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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

映画:「狗神」~DVDで

2009-08-18-Tue
公開中の「アマルフィ」は好評のようです(→過去記事)。「大作」という言葉がしっくりしませんが、この「狗神」に比べたら、大作です。そんなことばはあまり聞かないですが、「大作」というのではなくて、「豪華作」くらいの方がわたしの印象には合うのですけど。「大作」と言って何がいけないかって、なんでしょう、日本映画らしくないってことでしょうか。いけなくはないのだろうけど。ま、「アマルフィ」のことはおいておいて、お盆中にDVDで見た「狗神」です。

すげーいい。珍しく3回繰り返して見ました!



舞台は四国の平家落ち武者の村です。紙漉き(かみすき)をする美希(天海祐希)は狗神筋(いぬがみすじ)の家系です。狗神とは、「狗神」と「神」をつけているので、一見あがめているかのような印象を受けます。実際、資産家で大きな屋敷に住み、相当な山林を所有しているようですので。家名も「坊之宮(ぼうのみや)」といい、由緒がありそうです。実際坊之宮の一族は村の先祖の祭礼を取り仕切り家柄でもあります。しかし、同時に、とり憑くと食い殺されるという狗神の伝説が生きていて、たとえば東京から来た行きずりの家族が一家心中でもすると、狗神の祟りだと一族の責任にされ、村人からは警戒の目で見られる、村からは忌み嫌われます。子どもは何かあると狗神の家の子だといって仲間はずれにされたりします。それは、子供同士の素朴な感覚ではなくて、親の世代の入れ知恵です。それを伝え聞く坊之宮の嫁は怒って里に抗議に行ったりするわけですね。

村八分とまでは言いませんけれど、たとえば縁談などはそれ(家柄)が理由で壊れることは普通にあるようです。そこにあるのは完全な「差別」です。映画の一つのテーマとして差別問題があるんですね。

紙漉きの美紀は映画の冒頭では、白髪交じりで老眼鏡が必要で、身体のしなやかさを失いつつある初老の女なのですが、ある夏、中学教師として赴任してきた晃(渡部篤郎)と知り合い交際を重ねるうちに、艶やかになり、若返っていきます。白髪はなくなり、老眼鏡もいらなくなります。これは、程度の差はあれ、あることですよね。恋をすると女は美しくなるなどと言いますが、男も女も、恋をするとというか、人を愛し愛されることで精神的にも充実し、ストレスも減り、実際健康的で若々しくいられると、ま、思います。もちろん、この映画のような急激な変化は、オカルト的でもありますけれど。

美紀は同時に暗い過去を持っています。高校生の頃、それと知らず愛していけない相手と恋愛関係になり、妊娠してしまったという過去です。回想シーンでは、設定の上では高校生同士のセックスシーンが展開されます。演じているのは田中沙斗子(→Wikipedia)で、撮影時には20歳を超えていたので児童ポルノに当たることはありえないと思ったのですが、設定上では高校生ですので、将来的にはこんなシーンも問題になることもあるのかしらんと思ったりもしました。ちなみに、これが理由かどうかわかりませんが、R-15指定です。

天海祐希も、すごくいい……。そりゃ、「アマルフィ」の方が現代的で綺麗で洗練された感じはありますが、わたしは「狗神」の天海祐希見て、何倍もファンになりました。

原作は「子猫殺し」で話題になった坂東眞砂子です。(あのあとどうなったのかなぁ)
 → 過去記事:「仔猫のために、あえてひとこと。
 →  〃 :「「子猫殺し」(2)~告発に発展か?」 

そうそう、狗神一族の話に出てくるアキラ(本作で「晃」ですが)と言ったら、そりゃぁもう、ウルフガイの犬神明ですから~。

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映画:「アマルフィ 女神の報酬」~劇場で

2009-07-20-Mon
映画「アマルフィ 女神の報酬」を見てきました。

最初に書きますが、すごくいい映画でした。ああ、表現力がないなぁ、おもしろい映画ですでわたしはいいのですけど、前田有一の超映画批評ではこうなっています。

今年2009年の夏シーズン、忙しい中、たった1本だけ映画を見られるとするなら、私は迷わず『アマルフィ 女神の報酬』を選ぶ。夏休みらしいスケールの大きな大作であること、邦画の枠内でなく、世界標準からみても優れたサスペンス映画であることが理由だ。

と同時に、このような意欲作がコケることになったら、もはやマジメに日本でエンタテイメントをやろうという人はいなくなってしまうのでは、と危惧する。人気テレビドラマをチョチョイと2時間に引き伸ばし、洗脳のごとき繰り返し宣伝で純情な視聴者を映画館に集め、1800円を搾り取るビジネスモデルが通用するようでは、あまりにクリエイターたちが可哀相だ。

前田有一の採点は100点満点で90点。わたしも異議はありません。いい映画でした。


 → 公式ページ

ネタバレのない程度に、どこにでも紹介されているような、導入的ストーリーを紹介すれば、国際会議や大臣の外遊などの折、訪問先の大使館は大変です。テロなどの危険から要人を守らねばならないのと併行して、実績を残し、次期予算を少しでも多くとるためには要人に喜んでもらわねばなりません。記念レセプションとか、歓迎パーティとか、あるいは視察というか、見物というか。安全と歓迎はややもすると二律背反です。大臣を喜ばせるには、危険が拡大するわけですね。

そういう状況で、イタリアの国際会議に外務大臣が来ることになりました。同時にテロの予告が。そこで織田裕二扮する黒田外交官の登場です。テロ対策の視点から、外務大臣を徹底的に警護する……はずだったのですが、邦人誘拐に関わることになります。紗江子(天海祐希)の娘が美術館で行方不明になったという電話が大使館に入り、黒田と外交研修生の安達(戸田恵梨香)が援助に行くことになります。誘拐犯人からの電話が入り、行きがかり上黒田は父親だと答えることになります--。

テロ予告が入っていて、ただでさえ忙しい黒田は、同時に邦人幼女誘拐にも深く関わらねばならなくなるというわけです。ちょっとどっちつかずのような妙な展開ですが、黒田が抜けたおかげで何倍も忙しくなってるだろうに、さらに黒田から誘拐がらみの難しい調査を依頼され、てんてこまいの新米研修生を、戸田恵梨香がユーモラスに演じているのも楽しいです。もちろん、コメディではなくて、本格派サスペンスなのですが。

同じくローマやバチカンを舞台にした「悪魔と天使」を思い出しましたが、どちらを見ても、イタリアってほんとすばらしいところなんだなぁと思うと同時に、「アマルフィ」って相当の制作費だったんだろうなって思います。サラ・ブライトマンの歌も凄いですし~。ぜったい、CDほしくなりますね。



前田有一が言うように、この夏、一つしか見ないとしたら、「アマルティ」。わたしも賛成です。

ちなみに、Amebloがコラボ企画やってます。


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