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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

「流行するポップアート」~名古屋市美術館

2005-10-21-Fri
ヘラルド・コレクション「流行するポップアート」を見に、久しぶりに名古屋市美術館に行ってきました。マグリットが来て以来です。特別に興味はなかったのですが、招待券をいただいたので、今月末までということで、今日(20日)出向いたわけです。
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ぽかぽかのいい天気でした。看板に影ができてしまってますね。実は、これと向かい合わせにある看板が、すごく魅力的で、あ~、こっちの招待券の方がよかったぁと思いました。
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次期の企画「レオノール・フィニ展」です。それはおいておいて、今回の「ポップ・アート展」ですが、簡単に言うことは難しいかな。うだうだと書きます。

60年代の大量消費時代のアメリカでは、単に必要な機能のものだけを購入するではなく、すぐれたデザイン性を持つ商品が好んで買われるようになったわけです。ここに商業界でのデザインの重要性が登場します。

それと同時期に、美術の世界においても、従来の美術界の常識を覆す作品が生み出され、その一つの流れが、アンディ・ウォーホルをはじめとしたポップ・アーチストの活躍、すなわちポップ・アートなのです。「ポップ」ってのは、今音楽でも使われてますが「大衆の」って意味です。

そこでは、ごく日常的なものを好んで題材にして芸術にしていくわけです。たとえば、冷蔵庫。冷蔵庫をどうとらえて、どう作品化したら芸術になるでしょうか? 冷蔵庫をモデルにした造形が展示されています。一枚の鏡だけを題材にした作品が展示されています。

特に、出口近くに展示されている作品群は1970年代以降のものですが、「写真」との接点に挑む形でおもしろいものでした。たとえばきわめて精巧な、写実的な「オートバイ」の絵があるわけです。写真と変わらない。同じようなものを手にしたいなら別に写真でもいいわけです。手軽だし。しかし、それが絵なんです。なぜそこまで「絵」という手法にこだわる必要があるのか、そえは彼らが画家だから。わたしなら同じようなものを手に入れるなら、間違いなく写真にします。いや、それしか選択肢がない(というか写真も、あそこまでとるには一朝一夕にはいかない)。

さらにもう一つ、全裸の若い男女が性器をあらわに、横たわり慈しむように抱き合う造形があります。実際の人間から型をとって作ったということで、形はもちろん、肌の色、毛穴、透ける血管や日焼け具合までほんものそっくりです。見れば見るほど本物です。どうしてそこまで似せる必要があるのか? それが芸術の一つの本質なのかもしれませんが、展示室の案内文には、しゃれたことが書いてありました。

ちょっとメモしてないんで、記憶なんで細かい表現は違うでしょうが、
「人間だから本物そっくりの彫刻を作品にするが、オートバイならどうするのだろう? 実物をそっくり再現してこれがオートバイだとでもいのだろうか? いっそ実物を飾るのかもしれない」みたいなことが書かれていました。まさに、そういう感じです。当時復旧し始めた写真をそのまま絵で写し取るというような、ちょっと奇妙な作法が展開されたのです。

長くなりましたが、ポップ・アートの感想です。地下に常設展がありました。時間が微妙でしたので、さっと回ってみたのですが、なんと赤瀬川原平の「零円札」なども展示されていました。「零円札」は、上のポップアートの考え方にまさに近いもので「お札の模写」として作られました。片面だけ、精巧な手書きで、それを印刷して展覧会の入場者に配りました。これがニセ札と問題になったのですね(有罪判決)。

また、当時「これは包装紙だ」と主張し続けた、「聖徳太子の千円札の包装紙」もありました。裁断前の千円札(つまり縦横に何枚かのお札が一枚につながっている状態の)でトランクを梱包してある作品です。こんな、過激で前衛的芸術活動を赤瀬川原平はしていたのです。

もう、8年くらいまえかな、同じく名古屋市美術館で赤瀬川原平展があって、当時たしかライカ同盟時代だったけど、見に行ったのを懐かしく思い出しました。そうそう、フィニ展にあわせて、平田実写真展がここで計画されているそうです。そんな写真家の名前までわたしはしりませんでしたが、美術館に置かれている宣伝用リーフレットに、なにやら見覚えのある写真が掲載されていて、あれ、これ東京ミキサー計画のじゃない? って思ってみたら、案の定そうでした。「東京ミキサー計画」ってのは、赤瀬川原平のネオダダの時代に「ハイレッドセンター」として活動した、一つの実践型芸術活動なんです。(このあたりの文章、読んでもわからないでしょうね。書いてるわたしも、これ、知らない人にどうやって説明していいかわからないし。もうわかる人だけわかってくれればいいと思って書いてますから。残念!)

というわけで、早い話が、ポップアート展を見に行ったら、次のフィニ展の方がおもしろそうだと思った。さらに常設展で赤瀬川原平の「零円札」があって、あ、これもポップアートじゃんと改めて思った。さらに、フィニ展と同時期に平田実写真展もあるなんて、また来月もぜひ行かなきゃって思ったって、そういうお話です。

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