黒牛図屏風」というやつですね。これがすごくおもしろい! (→画像)」

など、掛け軸や屏風を中心に109点が展示されているようです。

すばらしい企画としては「簗図屏風(やなずびょうぶ)」を、時間とともに色が変化する照明を当てて見せてくれるというのがとてもよかったです。(→画像

この「簗図屏風」は作者不詳なのですが、全面の金色です。普通の美術館の展示だと、ま、美術館の設置した照明で見るわけですが、ま、ここでもそういう意味では同じなんですけど、その照明が自然の光のように変化するしくみになっています。比較的青白い色から、夕焼けの色のように緩やかに変化するのですね。それを屏風の金色が反射する。空いてるときにいけば、真ん中のソファーに陣取って、遠目からゆったりとそれを眺め渡すことができます。若冲の作品じゃありませんけどね(同じ照明を変化させる展示法で若冲が描いた「黄檗山万福寺境内図」も見せてくれます)。
 
 → 愛知県体育館の公式ページ



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