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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

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映画:「笑の大学」~DVDで

2007-01-31-Wed
くだらないけどおもしろい! 役所広司が叫ぶ台詞なんですけど、おもしろい作品にできあがっていると思いました。ちょっと、Amazonのレビューは辛口~。
笑の大学 スタンダード・エディション
東宝 (2005/05/27)
売り上げランキング: 21508
おすすめ度の平均: 4.5
4 権力と自由
5 摩訶不思議な笑い
5 くだらないけど面白い!それだけではない


昭和15年の東京です。浅草で劇団「笑の大学」で台本・演出を担当している椿(稲垣吾郎)は、芝居上演許可を得るために警察に通っているわけです。舞台のほとんどが検閲官向坂(役所)と椿とが、取調室で体面するという形で展開します。

警視庁保安課検閲係の向坂の仕事は、戦況厳しくなりつつある中で、上演前の芝居の台本について検閲し、戦意を喪失させるような、あるいは風俗を壊乱するような、ま、不適切である箇所をチェックし、許可を与えたり、一部削除、一部修正などを指摘したり、そして場合によっては不許可とするわけです。作家たちはそこで「指導」を受け、めでたく許可を得る者、渋々修正に応じる者がいるわけです。--江戸川乱歩も萩原朔太郎も、こうして検閲と闘ってきたのだなぁと、ま、思います。「怪人二十面相」なんて、もうタイトルから影響を受けていまして、検閲を受けたものかどうか忘れましたが、本当は「怪盗二十面相」にしたかったものが、時局柄「盗」の字がふさわしくないということで「怪人」になったそうです。朔太郎の処女詩集『月に吠える』は、「風俗壊乱」ということで発禁、「愛隣」「恋を恋する人」の二編を切り取って出版するということになります。ああ、こんなこともあったのかと想像しました。また、戦時下イメージというのは、わたしは疎開とか空襲とかそうしたものがどうしても中心になる傾向にあるのですが、戦争が深刻化する前までは内地は、それなりに豊かでいいものもあったんだとしみじみと思います。

閑話休題。さてこの映画、もともとは三谷幸喜の演劇を映画化したものということですが、これは二人芝居だったんだということがよくわかります。幕数はわかりませんが、この取調室の一場で、椿の仕事ぶりや、劇団の様子、実際の舞台などが再現されるというしくみになっています。

「笑の大学」というのは作品のタイトルであり、作中では劇団名になっているのですが、まさにこの取調室が、二人にとってのそれぞれの「笑い」について学ぶ場となっているということですね。向坂はそれまで、おそらく「笑い」などということにマジメに考えたことなどなかったと思うし、笑うことの幸福、笑わせることに難しさ、楽しさなどについて考えたことはなかったのですね。椿の方は椿で、笑いの求道者というとあれですけれど、上演中止に追い込もうとする向坂の無理な条件をなんとか台本に反映し、笑えるものにしようとするわけです。堅物向坂は笑いについて知り、椿はさらに笑いについて、広く、深く学ぶ……みたいな、そんな「笑の大学」になっているのですね。

取り締まる側といやいや取り締まられる側、厳しく検閲しなければならない側と自由に書きたい側、そうした二人の立場を時に乗りこえそうになりながら、また、元に戻りながら、壁を越え交流していくようなそんな展開が、なんとも愉快で楽しいです。そして、いささか感動的な結末へと進んでいきます。おもしろい!



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