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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

映画:「ポワゾン」~DVDで

2006-09-21-Thu
「ポワゾン」の意味は「毒」ですよね。フランス語。スペルは「poison」。英語読みは「ポイズン」。どうやら、「その愛は毒(ポワゾン)。人生を狂わせ、心まで裸にする」ってことらしい。ジュリア(アンジェリーナ・ジョリー)が「毒」でありに魅せられた者たちの人生を狂わせる。そして、ジュリア自身の人生も……? ま、そういう映画ですわ。
ポワゾン
ポワゾン
posted with amazlet on 06.09.21
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おすすめ度の平均: 3
4 キューバの風景がとてもきれいだが、アンジェリーナは・・・
3 アンジェリーナのファンだけど・・・
2 レスリング?


そこで思い出すのが、中学生の頃ホームズ読んでいて、どうにも理解できないでいた「毒婦」って言葉です。ま、中学生には無理ですよね。しかもド田舎の素朴そのものでしたから。「毒婦」を理解するなんてのは。大人だって、ほんとうの毒婦を知るのはそうとうなリスクがいる。できることなら知らないで一生を終えた方が幸せかもしれません。ジュリアは確かに「毒婦」です。

その毒婦を正式の妻にめとることになったのが、堅物(?)バーガス(アントニオ・バンデラス)です。もう悲惨です。気の毒です。でも、誰でもちょっとうらやましいかも~(笑)。特に男は(笑)。

これだけの衝撃を受けたのは、「カルメン」を見たとき以来です。ほんと毒だわ~(笑)。
carmen./カルメン 完全無修正R-18エディション
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おすすめ度の平均: 4.33
5 小悪魔のようなマリア
4 官能映画ではありません
4 それでも、愛していました。


「ポワゾン」てのは邦題で、原題は「ORIGINAL SIN」(原罪)だって。すご~い。その愛に対して肯定度がかなり違うよね。「毒」ってのはやはり否定的じゃん。「それは毒」「毒だと承知で飲む」という感じかな。その分そうとうにおいしそう。おいしいけれど身体に悪いというか。

それにたいして「原罪」ってのはもはや避けられないわけでしょう。宿命というか、誰でも負うものというか。「やむを得ない」という感じですよね。甘くない。苦しいって感じ。相当イメージが違うな。すべてを滅ぼし、罰を受けようと、それを負っていかなければならない、生まれながらの罪でしょう。

「R-18」? とんでもない。20代やそこらではわからんでしょう(笑) 「R-30の毒」です。

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映画:「カルメン」~DVDで

2005-08-28-Sun
世界の名作に数えられる文芸作品「カルメン」の映画化ってことで借りてきました。どういうわけか、「エマニエル婦人」や「愛の嵐」などと並んで、ツタヤでは完全にアダルトコーナーのカーテンの奥の棚にありました。え、そうなの? って感じ。たしかに、これは「大人の愛の話」です。だからそれなりに肉体関係が介在しますが、「アダルトコーナー」に置くの? それって、「おいこんなんじゃイカねーぞ」っていう、逆の意味で怒る人がいるかもしれません。

さて、内容ですが、これはサスペンスやミステリではないので、ま、ネタバレがあってもいいと思いまして、そのあたりは気楽に書かさせてもらいます。

一言で言うと、まじめで堅実だった青年兵士(ホセ)が、美しい娼婦カルメンにマジな恋をしてしまう話。カルメンは、不幸な生い立ちゆえ14歳から売春をさせられ、男に騙されもてあそばれ、そして金のために男を騙し、見下して生き抜いてきた娼婦です。

もちろん、その恋には、カルメンの魅力が重要な要素としてあげられます。美しさ、男をたらしこむ言葉や身体のテクニック、同時に、男を翻弄して楽しむ、自分の美貌を使って、どこかで男の価値観に復讐しているみたいな、悪女としての魅力もあるのですね。好きな女を独占したいという雄の本能、不幸な境遇から救ってやりたいというような男らしい愛、冷たくされればよけいに燃えてしまうようなうらはらの気持ちなど、数々の要素が、純情で一途なホセをますます混乱させるのです。

カルメンへの愛ゆえに、ホセは殺人犯になり、堅実な兵士としての人生を捨てざるをえなくなります。盗賊になり、社会的には落ちぶれ果てていくわけです。その過程でカルメンとの距離はあたかも近づくように思われるのですが、カルメンはカルメンで、ホセを自分をどん底から救い出してくれる男として必要にしてはいるけれども、自分を犠牲にしてまでホセの愛に応えようという気持ちは全くないのです。二人の男女が協力して幸福な「結婚生活」をしようなどとは頭の片隅にもないようです。

それは、カルメンの人生からくる幸福観かもしれません。自らの美貌と肢体をいわば囮にして、狡猾さで生き抜いてきただけに、「幸福な平凡な生活」となどというものは想像さえできないのでありましょう。自分が愛する男の子どもを生んで、母親として育てるなんて自信は全くないものと思われます。カルメンはホセにいいます。
「わたしにあんたの子どもを産んでほしいってこと?
 わたしに? 嫌よ!」

カルメンには女としての人生はあっても、妻や母としての人生は考えられなかったのかもしれません。

一方のホセは、カルメンと出会うまでは着実な人生を歩んできました。勤勉実直な日本のサラリーマンを思わせます。また、信仰心にも篤く、兵士ですから、国や人を守るために相手と戦うことはあっても、自らの欲望や金、女のために、人を裏切ったり傷つけたりしない人物です。まさしくカルメンと正反対です。

そんなホセは自由奔放で、放埓なカルメンに翻弄されっぱなし。自分の手の届くところにきたかと思うと、予想外のカルメンの行動に驚愕させられます。そう、まさにホセのそれまでの堅物の人生からすれば、想定の範囲外のことばかりなのです。

堅実志向のホセの幸福観と、カルメンの気ままな自由を愛する気持ちとは、近づけども平行線のまま。一本に重なることはないのでした。作品はそんな二人を淡々と描き続けます。

carmen./カルメン 完全無修正R-18エディション
ハピネット・ピクチャーズ (2004/11/26)
売り上げランキング: 1,180
おすすめ度の平均: 4
4 官能映画ではありません
4 それでも、愛していました。


アマゾンのリンクを作ってわかったんだけど、「R-18指定」で「無修正版」ってことになってるんですね。だから、「アダルト」コーナーにあったんだ。このネタばかりひっぱると、品性の下劣さが露見しそうなんでアレなんだけど、そりゃ、大人の愛の映画なんでベッドシーンもあるにはあるし、カルメンが挑発的で卑猥なことを言ったり、したりしてはいるがんだけど、このくらいのなら21時台の地上派の映画番組でもやってそうだと思うんだけどね、最近はそうでもないの……? 「大人の愛の映画」ではあっても、「アダルトムービー」ではありませんよ。

印象に残るのは、最後に小説家がホセに聞くシーンです。ホセはカルメンへの愛のために、いわば堅実な人生を棒にふって、一生を台無しにしてしまったわけなのだけれど、そこを踏まえて小説家がホセにこんなようなことを尋ねます。

「君は、もし、もう一度人生をやり直せるとして、
 もし堅実な人生を生きられるとして、
 君にカルメンのいない人生は考えられるかね?」


……ホセは答えに迷いませんでした。

お勧め度 ★★★★☆

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