David the smart ass心のダイエット!~時には辛口メッセージを~ |
Title List
- 12/25 ドラマ:「ガリレオ」(vol.3~5)~DVD - シアター
- 12/03 ドラマ:「ガリレオ」(vol.1~2)~DVD - シアター
- 10/06 映画:「容疑者Xの献身」~劇場で - シアター
- 02/25 映画:「どろろ」は三部作に~続編決定~ - シアター
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ドラマ:「ガリレオ」(vol.3~5)~DVD
2008-12-25-Thu
まだ、「容疑者Xの献身」はやってるんでしょうか。お正月まで持つところがあるかもしれませんね。わたしはそれ見てテレビドラマのDVDを借りてきてみているのですけれど、なかなかおもしろい。
→ 過去記事:「映画:「容疑者Xの献身」~劇場で」
→ 過去記事:「ドラマ:「ガリレオ」(vol.1~2)~DVD」
内海刑事(柴咲コウ)というのは、ドラマ版に出てきただけで原作にはないキャラ(とどこかで読んだ)のようでして、テレビシリーズを見ないで映画を見ると、むしろ邪魔というような発言をしている人がいたようなのですが、ま、ミステリーとして読めばそういうことが言えるかもしれません。ただ、ドラマとして見続けていると、内海刑事や栗林助手(渡辺いっけい)がとてもおもしろく描かれていると思います。弓削刑事(品川祐)ももっといろいろからめそうという気もしないでもないのですが。
さて、1巻に2話ずつ収録するDVDは、vol.3に第5・6章、vol.4に第7・8章、vol.5に第9章の前後編という構成になっています。
第5章は火の玉の謎。密室で発見された絞殺死体と火の玉の謎です。部屋の中の火の玉とういのも古典的な怪異現象なんですが、殺人事件が絡んでいるとなると、その解明が事件解明の進展につながるというわけで、ガリレオの登場となります。
第6章は内海刑事の過去が少し語られます。内海刑事の幼馴染で水を使った占いをしている男がいます。ある夜、水のお告げに「今夜忍び込んで会い来て」みたなメッセージが浮かんだので、言われたとおりその女子高校生(堀北真希)の部屋に入っていくと、娘を襲いに来た暴漢と間違われて母親に危うく銃殺されかけ、負傷したまま逃走中……という事件です。容疑者の知り合いということで捜査をはずされた内海にはガリレオに相談します。この水のお告げの謎と、もう一つ『森崎礼美』の謎とを解決します。『森崎礼美』とは、内海刑事の容疑者男が自分の守護神と信じている神の名であり、森崎礼美という名前の女性と結婚すると信じていて、そして事件の夜忍び込んだ部屋が森崎礼美の部屋だったのです。予言なんてあるはずがない。ガリレオがその謎を解明します。
第7章も予言と似ていますが、予知または霊視です。菅原(塚地武雅)の愛人が、なんと菅原の住む家の向かいのマンションで首吊り自殺をしてしまいます。おかげで菅原は、もう二度と結婚できないような美人妻(深田恭子)と離婚する破目に……。ところが、不思議なことに、菅原は愛人の自殺事件とほとんど同じ自殺のシーンを事前に見ていたのです。同じ部屋の同じ窓から、やはり同じ向かいの部屋で。これは予知ということになり、ガリレオの出番になるわけですが、今回の依頼者は今までガリレオが警察の捜査に協力することで研究がはかどらないと苦言を呈してきた栗林助手。菅原は栗林の友人だったのです。
第8章はテレポーテーションという見方をしているようなんですけれど、わたしは子どもの頃に読んだ中岡俊哉かなにかの本にあった、人が死ぬ間際に、遠方にいる近親者に会いに行くというような心霊現象を想像しました。ストーカーにより殺害された姉が事件現場から30キロも離れた妹に会いに来た……という謎です。実際に移動したのならテレポーテーションであり、妹がいないものを見たのなら錯覚、もしくは霊視ということにもなるのですけれど、実は妹だけでなく目撃者は他にもいて……。
第9章及び最終章(前後編)はなんでしょう。ゾンビのデスマスクの謎というところでしょうか。中学生が文化祭に出品していたデスマスクが、失踪中の人物にそっくりという、なんとも奇妙なできごとに、たまたま文化祭のイベントで講師として中学を訪れていた内海刑事と弓削刑事が遭遇します。事情を聞くとデスマスクは生徒が池から拾ってきたアルミ板(のデスマスク)を元に作ったものだったのですが、果たして、その池からその池から実際のその人物の遺体が発見されてしまうわけですね。
いったい、誰がどんな手段でアルミ製のデスマスクを作ってそして放置してしまったのか……? 疑問だらけに謎にガリレオが挑むわけですが、その陰にはさらに別の原因不明の爆破事件がおきていました。放射線研究の実力者であり、ガリレオの先輩である木島博士に久米宏をキャスティングして、科学の正しい活用というテーマについても触れることにもなります。一応は。
いやー、今回は堤真一の勝ちかもしれません
「最愛」
容疑者X=堤真一
良くまとめてた
人を愛することの深さ、難しさを考えさせられる。
→ フジテレビのスペシャルページ

→ 過去記事:「映画:「容疑者Xの献身」~劇場で」
→ 過去記事:「ドラマ:「ガリレオ」(vol.1~2)~DVD」
内海刑事(柴咲コウ)というのは、ドラマ版に出てきただけで原作にはないキャラ(とどこかで読んだ)のようでして、テレビシリーズを見ないで映画を見ると、むしろ邪魔というような発言をしている人がいたようなのですが、ま、ミステリーとして読めばそういうことが言えるかもしれません。ただ、ドラマとして見続けていると、内海刑事や栗林助手(渡辺いっけい)がとてもおもしろく描かれていると思います。弓削刑事(品川祐)ももっといろいろからめそうという気もしないでもないのですが。
さて、1巻に2話ずつ収録するDVDは、vol.3に第5・6章、vol.4に第7・8章、vol.5に第9章の前後編という構成になっています。
第5章は火の玉の謎。密室で発見された絞殺死体と火の玉の謎です。部屋の中の火の玉とういのも古典的な怪異現象なんですが、殺人事件が絡んでいるとなると、その解明が事件解明の進展につながるというわけで、ガリレオの登場となります。
第6章は内海刑事の過去が少し語られます。内海刑事の幼馴染で水を使った占いをしている男がいます。ある夜、水のお告げに「今夜忍び込んで会い来て」みたなメッセージが浮かんだので、言われたとおりその女子高校生(堀北真希)の部屋に入っていくと、娘を襲いに来た暴漢と間違われて母親に危うく銃殺されかけ、負傷したまま逃走中……という事件です。容疑者の知り合いということで捜査をはずされた内海にはガリレオに相談します。この水のお告げの謎と、もう一つ『森崎礼美』の謎とを解決します。『森崎礼美』とは、内海刑事の容疑者男が自分の守護神と信じている神の名であり、森崎礼美という名前の女性と結婚すると信じていて、そして事件の夜忍び込んだ部屋が森崎礼美の部屋だったのです。予言なんてあるはずがない。ガリレオがその謎を解明します。
第7章も予言と似ていますが、予知または霊視です。菅原(塚地武雅)の愛人が、なんと菅原の住む家の向かいのマンションで首吊り自殺をしてしまいます。おかげで菅原は、もう二度と結婚できないような美人妻(深田恭子)と離婚する破目に……。ところが、不思議なことに、菅原は愛人の自殺事件とほとんど同じ自殺のシーンを事前に見ていたのです。同じ部屋の同じ窓から、やはり同じ向かいの部屋で。これは予知ということになり、ガリレオの出番になるわけですが、今回の依頼者は今までガリレオが警察の捜査に協力することで研究がはかどらないと苦言を呈してきた栗林助手。菅原は栗林の友人だったのです。
第8章はテレポーテーションという見方をしているようなんですけれど、わたしは子どもの頃に読んだ中岡俊哉かなにかの本にあった、人が死ぬ間際に、遠方にいる近親者に会いに行くというような心霊現象を想像しました。ストーカーにより殺害された姉が事件現場から30キロも離れた妹に会いに来た……という謎です。実際に移動したのならテレポーテーションであり、妹がいないものを見たのなら錯覚、もしくは霊視ということにもなるのですけれど、実は妹だけでなく目撃者は他にもいて……。
第9章及び最終章(前後編)はなんでしょう。ゾンビのデスマスクの謎というところでしょうか。中学生が文化祭に出品していたデスマスクが、失踪中の人物にそっくりという、なんとも奇妙なできごとに、たまたま文化祭のイベントで講師として中学を訪れていた内海刑事と弓削刑事が遭遇します。事情を聞くとデスマスクは生徒が池から拾ってきたアルミ板(のデスマスク)を元に作ったものだったのですが、果たして、その池からその池から実際のその人物の遺体が発見されてしまうわけですね。
いったい、誰がどんな手段でアルミ製のデスマスクを作ってそして放置してしまったのか……? 疑問だらけに謎にガリレオが挑むわけですが、その陰にはさらに別の原因不明の爆破事件がおきていました。放射線研究の実力者であり、ガリレオの先輩である木島博士に久米宏をキャスティングして、科学の正しい活用というテーマについても触れることにもなります。一応は。
容疑者Xの献身 (福山雅治、柴咲コウ 主演) [DVD]
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→ フジテレビのスペシャルページ

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ドラマ:「ガリレオ」(vol.1~2)~DVD
2008-12-03-Wed
「ガリレオ」1巻・2巻
先日「容疑者xの献身」を見て、見てみたいと思ってました。いつもレンタル中で、やっと借りられました。1巻に2話分収録されています。「変人ガリレオ」と呼ばれる天才物理学者湯川学(福山雅治)と、新人刑事内海薫(柴咲コウ)が、一見、怪奇現象、超自然現象と見られるような事件を、物理現象として解明していくというシリーズですね。超自然現象と科学というとりあわせではオカルト研究家と売れない手品師という取り合わせの「TRICK」を連想しますが、全体的にコミカルにしあがっている「TRICK」に対して、「ガリレオ」は内海刑事が常識人である点が、自然に見られます。
第1章は人体発火の謎。ガリレオ湯川学(福山雅治)と、新人刑事内海薫(柴咲コウ)が出会う。朗読ボランティアをする男(唐沢寿明)のアパートの前で、暴走族風の若者の頭が燃えてしまうという話です。その謎の怪奇現象を、内海刑事がガリレオに相談する、コンビ誕生の第1章です。
第2章は予知夢と幽体離脱。8歳の男の子が夢を見たり、絵に描いたりするとが現実になります。それに幽体離脱。その霊視の力で目撃したことが、ある事件の一時のスプーン曲げ少年のように、そのすごい力の男の子がテレビに出たりします。
第3章はポルターガイストと失踪事件。ガリレオのゼミの学生の姉(広末涼子)の夫が失踪、警察がとりあってくれないわけです。内海刑事は突然ガリレオに呼び出され「相談に乗ってくれ」と言われます。「いつも君に協力してる、今度は君の番だ」というのはおもしろい。
第4章は壊死。溺死した若い女性の身体に不自然な痣。その痣を発見した内海刑事。解剖の結果は溺死でなく心臓麻痺、痣は皮膚が壊死したものであった。「セレブ女子大生自宅プール変死事件」。皮膚の壊死にこだわる内海は、物理学を医療(皮膚疾患)技術に応用する研究をしている研究生(香取慎吾)と出会う。本編では科学者と報酬、科学の現実社会への利用に関するモラルというような話にもなる。
原作では、草薙刑事と湯川准教授の話になっているようですが、ドラマでは草薙刑事に代わって、部下の内海刑事が湯川准教授と組むことになっています。
DSのゲームも出てるんですね。
そんなに悪くないと思うけど。
ガリレオ入門書
良くも悪くもトムキャット品質
逆転裁判っぽいけど、逆転裁判じゃない
ドラマを見ていない人向け?
先日「容疑者xの献身」を見て、見てみたいと思ってました。いつもレンタル中で、やっと借りられました。1巻に2話分収録されています。「変人ガリレオ」と呼ばれる天才物理学者湯川学(福山雅治)と、新人刑事内海薫(柴咲コウ)が、一見、怪奇現象、超自然現象と見られるような事件を、物理現象として解明していくというシリーズですね。超自然現象と科学というとりあわせではオカルト研究家と売れない手品師という取り合わせの「TRICK」を連想しますが、全体的にコミカルにしあがっている「TRICK」に対して、「ガリレオ」は内海刑事が常識人である点が、自然に見られます。
第1章は人体発火の謎。ガリレオ湯川学(福山雅治)と、新人刑事内海薫(柴咲コウ)が出会う。朗読ボランティアをする男(唐沢寿明)のアパートの前で、暴走族風の若者の頭が燃えてしまうという話です。その謎の怪奇現象を、内海刑事がガリレオに相談する、コンビ誕生の第1章です。
第2章は予知夢と幽体離脱。8歳の男の子が夢を見たり、絵に描いたりするとが現実になります。それに幽体離脱。その霊視の力で目撃したことが、ある事件の一時のスプーン曲げ少年のように、そのすごい力の男の子がテレビに出たりします。
第3章はポルターガイストと失踪事件。ガリレオのゼミの学生の姉(広末涼子)の夫が失踪、警察がとりあってくれないわけです。内海刑事は突然ガリレオに呼び出され「相談に乗ってくれ」と言われます。「いつも君に協力してる、今度は君の番だ」というのはおもしろい。
第4章は壊死。溺死した若い女性の身体に不自然な痣。その痣を発見した内海刑事。解剖の結果は溺死でなく心臓麻痺、痣は皮膚が壊死したものであった。「セレブ女子大生自宅プール変死事件」。皮膚の壊死にこだわる内海は、物理学を医療(皮膚疾患)技術に応用する研究をしている研究生(香取慎吾)と出会う。本編では科学者と報酬、科学の現実社会への利用に関するモラルというような話にもなる。
原作では、草薙刑事と湯川准教授の話になっているようですが、ドラマでは草薙刑事に代わって、部下の内海刑事が湯川准教授と組むことになっています。
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D3PUBLISHER (2008-10-23)
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映画:「容疑者Xの献身」~劇場で
2008-10-06-Mon
東野圭吾のガリレオシリーズ、初の長編「容疑者Xの献身」を見てきました。
→ 映画「容疑者Xの献身」公式ページ
→ ガリレオシリーズの特設ページ
フジテレビの人気ドラマの映画化なんですが、おもしろいです。時間は144分なんですが、長さを感じさせません。
天才物理学者湯川(福山雅治)は、論理的な思考力で犯罪を解決に導く、いわば天才肌の探偵で、「ガリレオ」はいわば彼のニックネームです。若き女性刑事内海(柴咲コウ)は、難事件の捜査に行き詰ると先輩刑事草薙(北村一輝)とともにガリレオを尋ね、事件を次々と解決……。基本的には、この三人が探偵サイドの主人公です。
対する今回の犯人役というよりはむしろタイトルにある「容疑者X」の役と言ったほうぴったりくるのかもしれませんが、同じ大学の同級生であった石神(堤真一)です。石神はガリレオが唯一認める「天才」で、今はある事情から落ちぶれて高校の数学教師をしていますが、ガリレオと知り合った頃は数学の天才といってもいいような、明晰にして柔軟な頭脳を持ち、数学以外には全く興味のない、理想に燃えた将来を期待される学生でした。その石神とガリレオは、偶然、ある殺人事件を通して再会することになるのです。
▲特報
その事件は、開拓用の空き地で、一人男の絞殺体が発見されたという、それだけの事件です。顔がつぶされ、手足の指紋、掌紋などは焼き消されています。顔もつぶされて、歯の治療痕もわからない……。こういう全裸死体が発見されるのです。着衣は近くで燃やされているのですね……。身元を隠している死体は、逆に言えば、身元がわかれば解決は近いのが常なのですが、なかなかそこから進まないので、内海刑事(柴咲)がガリレオに相談にいくわけですね。
ガリレオは事件に対して当初は全く興味を示さないのですが、捜査の過程で、石神が登場すると、事件よりも、石神に興味を持ちます。才能を信じ将来を期待していた、かつての天才石神が今はどうなっているのか、友達として心配になったというのが正直なところでしょう。
……こうして、ガリレオと石神は再会します。同級生の旧友を尋ねたつもりが、それは、探偵ガリレオにとっては、容疑者石神と対決する辛い事件への関わらねばならないことになっていくのですね。なぜなら、石神はその事件の犯人を助けるために、天才と称された頭脳で、死体の処分をしていたわけなのですから。数学の天才が築き上げた誰にも解けない完全犯罪のトリックを、天才ガリレオが果たして美しく解くことができたのか……。ま、そういう仕立ての映画です。
わたしがネタバレを書いているようです、そういう心配はまずありません。本作は一種の倒叙形式の小説と言えるように、犯人というか殺人事件そのものがどういう過程で起きてしまったか、なぜ、数学者石神がそれに関わるようになったのかは、映画の比較的冒頭に近いところで、画面そのものに映し出されます。そもそも、それ以前に予告でも出ています。しかし、真犯人を救うために、石神がどういう狙いで、どういう段取りで死体を処分していったのか、それは映画を見ていてもわかりません。そこが謎なのです。見る人は、犯人がわかっていながら、トリックが見抜けない……。そういう展開で話はすすんでいくのです。
比較として思い出されるのは、夏に日テレの「相棒」の映画化「相棒-劇場版-絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」です。これもとても楽しく見た良作なんですが(→過去記事)、猟奇的でセンセーショナルな事件を扱っているので、キャラのおもしろさはあり、「東京マラソン」や「ネット犯罪」など現代的なアイテムをいくつも入れながら、やや大味なサスペンスという感じかなと思うのです。もちろん現代人の内面的な問題も入れて面白くできているので、このあたりは甲乙つけるというよりは、好みの問題だと思うのですが、それに比べて、本作はじっくりと論理的に落ち着いて勝負する、ミステリーになっています。冒頭に、主人公の紹介を兼ねた荒唐無稽な犯罪が描かれますが(TVシリーズ見てないのでつながりがあるのかもしれませんが)、逆にそこが一つの伏線というかトリックになっていて、初めてガリレオを知ったわたしには、なにか途方もない大仕掛けのトリックとガリレオとの対決があるのじゃないかと期待(厳密にいうと不安に近いものです)させ、それが的外れに終わって安心させます。きちんとした論理ミステリーになっているところがすばらしいと思います。
原作は東野圭吾です。現代人の孤独というか、せつなさというか、不器用さを描くのがうまいですね。理想と現実、夢とロマンと現実をよく描いていると思います。
東野ファン
●数学って、実に面白い!!
献身とは何でしょう
読後の一言 「一長一短」
これは愛の話ではないと思う
→ 映画「容疑者Xの献身」公式ページ
→ ガリレオシリーズの特設ページ
フジテレビの人気ドラマの映画化なんですが、おもしろいです。時間は144分なんですが、長さを感じさせません。
天才物理学者湯川(福山雅治)は、論理的な思考力で犯罪を解決に導く、いわば天才肌の探偵で、「ガリレオ」はいわば彼のニックネームです。若き女性刑事内海(柴咲コウ)は、難事件の捜査に行き詰ると先輩刑事草薙(北村一輝)とともにガリレオを尋ね、事件を次々と解決……。基本的には、この三人が探偵サイドの主人公です。
対する今回の犯人役というよりはむしろタイトルにある「容疑者X」の役と言ったほうぴったりくるのかもしれませんが、同じ大学の同級生であった石神(堤真一)です。石神はガリレオが唯一認める「天才」で、今はある事情から落ちぶれて高校の数学教師をしていますが、ガリレオと知り合った頃は数学の天才といってもいいような、明晰にして柔軟な頭脳を持ち、数学以外には全く興味のない、理想に燃えた将来を期待される学生でした。その石神とガリレオは、偶然、ある殺人事件を通して再会することになるのです。
▲特報
その事件は、開拓用の空き地で、一人男の絞殺体が発見されたという、それだけの事件です。顔がつぶされ、手足の指紋、掌紋などは焼き消されています。顔もつぶされて、歯の治療痕もわからない……。こういう全裸死体が発見されるのです。着衣は近くで燃やされているのですね……。身元を隠している死体は、逆に言えば、身元がわかれば解決は近いのが常なのですが、なかなかそこから進まないので、内海刑事(柴咲)がガリレオに相談にいくわけですね。
ガリレオは事件に対して当初は全く興味を示さないのですが、捜査の過程で、石神が登場すると、事件よりも、石神に興味を持ちます。才能を信じ将来を期待していた、かつての天才石神が今はどうなっているのか、友達として心配になったというのが正直なところでしょう。
……こうして、ガリレオと石神は再会します。同級生の旧友を尋ねたつもりが、それは、探偵ガリレオにとっては、容疑者石神と対決する辛い事件への関わらねばならないことになっていくのですね。なぜなら、石神はその事件の犯人を助けるために、天才と称された頭脳で、死体の処分をしていたわけなのですから。数学の天才が築き上げた誰にも解けない完全犯罪のトリックを、天才ガリレオが果たして美しく解くことができたのか……。ま、そういう仕立ての映画です。
わたしがネタバレを書いているようです、そういう心配はまずありません。本作は一種の倒叙形式の小説と言えるように、犯人というか殺人事件そのものがどういう過程で起きてしまったか、なぜ、数学者石神がそれに関わるようになったのかは、映画の比較的冒頭に近いところで、画面そのものに映し出されます。そもそも、それ以前に予告でも出ています。しかし、真犯人を救うために、石神がどういう狙いで、どういう段取りで死体を処分していったのか、それは映画を見ていてもわかりません。そこが謎なのです。見る人は、犯人がわかっていながら、トリックが見抜けない……。そういう展開で話はすすんでいくのです。
比較として思い出されるのは、夏に日テレの「相棒」の映画化「相棒-劇場版-絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」です。これもとても楽しく見た良作なんですが(→過去記事)、猟奇的でセンセーショナルな事件を扱っているので、キャラのおもしろさはあり、「東京マラソン」や「ネット犯罪」など現代的なアイテムをいくつも入れながら、やや大味なサスペンスという感じかなと思うのです。もちろん現代人の内面的な問題も入れて面白くできているので、このあたりは甲乙つけるというよりは、好みの問題だと思うのですが、それに比べて、本作はじっくりと論理的に落ち着いて勝負する、ミステリーになっています。冒頭に、主人公の紹介を兼ねた荒唐無稽な犯罪が描かれますが(TVシリーズ見てないのでつながりがあるのかもしれませんが)、逆にそこが一つの伏線というかトリックになっていて、初めてガリレオを知ったわたしには、なにか途方もない大仕掛けのトリックとガリレオとの対決があるのじゃないかと期待(厳密にいうと不安に近いものです)させ、それが的外れに終わって安心させます。きちんとした論理ミステリーになっているところがすばらしいと思います。
原作は東野圭吾です。現代人の孤独というか、せつなさというか、不器用さを描くのがうまいですね。理想と現実、夢とロマンと現実をよく描いていると思います。
容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)
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東野 圭吾
文藝春秋
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映画:「どろろ」は三部作に~続編決定~
2007-02-25-Sun
現在公開中で好調の「どろろ」ですが(→関連記事)、続編、続々編の製作が決定したと先日発表されてました。しかも、妻夫木&柴咲コンビの続投で。
記事によると「「2ではどろろの秘密が明かされます。舞台は海になる予定です」と明かした。3では驚きの展開を用意しているという」とありますので、そこのところなんですよね。
映画が良かったので買いました
最悪
(映画)観る前に(DVD)見るべき!!
「どろろ」の原作には「どろろの謎」というか、「どろろの秘密」というか、原作読んでる人は知ってるでしょうが「地図の話」がそのまんま手付かずで残っていますので、これをモチーフにどろろ中心の話でいけるのではないかと思います。
また、当然ながら百鬼丸の肉体はまだ半分しか回収されてないし、結果どろろの目的ということになっている「百鬼丸の刀身」も百鬼丸の腕の中にあるわけですから、ま、それがなんとかならないといけない。そして、「まだ女にゃなんねーぞ」ってどろろも女にしてやらなきゃなんねーし、第1作の「待ってます」という多幸丸の言葉もどういう形で生かしたいわけですよね。
だから、予算もうちょっとかけて、特撮というか、縫いぐるみというか、敵にもうちょっと力入れてもらって、そして、もう少し映像的に暗めの画面を多くして作って欲しいと思います。敵キャラには「やろ~か チリン やろ~か チリン」って妖怪を、ぜひ登場させて。
和製「ロード・オブ・ザ・リング」も夢じゃない!
▼「柴咲コウ」
あ、いいと思いますよ。期待するというのもなんですが、1部では、「どろろの謎」も今一つでしたし「百鬼丸の解決」もまだなんで、そこをちゃんとやってほしいです。「どろろ2&3」決定 妻夫木&柴咲コンビ続投
俳優、妻夫木聡(26)と女優、柴咲コウ(25)がW主演する映画「どろろ」(塩田明彦監督)の続編が製作されることが21日、分かった。しかもパート2だけでなく、3まで一気に作るというから驚きだ。2人とも主演として続投する。来年クランクインし、再来年以降の公開を予定している。
iza:全文を読む……
記事によると「「2ではどろろの秘密が明かされます。舞台は海になる予定です」と明かした。3では驚きの展開を用意しているという」とありますので、そこのところなんですよね。
どろろ ナビゲートDVD ~序章~
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ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン (2006/12/22)
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おすすめ度の平均: 




「どろろ」の原作には「どろろの謎」というか、「どろろの秘密」というか、原作読んでる人は知ってるでしょうが「地図の話」がそのまんま手付かずで残っていますので、これをモチーフにどろろ中心の話でいけるのではないかと思います。
また、当然ながら百鬼丸の肉体はまだ半分しか回収されてないし、結果どろろの目的ということになっている「百鬼丸の刀身」も百鬼丸の腕の中にあるわけですから、ま、それがなんとかならないといけない。そして、「まだ女にゃなんねーぞ」ってどろろも女にしてやらなきゃなんねーし、第1作の「待ってます」という多幸丸の言葉もどういう形で生かしたいわけですよね。
だから、予算もうちょっとかけて、特撮というか、縫いぐるみというか、敵にもうちょっと力入れてもらって、そして、もう少し映像的に暗めの画面を多くして作って欲しいと思います。敵キャラには「やろ~か チリン やろ~か チリン」って妖怪を、ぜひ登場させて。
和製「ロード・オブ・ザ・リング」も夢じゃない!
▼「柴咲コウ」
