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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

観劇:「明石原人~ある夫婦の物語」~劇団民藝公演

2007-09-23-Sun
観劇の市民サークルに所属しています。今回の公演は劇団民藝(「芸」の旧字)の「明石原人~ある夫婦の物語」でした。
akashi.jpg

 → 劇団民藝「明石原人」のページ

ちょっと妙なタイトルで、原始時代の話なんて見たくもないと思いがちなのですが、現代の話です。考古学というか、「明石原人」の化石を発見した男(直良信夫)とその妻(音)の、一代記といったところです。

いちおう実話です。こんな書籍(信夫の著作)もあります。
学問への情熱―明石原人発見者の歩んだ道
直良 信夫
岩波書店 (1995/12)
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おすすめ度の平均: 5.0
5 ある考古学者のすばらしき人生

また、松本清張の「石の骨」(「或る『小倉日記』伝」所収)のモデルとも言われています。
或る「小倉日記」伝
或る「小倉日記」伝
posted with amazlet on 07.09.23
松本 清張
新潮社 (1965/06)
売り上げランキング: 195038
おすすめ度の平均: 4.0
4 らしい作品になっている
5 清張文学の原点
1 面白くないんですが・・・・


「明石原人」で検索すると、例によってWikipediaとか、あるいはこんなページ(明石原人特集ページ)が参考になります(特に「明石原人特集ページ」はひじょうにわかりやすく、舞台で展開される物語のから、いったい「明石原人」ってなんだったの? っていう、ま、考古学的な興味を持つ人にとっては、その前後の概観をつかませてくれるのにもってこいです)。

舞台の感想としては、現代的でいい話でした。学問に王道なしというか、地道に研究を続けていくことのすばらしさ、内助の功というか、夫婦が尊敬し合い、支えあうことの大切さを教えてくれます。また、戦争の悲劇というものを、生死とか、戦災とかいうのではなくて、文化的な面での悲劇も描いて見せてくれています。主人公が発見した「明石原人の化石」が純粋な学問的な見地から否定されたのではなくて、皇国史観というか、「紀元は2600年~」の時代にあって、日本に旧石器時代などあってはならないという、ま、「天動説」の否定や「進化論」の否定にも似た、語ることさえタブーというような問答無用の否定があったというのも改めて知りました。

捨てる神あれば拾う神あり、信夫(主人公)の研究生活は決して順調ではなく、むしろ苦境が多いもののあきらめずに続けていくことのすばらしさを描いています。戦争という特殊な時代ではありますが、それほど戦時下ということを前面に出さずに、現代にも通じる話として描いているように思いました。

隠居婆さん役で出演予定で、ポスターにもなっていた南風洋子さんが、先月19日お亡くなりになられました。末筆となりましたが、ご冥福をお祈りいたします。



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観劇:「ドライビング・ミス・デイジー」~劇団民藝+無名塾公演

2005-10-04-Tue
先日観劇してきました。タイトルは「ドライビング・ミス・デイジー」です。
 → 公式Webページへ。

1985年初演以来ブロードウエイで4年間のロングランを記録し、1987年度ピュリッツァー賞を受賞した作品です。その後映画化され、1989年のアカデミー賞最優秀賞を受賞した名作です。

今回は、頑固なユダヤ人未亡人デイジーに奈良岡朋子、彼女の黒人お抱え運転手ホークに仲代達矢という、舞台初共演になったわけです。

演劇評に関しては、読売オンラインの「大物 初共演 ドライビング・ミス・デイジー 奈良岡朋子・仲代達矢」の記事がいいんで、リンクしておきます。

では簡単なストーリーです。

舞台は『風と共に去りぬ』でも有名な町ジョージア州アトランタ、20世紀半ばのまだ黒人差別の残っていた時代です。

裕福で頑固なユダヤ人の未亡人デイジー(奈良岡朋子)は、72歳を迎えても元気で一人暮らしを続けていますが、どうも年のせいかクルマをぶつけがち。心配になった息子は、やはり老人で黒人のホーク(仲代達矢)を運転手として雇い入れます。

そもそも黒人嫌いのデイジーとホークはなかなかうまくいきませんでしたが、さまざまな事件を通じて、二人はやがてなくてはならない親友にまでなっていきます。
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△会場でポスターをモブログ。

ま、そうした二人の関係が、対立から友情へと変わっていく過程を描いていくわけです。たんたんと進みますが、いい話です。

日本も高齢化社会を迎えていますが、「孤独な老人」というのもたくさんいると思います。それどころか、「孤独な熟年」、「孤独な中年」もたくさんいるし、もちろん「孤独な青年」、「孤独な少年」もたくさんいそうです。

なんというかなぁ、老人に限らす、一人の現代人が、寂しさや不安を払拭してくれるような「友だち」を得ることができたらどんなに幸せか。自分の性格を知り抜いてつき合ってくれる相手がいたら、どんなに幸せかということを語ってくれます。

劇の中盤でホークが、デイジーの息子にこんなことを言います。
「おまえさん、誰かに毎日、今日はあっちに行こう、今日はこっちに行こう、ってあちこち連れ回されたことはあるかね?---いいもんだぜ」

ね、雇用関係がなりたっているのではありますが、デイジーは自分のわがままを聞いてくれる相手を、ホークは自分を誰よりもあてにしてくれる相手を得て、それぞれが幸福だったんですね。

ええと、演劇がごらんになりたい方は公式Webページに、東京公演(東京芸術劇場中ホール。10月6日~17日)のチケット予約が電話でできるとあります。

また、10月下旬からの各地の公演については、公式Webページの各地公演のそれぞれの主催団体へ問い合わせれば、なんとかなると思います。

ちなみにアカデミー賞を受賞した映画はDVD化されてます。
ドライビングMissデイジー
ビデオメーカー (2002/02/22)
売り上げランキング: 8,811
おすすめ度の平均: 4.56
5 いい映画です
5 ほどけてゆく・・・
4 2人の上手さ脱帽。心にしみる秀作。


あ、残念ながら、在庫切れですね。amazonは。他のDVD販売のサイトで検索すると「製造中止」と出てますので、入手は難しいかもしれません。

それと、演劇のDVDが見たいって方にはこんなサイト「演劇DVDイーオシバイドットコム」もあります。

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