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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

「大江戸の賑わい展」~刈谷市美術館

2009-05-11-Mon
ちょっと、「だまし絵」に憑かれているのでしょうか?

先日の岡崎市美術博物館(→過去記事:「「視覚の魔術-だまし絵」展~名古屋市美術館」)、名古屋市美術館(過去記事:「「琳派・若冲と雅の世界」展~岡崎市美術博物館」)に続いて、今度は刈谷市美術館に、ちょっと長いタイトルで覚えられないのですが、「中右コレクション 幕末浮世絵アラカルト 大江戸の賑わい展 -北斎・広重・国貞・国芳らの世界-」に出かけてきました。

20090415art004.jpg
 → 刈谷市美術館:展覧会案内のページ
  ※当日券から100円割り引いてくれるページへのリンクがあります。


「だまし絵」に憑かれているというのは、ちょっと大袈裟だったのですが、名古屋の「だまし絵」はもちろんのこと、岡崎の「琳派・若冲」にも、歌川国芳のあの顔の絵(「みかけハこハゐが とんだいゝ人だ」※上のポスターの真ん中の絵)などの「寄せ絵」が展示されていたからです。

これだけ連続して見せられると、と言っても、そもそもこっちのが好んで見にいっているわけなので、ちょっと「だまし絵」に憑かれているのではないかと感じたのは、むしろ騙されてしまっっているわけでして、なんら心配になる必要はないわけなのですが。

さて、今回の「大江戸の賑わい展」は、浮世絵入門展と言ってもいいような展覧会でした。

町人文化の花開いた、まさに大都市江戸において、「美人画」が商品を売るためのポスターとして利用され、「役者絵」が人気歌舞伎スターのブロマイド的にもてはやされたこと。さらに、「東海道中膝栗毛」などで旅ブームが起きて「名所絵」(風景画)が発達したこと。また、伝奇や伝説のヒーローなどへのあこがれ「武者絵」と呼ばれる現代の劇画に通じるような作品群を生んだこと。だまし絵展と通じるような遊び心あふれる作品や、戯画、風刺画の登場。そして、「錦絵」と呼ばれる、非常に色鮮やかで豪華なな多色刷りへの進化など、浮世絵と人々の関わりや、浮世絵の豊かな表現性、多様性をたっぷりと見せてくれ、比較もできるので、浮世絵入門展として見ることができると思いました。

というか、今のわたしの知識ではその程度にしか味わえなかったというだけなのかもしれませんが、それでも、ロビーでは浮世絵の作り方が展示してありますし、ビデオコーナーもそういう視点から作ってあると思ってのですけどね。

ただ、長所であり同時に短所かもしれませんが、一般の洋画展などに比べてそもそも作品が小ぶりなため、展示数が多くなって、一点一点丁寧に見ていると、終わりの方になるとくたびれてしまいます。ポスターの一番下に出ているような「滝夜叉姫と大髑髏」などのような武者絵や錦絵、「ふの字づくし福助」や国芳の寄せ絵などは、展示の後半にありますので、こういう言い方をしてはあれですが、体力や集中力のバランスを考えて見た方がいいかもしれません。

あと、浮世絵つながりでちょっと思ったのですが、このほかにも、「枕絵」(春画)、「無残絵」など、いわばエログロの世界でも、浮世絵は広く人々に愛されていったと思うのですが、そういう展覧会って、どうなんでしょう、どこかで企画されることがあるのでしょうか。

さいごに、洋画を中心とした名古屋のものはともかく、「琳派・若冲展」→「大江戸展」という流れは、時代的にはまさに好都合で、このような形で企画してくれた両美術館に感謝したいと思います。同時に、刈谷市美術館の関係者、もしくは、大江戸の賑わい展の関係者が、わたしの記事を目に留めてくれたらと思って最後にお願いを書いておきます。ぜひ、「音声ガイド」をつけてください。別に有名な俳優やアナウンサーの声じゃなくていいです。せっかくの展覧会で説明を読んでる時間がもったいないです。字を読みに行くのでなくて、絵を見にいきたいんで。



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ぼくらの未来!ぼくらの小松崎茂展

2005-10-09-Sun
本来なら日曜は稽古なのですが、本日は稽古休日でしたので、かねがね行きたいと思っていた「ぼくらの小松崎茂展」に行ってきました。会場は刈谷市美術館ですので、わたしの住んでるところからは、やや距離があります。
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小松崎茂の名前を知らない人はいたとしても、おそらく30代以上の男性なら、おそらくその絵を知らない方はいらっしゃらないでしょう。ああ、このこの絵を書いた人って小松崎茂って言ったの~って。おそらく20代の人も知ってる人は決して少なくないと思います。

たとえば、この「小松崎茂の世界」に並んでいる3枚の絵を見てください。このタッチ見覚えがあるのではないでしょうか?

そうです。「少年マガジン」や「少年サンデー」の口絵を書いてた画家です。多くが未来世界だったり、怪獣の世界だったり、戦争の世界だったり、スパイの世界だったり。あの、「サンダーバード」や軍艦もの、戦闘機もののプラモデル箱の絵を描いてた画家です。

こんなのや、
小松崎茂―プラモデル・パッケージの世界
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おすすめ度の平均: 5
5 プラモ時代を通過してきた世代必携の一冊
です
5 アートを越えて一つの文化を築いた

こんなの。
小松崎茂サンダーバード画集
小松崎 茂 伊藤 秀明
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おすすめ度の平均: 4.67
5 プラモデルの価格が載っているのも、うれしい
4 懐かしのイマイのプラモを思い起こさせるすご
い画集
5 素晴らしい!

絵がないんであれなんですが、amazonでは「小松崎茂の世界―少年の夢を描き続けた異能の画家」がおすすめ度五つ星になっています。わたしはこのあたりを読んでるわけではないんで、なんともいえませんけど。

さて、展示ですが、結構な数です。近年失火で小松崎邸が燃えたので、貴重な資料が焼失したのは残念ですが、それにしても、我々を少年時代に戻してくれる懐かしい作品が並びます。

年代別に展示されているので、作者10代の頃の作品、戦前戦中の雑誌『機械化』の表紙を飾った作品、昭和20年代の「絵物語」の原画やその出版物。ここいらまでは、わたしが後になって知った作品です。
地球SOS―超特作科学冒険物語
小松崎 茂
双葉社 (2002/11)
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ところが、昭和30年代の「少年サンデー」や「マガジン」などの少年マンガ雑誌の表紙や口絵になった作品群、昭和40年代の特撮映画や「サンダーバード」「ウルトラマン」や「マジンガーZ」などのデザインに関する展示。その後の戦車や軍艦などプラモデルの箱になった作品群などは、わたしがそのまま生きてきた時代です。特に、円谷映画のデザインの注文を受けていた時期も長く、『海底軍艦』の特撮に使われた轟天号を見たときは、思わず伊福部昭のテーマを口ずさんでしましました。
海底軍艦
海底軍艦
posted with amazlet on 05.10.09
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おすすめ度の平均: 4.44
5 とにかく懐かしい
5 原作読みたい。
4 渋いなあ・・・

さらにその後の少年少女文学全集のカバー絵や挿し絵になった作品などなど、時代の流れに乗りながら、また次々と活躍する舞台を変えながら、最後の最後まで現役を貫いた作者の作品が並びます。小松崎茂の最後の仕事はプレステ2のゲーム「メタルギアソリッド2・サンズオブリバティ」のプレミアパックの挿し絵だったことを展示場で知り、お気に入りのソフトだっただけに感慨はひとしおでした。

あとですね、若い頃の作者が自分の自転車を「軍艦号」と名付けて、隅田川や浅草、銀座にスケッチに出かけていったというのは、ちと笑いました。

そうそう、「ぼくらの小松崎茂展」ですが、10月30日(日)までです。月曜が休館ですが、10日のように月曜が休日の日はオープンして、翌火曜が休みとなります。ご注意を。

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