FC2ブログ

David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

Title List

「かえして……」

2006-12-24-Sun


あなたが奪っていったものを
そろそろ返していただけませんか。
それは哀しいことでもありますが、
そうしないとわたしは、そうもう迷い人のようなのです。

あの春の夜
涼しげな笑顔と素直なまなざしで
わたしに微笑みかけたときに
そっと奪っていったもの。

夏の雨の闇の中へ
傘も持たずに忙しげに降り去ったときに
あなたが残した髪の香りと引き替えに
そっと奪っていったもの。

わたしが強引に奪いかえすことなど
もちろんできはしないのです。

だってわたしが恐れることは
何よりあなたが悲しむことであり、
何よりあなたが傷つくことであり、
あなたの笑顔と爽やかさを失うことだから。

だから、
古くさいペンダントを引きちぎるようにでも、かまわないから。

雨の日の傘の中で、
  あなたが奪っていったもの。

無邪気な笑顔で、テーブルを叩きながら、
  あなたが奪っていったもの。

なんだか二人しかわからないところに気づいて、
目配せしながらくすくすって笑いながら、
  あなたが奪っていったもの。

静かに本を読む横顔で、
  あなたが奪っていったもの。

やわらかなウェーブの髪をすっと耳にかけながら、
  あなたが奪っていったもの。

ただ何気なく細い指先を見つめながら、
  あなたが奪っていったもの。

靴を、ぽーんと軽やかな音を立てて置いて
  あなたが奪っていったもの。

駅のホームで
  あなたが奪っていったもの。

ただ後ろ姿で
  あなたが奪っていったもの。

……あなたが奪っていったもの。
そろそろわたしに返していただけませんか。


ブログランキング・にほんブログ村へ

スポンサーサイト



「分裂」

2006-12-12-Tue


ふっとふりかえってみる長い髪。
いつもより少しつややかで、巻き上がっているよう。
すっと手を伸ばせば届く距離にあるのは危険。

遠目からそっと眺め見る白い頬の、
への字に結んだ不機嫌そうな口元。
なんでまた、そんな浮かない顔をしてるの。
ほら、ふんわりとやわらかに微笑ませてあげたいよ。

そんな叶わぬ思いを沈めながら、
何かのひとかけらを、君に渡したいと思う。
寄せる想いを込めながら、すっとのぞき込むと、
瞳はきらきらと輝きだし、
目から耳への肌は、うっすらと白桃色に染まるに違いないのだ。

そんな思いを打ち消すように、
何食わぬ顔で、誰にともなくつぶやいた詩の一編は、
やっぱり君に届いてほしいからなのだろう。

これ以上前に進めないのだから、
もう、忘れたいと思ったし、
きっと薄れていくと信じていた。
忘れたい、忘れられたいと幾度もひとりごちてみた。
そのたびに、
想いは残る力強さを改めて思い知っていたのだが。

ふっと夜空を見上げると薄い月が滲んでいるのが見える--。



ブログランキング・にほんブログ村へ
ブログランキング

  恋  

2006-05-07-Sun

暑くなってきたからなのかも

いくらか仕事が忙しいからなのかも

夏風邪をひいたのかも

部屋が片づかないからかも

お気に入りのサイトが閉じたからかも

ちょっと無理なダイエットしてるからかも

ある有名人の訃報に接したからかも

明日胃検診があるからかも

最近雨ばかり降るからなのかも

どれを理由にしといてもいい

でも わたしにはわかっている

家族からなんか最近元気がないねって言われる

本当の理由は 

あなたにこの想いを告げられないから

 夏に向かう 

2005-06-10-Fri
もしわたしが
今の想いを告げたなら
あなたは輝くに違いない。

バラ色に頬を染めて、
長い眉の下の、その知性的な目でわたしを見つめて、
いつも少しへの字に結ぶ癖の、薄い唇を、そっと持ち上げ、
やさしく微笑んでくれるに違いない。

その微笑みの美しさよ。
ちょっと困りましたって顔しながら、
待っていたわって、やさしく包んでくれるに違いない。

あらためて言葉にしなくても、
とっくに想いは伝わっていて……。
たぶん、わたしも、
時折示すあなたのしぐさに、あなたの想いを感じられてる……。
そのつみかさなりの重さのぶんだけ、
いっそうその輝きは増すに違いない。

想いが確かなら、
伝えてしまえばいい
でなければ始まらない……。
そうして突っ走ろう

流行り歌は歌う。

ただ、そういうわけにはいかないことを、
わたしたちはわかりすぎている。

溜めすぎた想い。
ひとたび言葉にしてしまえば、
まさしく堰を切るように、
想いはあふれ出さないでいられない。

とめられぬ想いを解放してしまえば、
あるのは熱い抱擁と愛の交歓と
その果ての苦悩と泥沼……。

利口に振る舞って、
互いにの想いを口にしない……
に違いない。

そこまでわかっていながら、
想いを伝えないでいることの切なさよ。
想いを確かめたくていられない切なさよ。

いったいこの想いを、どのように飼い馴らしていけというのか。

今まで、
夏が来ることが、こんなに恐いと思った年はない。


HOME