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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

映画:「ミュンヘン」~コロナで

2006-02-07-Tue
スピルバーグの最新作「ミュンヘン」を見てきました。
 → 公式サイト
この公式サイトに入ると、沈鬱な音楽が流れるのですが、映画のトーンはそこにあると思います。

△ポスター撮ってきました~。
1972年9月5日ミュンヘンオリンピック開催中、選手村で、イスラエルの選手団11人が襲われます。襲撃したのはパレスチナの「黒い九月」と名乗るゲリラたちです。その場で射殺された者もいれば、人質として一端空港に連れて行かれながら、人質となった選手11名は全員死亡します。

これだけでもドラマになりそうなんですが、そこからがこの映画のスタートです。イスラエルはこの事件に激怒して、この事件への対応策として「報復」を選択しました。この事件のゲリラ首謀者11人を殺害しようというのです。しかも、「イスラエルに手を出したら後悔することになる」ということを知らせるため、爆弾で殺そうというのです。

標的となった11人は別にいっしょにいるわけではないので、彼らの居場所を突き止め、爆弾をしかけ爆死させる---そういう作戦ですね。その任務を果たすため、イスラエル機密情報機関“モサド”は5人精鋭チームを編成します。急遽、そのリーダーに任命されたアブナー(エリック・バナ)がこの話の主人公です。アブナーには出産を控えた妻がいます。

映画は大きく分けると二部に分けていいと思います。イスラエル選手団が襲われ、アブナーが招聘されチームが作戦を実行していく段階。これは、あたかも「ミッション・ポッシブル」を見るような、着実に標的に近づき、着実に暗殺に成功する、そういう、手段は手荒ではありますが、いささか痛快ともとれるタッチで進んでいきます。

イスラエルのために戦う、仲間の悲しみのために戦う、愛する国のために戦う、愛する者を守るために戦う---おそらくそういう気持ちから、テロにはテロでいう手段でも作戦に参加していったアブナーや仲間たち。そして、スタートを切れば、「生死をかけたミッションの達成」という一種のゲーム的な感覚というか、ハンター的な感覚というか、ひとまず大義名分はどうあれ達成感に酔うようなところも出てくるわけです。

しかしながら、家族がいて、まさに妻がわが子を出産した時期に、いつ戻れるかもわからない作戦の地で、殺害を実行し続けていかなければならないアブナーは、次第に自分たちの任務に疑問を感じるようになるのです。パレスチナ側にも家族や正義がある、情報提供者にも愛する者やその生活がある、みんなが幸福になりたいし、愛する者をなくせば悲しいわけですね。当然ながら。--目には目をの考え方で、相互に永遠に続く報復合戦でいいのだろうかと、アブナーは考えるようになるのです。そして……。

場所はミュンヘン。イスラエルとパレスチナの話ですが、もちろん映画はそれだけではない普遍的なテーマ、愛と平和と悲しみを扱っていると思います。

映画の原作は20年近く前に、「標的は11人」という題名ですでに翻訳されてます。
標的(ターゲット)は11人―モサド暗殺チームの記録
ジョージ ジョナス 新庄 哲夫
新潮社 (1986/07)
おすすめ度の平均: 4.67
4 無知な私でも読めた。
5 ”スパイ”から連想されるイメージが変ります。
5 イスラエルヒットチームの行動をスリリングに描く秀作


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映画:「ドミノ」~コロナで

2005-10-28-Fri
「ドミノ」見てきました。

一言で言えば、乾いて、ざらついた感じの映像です。ダメだってことではありません。ぴったりです。

 → 公式サイト

話は賞金稼ぎになった女の話で、いきなり逮捕されて、女FBI捜査官(ルーシー・リュー)に尋問されているところから始まります。尋問を受けながら、今回の事件の顛末に交えて、自分の半生を語り、どうして自分が賞金稼ぎを始めることになったのかを語るってことになるわけですね。いわば、「ドミノ・ビギンズ」ですね。

今後第2作、第3作とシリーズ化していっても(もちろんエンディングは続編の存在を充分に漂わせていました)、やはり、今回のテーマに勝るエピソードはないと思います。

「スター・ウォーズ」なんてのは、それで3作作ってしまったわけだし、ちょっと違うかもしれないけど、「ハリーポッター」はそれをずっとやってるって言えなくもないわけです。

これが一番ストーリー的におもしろいと思いますよ。深みがあるというか、なんといってもシリーズ主人公の内奥まで切り込むことができるのですからね。

ただ、これらの作品とちょっと違うのは、このドミノにはモデルがあるということです。作品のためにかなり脚色されたようですが、ドミノ・ハーベイは実在したのです。そして、なんと映画完成を目前にした、今年の6月27日自宅で変死したというのです。36歳でした。いったい何が起こったのだろうという感じですね。

「ドミノ」はR-15指定です。おそらく、ドンパチやっちゃうことと、生きてる人間の腕を切り離してしまう残酷なシーンがあるからだと思われます。あと、こういう生き方がカッコイイなんて思わない方がいいってことも言えるかも(笑)。カッコイイんですけどね。

今回はデジカメでポスターなど撮ってこなかったんで画像がありません。寂しいんで、ノベライズなのか原作なのか今ひとつわかりませんけれど、Amazonから、文庫本の画像を一つ。



ちょっと、人によって好みが別れる作品だと思うのですが、わたしは意外によかったと思います。いいとも悪いとも前評判を聞かずにいったのですけど、好きな映画です。ただ、続編ができたとして、強烈に見たいかというとそれほどでもないんですけど、なんというか、こういうムードの映画もいいなって感じですかね。

ドミノ
ドミノ
posted with amazlet on 06.05.20
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン (2006/04/01)


ドミノ - 映画

映画:「1リットルの涙」~豊橋市公会堂で

2005-06-16-Thu
15日、豊橋市公会堂で朝日新聞サービスアンカーが主催する「1リットルの涙」チャリティープレミア上映会があった。

20050615202636.jpg

豊橋市公会堂は昭和6年に完成された建築で、豊橋市を代表する近代建築だ。→ 豊橋の近代建築「豊橋市公会堂」

では、映画の紹介。

主人公木藤亜也は中学3年のとき、「脊髄小脳変性症」という難病にかかる。中学3年生の少女が、県立の難関高校に入学するが、病気はいよいよ深刻になる。せっかく入った高校だったが、まだまだ施設的にも不十分ということもあり、学校内での生活にさえ困難をきたすようになり、養護学校への転校を余儀なくされる。

養護学校では寮生活を続け、同じようにおのおのの不自由さを持つ級友たちと、生きるという実感を味わいながら学校生活をおくる。
将来の社会貢献を夢見ながらも、「大学受験」、「恋愛」、「結婚」、「社会参加」など、望んでも得られないという経験を繰り返して、症状はいよいよ悪化、25年と10ヶ月の人生に幕を下ろすことになる。


映画ではその、中学3年(15歳)から、養護学校高等部を卒業したあとの2年くらいまで(20歳)までの数年間が、亜也や家族(特に母)の生き方、努力、思いが、周囲の人たちとのエピソードとともに描かれる。

20050615203236.jpg


ま、そんな作品。実話ということで、派手なBGMも無理な脚色もなく、淡々と描かれるという感じで、わたしには、正直もの足りなさも感じた。もっとも、「公会堂」という、今時の映画館からみれば、映像や音響などの条件が悪いということがあげられる。両者は映画にとって重要な要素なのでとても残念。

内容面では、大きなクライマックスがない代わりに、全体を通して、お涙ちょうだいに走ることなく淡々と描くという感じで、そこはむしろよかったのかもしれない。病気の辛さ、亜也の前向きさけなげさ、亜也や家族の努力など、自然に涙を誘う場面はたくさんあるし、あえてそれを誇張してしまったらしらけた陳腐なものになったかもしれない。


矛盾するようだが、でもそこがもの足りない……。もっと心情を直接的に聞きたいと思った。演劇で心情を直接台詞の形で吐露するという手法を見ていると、ひょっとしたら舞台にすると、なかなかいい作品なるかもしれないとさえ思った。主人公亜也や母を初めとした周りの人たちの心情は並み一通りではなかったはず。心の苦悩、葛藤、絶叫、絶望、怒り、寂しさなどを、台詞という形で表現できる演劇の手法が、案外この作品にはあっている……などと。

うがった言い方をすれば、そういうふうにそれぞれの気持ちをもっと知りたいという思いにさせたことが、すでに作品として成功しているともいえるかもしれない。

オンラインの感想などを見てみると、概ね良好の評価を得ている。なんで自分とこんなに違うんだろうと思いながら読んでると、しきりにBGMがいい、作品とびったりなどと評価されている。あ~やっぱり「音響施設」かなぁってことにしておこう。

原作はこの映画の主人公である木藤亜也さんの著書「1リットルの涙」と亜也さんの母木藤潮香さんの「いのちハードル」です。それぞれ、57万部、26万部売れたベストセラーだそうです。






ちなみに、goo映画の「1リットルの涙」はこちら

DVDも出ます~。
1リットルの涙
1リットルの涙
posted with amazlet on 05.12.18
東映 (2006/01/21)



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