David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

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イカ本原稿:「昨日の空の」(仮題)

2012-06-18-Mon
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「来年の干支」~「猫と正かなづかひの同人誌」原稿

2011-12-31-Sat
 まだ、DSどころかファミコンもなかったころのお話です。
 
 師走に入り、お正月が近くなると、お母さんもお祖母さんも忙しく、トオルくんには、猫のミーしか遊び相手が見つかりません。ときどき遊んでくれるお姉さんが、今日は塾にお出かけてで、ほんとにつまらないのでした。それに、トオルくんはミーがちょっと苦手なんです。お姉さんが一緒だと楽しくじゃれながら遊ぶことができるのですが、一人きりだと、トオルくんが乱暴なのか、まだ小さいと馬鹿にされてるのか、決まってミーに引っかかれることになるのです。だからトオルくんのおでこや手首には引っかき傷が絶えません。

「お母さん、ミーが引っかいたぁ、お母さん。お母さん」
この日も、ミーはなぜだかご機嫌ななめで、トオルくんの左手の甲には、さほど深くはないものの、新しい爪跡が残る羽目になりました。
「何もしないのにミーが引っかくわけないでしょ。お前がちょっかい出したのよ」
うっすらと血を滲ませていても、お母さんは部屋の掃除にあちらこちら立ち働いて、なかなか振り向いてくれません。
「だって……」
トオルくんが半べそをかくと、やっとお母さんは歩み寄り、ちょっとした提案をしてくれました。
「トオル、ミーとは遊ばないで、年賀状書いたら?」
「年賀状? あけましてってやつ?」
「うん。本物のハガキはあとでお母さんと一緒に清書するから、下書きしたら?」
お母さんは裏の白いチラシを二、三枚、トオルくんの前に差し出しました。「年賀状」の言葉にトオルくんは一瞬目を輝かせたものの、「下書き」にがっかりしました。またあとできちんと書き直しなんてのはうんざりです。
「え~、下書き……。何書くの? どうやって書くの~」
「担任の杉山先生に、今年はお世話になりました、来年の目標はこれです、みたいなことを書くのよ」
「え~、先生に……」
どんどん学校の宿題みたいになっていきます。たまらなくなって、トオルくんは
「来年のことを話したら鬼が笑ったって、こないだもお祖母ちゃんが言ってたよ。やだな、鬼なんて絶対にやだ、やだよ」
と駄々っ子状態になる始末です。

「まったく……」
もちろん、お母さんはトオルの屁理屈に負けてません。
「それじゃ、トオル、先に絵を描いたら。来年の干支の絵とか……」
「エトノエトカ? エトって何?」
「干支、十二支よ。お祖母ちゃん詳しいから聞いてごらん」
「わかったぁ」

トオルくんが台所のコンロの前に立つお祖母ちゃんを呼ぶと、お祖母ちゃんが炬燵のところまで来てくれました。
「ほぉ、お勉強かい。トオルくんはえらいねぇ」
お祖母ちゃんはなんでも誉めてくれるので、トオルくんは大好きです。
「なになに、干支? ええとね」
「エエト?」
「エトノエトカ」とか、「エエト」とか、トオルくんは目をぐるぐるさせました。
「干支ってのは十二支って言ってね、一年一年に動物の名前が付いてるってんだよ。お祖母ちゃんは丑年で、お母さんは午で、たしか、お姉ちゃんは戌で、ええと、トオルくんは……」
「ボクは……」
「トオルくんは……」
お祖母ちゃんはトオルくんの干支を忘れてしまったらしく、ちょっとごまかし気味に続けました。
「まぁ、こんなふうに年に十二匹の動物の名前がついてる、それが十二支なんだよ」
「わかった」
「さ、指を出してごらん。いくよ、ネでネズミぃ、ウシぃ、トラぁ……」
動物の名前を挙げながら、左手で指を折っていきます。
「ウーでウサギぃ、タツぅ……」
「タツ? タツって何?」
「辰は龍よ。今では空想上の動物ってことになってるけど、昔は実在するって信じられてたのかも……。それからね……」
へぇ、龍かぁ。龍ってどんな大きさで、どんな色だったのかなぁ、鳴いたのかな、吠えたのかななどと気になって、トオルくんはほとんど上の空で聞くだけでした。
「……そして、最後のイーはイノシシ。これはブタのことだって。ブゥブゥのブタ。ね、身近な動物たちはみんな入ってるだろ」
「あれ? ミーは?」
「ミーは、ヘビ年だよ」
「え、お祖母ちゃん。ミーは猫。猫年ってないの……」
「あははは、ミーってミーね。猫年があったらよかったのにね。あはは」

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冬のコミケの「猫かな」本に童話風ショートショートを寄稿

2011-12-06-Tue
正かなづかいの同人誌を出したメンバーが次の同人誌を出す企画が進んでいて、twitterのTLに原稿募集が流れたので、さっそくわたしも手を上げて、寄稿させてもらうこととなりました。

企画のskype会議に参加していないので細かい経緯は知りませんけれど、テーマは「猫」。猫について正かなづかいで薄くていいから一冊できないか~みたいな冗談とも、思いつきとも言えるつぶやきに対して、すぐに寄稿者が集まって、後戻りできないところに来てしまったという、まさに、瓢箪から駒ならぬ瓢箪から猫のような話らしいのです。こういうおもしろい流れには乗らないといけないのは、ま、昔も今も、ネットもリアルも変わりません。そんなら一つ書きますってことで手を上げたということです。ま、大げさに言えば書き下ろしなんですが、ショートショートですので、大作でもなんでもありません。ネタも新鮮さに欠けるし、童話的な感じがしますけれど、ま、ノスタルジーを感じることができる方がいらしたら、嬉しいですね。ついでに書くと、猫の話は過去に書いてまして、そいつは怪談というか、ホラー小説風なので今回は相応しくないと、遠慮させていただきました。なんせ、「猫は絶対正義」だそうですから。

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→ 「猫と正かなづかひの同人誌」の案内ページ
※発刊の経緯も書かれています。 

というわけで、締め切りも過ぎ、わたしの原稿も野嵜さんの丹念なチェック(主に仮名遣いの面でのチェック)を受け、すでに、編集の野嵜さんが着々と制作作業にかかっているところです。というわけで、前宣伝としてこの記事を書いています。

今回は冬のコミケで、前の「正かなづかひ 理論と實踐 創刊号」と並べて売るという計画のようです。この創刊号も、その後も売れ行きが好調のようでして、第2刷りを決定したとか。第2刷りはカバーなしですが、誤字誤表記などの一部表現を訂正していたものとなるそうです(聞きかじりですけど)。
→ 12月の冬コミ(コミックマーケット81)の案内ページ

また、「正かなづかひ 理論と實踐 第2号」の企画の記事もはなごよみ公式ブログに掲載されています。

→ はなごよみ公式ブログ:「正かな同人誌第二号のテーマは「正義と宗教」

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短編小説:「池のほとり」

2007-03-10-Sat
突発性競作企画第17弾『vs.Glim』参加作品


     「池のほとり」 
 





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