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- 12/01 『明鏡』と「新解さん」 - ことば
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『明鏡』と「新解さん」
2005-12-01-Thu
大修館の国語辞典『明鏡』が「みんなで作ろう国語辞典」というキャンペーンをやっている。『明鏡』に載せたいと思っている言葉や例文を募集しているのだ。たとえば「まったり」という語について、
ついに新聞記事でも引用!
対話してくれる国語辞典、ついに登場
これを知っておもしろいなぁと思ったんだけれど、なかなか、思いつかない。まず、『明鏡』にあるかどうか、持ってないからあからないじゃんと思っていたら、とりあえず、1か月の期間限定ながらオンラインで『明鏡』がひけるサービスがある。(→babylon)
ユニークな国語辞典の代表として思い出すものに、赤瀬川原平がスポットを当てた「新解さん」がある。赤瀬川原平は、ちょくちょくわたしのブログに登場する、いわばレギュラー格の人物だが、言葉に関するセンスがとてもよい上に、さらに論理展開も独特でわたしに大きな影響を与えた人物の一人だろう。それを最もよく表す例が「老人力」である。
これと同じような発想で、わたしはダメ大関千代大海を「新境地に目覚めた」と応援しているのだけれど、その声援に答え千代大海は珍しく二桁も勝ってしまった。大関らしくない相撲で、最後まで優勝争いに絡むという、なんとも千代大海らしくない、大関らしい結果を残してしまったのである。だから多くの相撲ファンはとまどいを覚えているわけだけれど。大関はかくあらねばならないという古い考えをきっぱりと捨て、今の自分にできる等身大の相撲を取ればいいと考えた天才千代大海の、開き直りに力は大きく、人間臭さの勝利だったのかもしれない。
さて、あまり相撲の話ばかりするとアレなので、その「老人力」と並んで赤瀬川原平が流行らせた言葉が「新解さん」だったのだ。
『解体聖書』と同じコンセプトですね!
なんつうか微妙。
「新解さん」とは、この本のなかで三省堂の『新明解国語辞典』を親しみを込めて赤瀬川原平が呼んだものだ。『新明解』の説明が、辞書としてはなんとなくユニークでおもしろいということからだった。これは辞書らしくない、人間くささがかんじられるじゃないかと、赤瀬川原平は「新解さん」と呼んだ。すばらしい。
柴田武代表も認める、ありえない辞書!!
新明解「勉強」のここがイケナイ。
昨年その『新明解 国語辞典』が版を新たにした。全面改定された第六版である。当然、いくつかの項目が追加され、説明を書き改められた。それをまた、『新解さんリターンズ』として、その人間くさい表現を発掘した本が出たのだ。
まだ、買って読んでいないが、たとえば、「凡人」の項目は「自らを高める努力を怠ったり功名心を持ち合わせなかったりして、他に対する影響力が皆無のまま一生を終える人」と、一生を終わらせてしまうだ(Amazon.co.jpのレビュー参照)。
こんなふうに辞書の楽しさが注目をあびている中、『明鏡』が見出し語や例文を公募するというのは、これまたおもしろくユニークなとりくみと言えるだろう。
ぜひ、わたしも応募してみたい。(応募したら、ここで報告しますね)
というような意味と例文が例としてあげられている。こんな具合に、定着しているようで、辞書に採用されてない言葉や例文を募っているわけである。「まったり」
(1)高級アイスクリームや、たっぷりのマヨネーズなどが口に広がる感じ。「まったりしたカスタード」(2)くよくよ考えず、気張らず、のんびり過ごす様子を示す若者言葉。「うーん、今日は部屋で一日まったりしてたいんだよ。」
北原 保雄
大修館書店 (2002/11)
売り上げランキング: 55,623
大修館書店 (2002/11)
売り上げランキング: 55,623
おすすめ度の平均:
見やすく、解りやすいついに新聞記事でも引用!
対話してくれる国語辞典、ついに登場
これを知っておもしろいなぁと思ったんだけれど、なかなか、思いつかない。まず、『明鏡』にあるかどうか、持ってないからあからないじゃんと思っていたら、とりあえず、1か月の期間限定ながらオンラインで『明鏡』がひけるサービスがある。(→babylon)
ユニークな国語辞典の代表として思い出すものに、赤瀬川原平がスポットを当てた「新解さん」がある。赤瀬川原平は、ちょくちょくわたしのブログに登場する、いわばレギュラー格の人物だが、言葉に関するセンスがとてもよい上に、さらに論理展開も独特でわたしに大きな影響を与えた人物の一人だろう。それを最もよく表す例が「老人力」である。
これと同じような発想で、わたしはダメ大関千代大海を「新境地に目覚めた」と応援しているのだけれど、その声援に答え千代大海は珍しく二桁も勝ってしまった。大関らしくない相撲で、最後まで優勝争いに絡むという、なんとも千代大海らしくない、大関らしい結果を残してしまったのである。だから多くの相撲ファンはとまどいを覚えているわけだけれど。大関はかくあらねばならないという古い考えをきっぱりと捨て、今の自分にできる等身大の相撲を取ればいいと考えた天才千代大海の、開き直りに力は大きく、人間臭さの勝利だったのかもしれない。
さて、あまり相撲の話ばかりするとアレなので、その「老人力」と並んで赤瀬川原平が流行らせた言葉が「新解さん」だったのだ。
赤瀬川 原平
文藝春秋 (1999/04)
売り上げランキング: 3,238
文藝春秋 (1999/04)
売り上げランキング: 3,238
おすすめ度の平均:
いやあ、こいつは面白い『解体聖書』と同じコンセプトですね!
なんつうか微妙。
「新解さん」とは、この本のなかで三省堂の『新明解国語辞典』を親しみを込めて赤瀬川原平が呼んだものだ。『新明解』の説明が、辞書としてはなんとなくユニークでおもしろいということからだった。これは辞書らしくない、人間くささがかんじられるじゃないかと、赤瀬川原平は「新解さん」と呼んだ。すばらしい。
新明解国語辞典 第6版 並版
posted with amazlet on 05.12.01
柴田 武 倉持 保男 酒井 憲二 山田 明雄 山田 忠雄
三省堂 (2004/11)
三省堂 (2004/11)
おすすめ度の平均:
言葉に興味を持てるようになると思います柴田武代表も認める、ありえない辞書!!
新明解「勉強」のここがイケナイ。
昨年その『新明解 国語辞典』が版を新たにした。全面改定された第六版である。当然、いくつかの項目が追加され、説明を書き改められた。それをまた、『新解さんリターンズ』として、その人間くさい表現を発掘した本が出たのだ。
夏石 鈴子
角川書店 (2005/09/22)
売り上げランキング: 55,519
角川書店 (2005/09/22)
売り上げランキング: 55,519
おすすめ度の平均:
夏石さん,ご苦労様!ありがとう!まだ、買って読んでいないが、たとえば、「凡人」の項目は「自らを高める努力を怠ったり功名心を持ち合わせなかったりして、他に対する影響力が皆無のまま一生を終える人」と、一生を終わらせてしまうだ(Amazon.co.jpのレビュー参照)。
こんなふうに辞書の楽しさが注目をあびている中、『明鏡』が見出し語や例文を公募するというのは、これまたおもしろくユニークなとりくみと言えるだろう。
ぜひ、わたしも応募してみたい。(応募したら、ここで報告しますね)
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