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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

絞首刑は合憲、死刑も合憲~大阪パチンコ店放火殺人裁判

2011-11-01-Tue
先日、裁判員が憲法判断をするのかというような記事を書きました。
 → 過去記事:「「死刑は違憲か?」まで裁判員が多数決で決めるのか?

要するに、裁判員裁判になった大阪の放火殺人の事件で、弁護側が「絞首刑は残虐だから違憲」という論を展開し、憲法判断を求めるという展開になったのです。裁判員裁判では憲法判断なんか求められないというのがそもそもの原則だったの、そんなのはアンフェアだと思いました。しかしながら、弁護側がそいういう主張をしたいのにも関わらず、裁判員裁判だからという理由を楯にその主張ができないというのは逆にこれまた、裁判員制度の大きな不備ということになってしまいます。

で、大阪地裁はどうしたかというと、裁判員には出席を求めないという形で(興味があれば参加してもいい)、裁判員だけで憲法判断をすることにしたのですね。

で、今日(10月31日)、判決が出ました。

5人が死亡した大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判で、大阪地裁(和田真裁判長)は31日、求刑通り死刑を言い渡した。和田裁判長は事件時の被告の完全責任能力を認めた。また、死刑の違憲性については「絞首刑は合憲」と判断した。裁判員裁判での死刑判決は10例目となる。
 → パチンコ店放火殺人:死刑判決「絞首刑は合憲」 大阪地裁 - 毎日jp(毎日新聞) パチンコ店放火殺人:死刑判決「絞首刑は合憲」 大阪地裁 - 毎日jp(毎日新聞)



たぶん、こういう無難な判決が出るのではないかと予想はしていたのですが、一応、記事に残しておきます。

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「死刑は違憲か?」まで裁判員が多数決で決めるのか?

2011-10-23-Sun
わたしは法律の専門家ではありませんが、法の下に生きているのは事実です。法律を守って生きていますし、また、法に守られて生きています。ですから、法律に関心を持つのは、当然ながら大切なことですし、意見を言うのもまっとうなことです。ことに、近年は裁判員制度によって、一般市民も人を裁く立場に立つこともあるわけでして、法的なセンスを持っておくことは極めて有益です。

というわけで、この記事は、法の素人が勝手に書いていますので、その点、専門家から見ればわかりきったことを偉そうに言っていたり、大きな勘違いがあるかもしれません。そうした場合は、どうぞ寛容な気持ちで、コメント欄などに適切にアドバイスいただけたら幸せというものです。よろしくお願いします。

さて、先日こんな記事を見ましたが……。

客ら5人が死亡した大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で殺人などの罪に問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判で、争点の一つである「死刑の違憲性」の審理が11日、大阪地裁(和田真裁判長)であった。検察側の死刑求刑を想定し、弁護側は「絞首刑は残虐で違憲」と主張。弁護側証人として絞首刑が身体に与える影響に詳しいオーストリアの法医学者も出廷した。裁判員裁判の審理で死刑の違憲性が争点になるのは異例。
→ 大阪パチンコ店放火殺人:死刑の違憲性が争点に - 毎日jp(毎日新聞) 大阪パチンコ店放火殺人:死刑の違憲性が争点に - 毎日jp(毎日新聞)

わたしはこの事件を詳しくしりませんでしたが、興味本位でなく、法律的な観点からまとめてあるページがありましたので、リンクしておきます。都合のいいことに、事件の内容だけでなく、裁判になるとしたら、どのような罪が問題になり、どのような刑罰を受ける可能性があるかも言及されています。また、裁判の経過なども追って掲載されるであろうページ構成になっています。
→ まさかりの部屋>殺人事件>殺人事件について>「大阪此花区パチンコ店放火殺人事件

で、元の事件が放火殺人で、何の因果もない5人の命を奪っているので死刑が避けられないという読みから、弁護側が「絞首刑は残虐で違憲」と主張し、結果、裁判員裁判なのに死刑の違憲性が争点になることになったというわけなんですね。

ええ、「死刑の違憲性」なんて、こんなの裁判員制度の趣旨にあったでしょうか……。たとえば、ここにQ&Aのページがありますが、

法律を知らなくても判断することはできるのですか。

裁判員は,法廷で聞いた証人の証言などの証拠に基づいて,他の裁判員や裁判官とともに行う評議を通じ,被告人が有罪か無罪か,有罪だとしたらどのような刑にするべきかを判断します。例えば目撃者の証言などに基づいて,被告人が被害者をナイフで刺したかどうかを判断することは,みなさんが,日常生活におけるいろいろな情報に基づいて,ある事実があったかなかったかを判断していることと基本的に同じですので,事前に法律知識を得ていただく必要ありません。なお,有罪か無罪かの判断の前提として法律知識が必要な場合は,その都度裁判官から分かりやすく説明されますので,心配ありません。

→ 最高裁判所:裁判員制度Q&A>法律を知らなくても判断することはできるのですか。

と書いてありますね。

だから、地裁は「死刑が合憲か違憲かは裁判官だけで判断し、裁判員の審理参加を任意」としたのだそうです。そして、記事によると、「午前の審理には6人の裁判員全員が出席したが、午後の審理では1人が欠席。また、補充裁判員3人のうち1人が欠席した」のだそうで、裁判員裁判のはずが、裁判員をはずす裁判になってしまったわけです。

これってどうなんですかね。自分が罪を犯しておきながら、その刑罰が残虐だから違憲であるってのは……。もちろん、憲法違反の制度には従わないと主張する権利は被告にも保障されなければならないわけでしょうけれど……。

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