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David the smart ass

心のダイエット!~時には辛口メッセージを~

世界で6千人、米大陸4千人、日本50人~新型インフルエンザグラフ(19)

2009-11-09-Mon
しばらくとまってましたけど、ひさしぶりに新型インフルエンザのこと書きます。

まず、この記事。

世界保健機関(WHO)の6日の発表によると、新型インフルエンザA型(H1N1)による世界の死者は前週から370人増え、これまでの合計で6000人を超えた。感染が報告されているのは199か国・地域におよんでいる。

WHOによる11月1日現在の新型インフルエンザによる世界の死者数は6071人。4分の3近い4399人をアメリカ大陸が占めている。
 → AFPBBNEWS:「新型インフルによる世界の死者、6000人超える WHO」(2009/11/09)

死者の数です。日本では50人を超え、51人に達しました。グラフを貼ります。51人目(名古屋の女児)の報告までです。まず、単純に死者数だけを棒グラフにしました。10月下旬から増えていると直観されます。
infu091109.png
こういう手法が統計的に意味があるかどうかはわかりませんが、毎日その日を含めて過去7日間の合計というのを出して折れ線グラフにしてみました。10月下旬から増えていますし、一端収まっても、次の大きな山となっていきます。
infu091109b.png
この先、11月~2月までは、季節型インフルエンザは本格的な流行期で、新型もいよいよ猛威を奮うものと思います。同時に季節型と新型の二つに感染するというようなことだってないとは限りません。むしろ、抵抗力が落ちているので、連続して罹るということもあるかもしれません。そう思うと、どんどん不安になりますね。

ヨーロッパの予測が記事になっていました。

 【ロンドン共同】ロイター通信によると、欧州疾病対策センター(ECDC、本部・ストックホルム)当局者は6日、欧州全域でこの冬、新型インフルエンザ感染による死者が最大で4万人に達する可能性があると述べ、警戒を呼びかけた。

 新型インフルエンザの流行は来年初めには峠を越えるが、その後、季節性インフルエンザがピークを迎え、同様に最大でさらに約4万人が死亡する恐れがあるとしている。
 → 毎日.jp:「新型インフルエンザ:欧州死者4万人か 続く季節性で増加も--来年初め峠

この記事の中には「新型インフルエンザのワクチン接種が始まったが、ECDCの担当官は、ワクチンが感染封じ込めに間に合わなかったとした」という言葉があります。

日本も間に合っていませんよね。医療関係者に接種する本数が不足している上に、妊婦や基礎疾患のある人を優先する形から、子ども優先という形に予定変更を余儀なくされています。インフル脳症やその影響での死者に対応してのことで、柔軟なのはいいことですが、要するにワクチンの本数が不足しているのです。

それにしても、受診していながら死亡するという例がいくつもあるのは本当に困ったものです。

何ができますか? 手洗い、うがい、マスク、歯みがき……。そんなことしか思いつきません。


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簡易検査で3度も陰性で死亡って~新型インフルエンザグラフ(17)

2009-10-07-Wed
台風が来そうです。まず、来ます。明日、東海地方にも上陸すると予測されています。秋雨前線の影響で雨量も多く、水害そして作物の被害が心配です。今年は冷夏で野菜不足、米の収穫も不安視されていましたが、この収穫期に来ての台風の東日本縦断はさらに農家への被害を増すおそれがあります。

そして、あいかわらず猛威を振るう新型インフルエンザは、21人目の死者となりました。40代の女性だそうです。

 堺市は6日、新型インフルエンザに感染した市内の40歳代の女性が4日午後に死亡したと発表した。新型インフルに感染した、または感染が疑われる患者の死亡は全国で21人目。直接の死因は、致死性が強い劇症型A群溶連菌感染症による多臓器不全で、新型インフル感染との関係は不明という。女性には高血圧症の基礎疾患があった。

 市によると、9月29日からのどの痛みやせき、発熱などの症状があり、今月2日に入院。3日からタミフルを服用していた。インフルの簡易検査で3度、陰性だったが、死後の遺伝子検査で新型インフルの感染が確認された。
 → asahi.com:「新型インフル感染40歳代女性が死亡 堺市」(2009年10月7日)

高血圧症の基礎疾患があったということですが、気になるのは「インフルの簡易検査で3度、陰性だったが、死後の遺伝子検査で新型インフルの感染が確認された」ってところです。

これは初めてではありません。先月17日に亡くなった横浜市の小6男児が簡易検査で2度陰性だったということがあり、厚生労働省は、簡易検査が陰性でもタミフルやリレンザの治療ができるようにする連絡を出しています。その時の記事では15人の死亡例のうち4例が簡易検査で陰性だったと書かれています。

 新型インフルエンザに感染した横浜市の小6男児(12)が死亡したのを受け、厚生労働省は18日、簡易検査で陰性であっても、インフルエンザのような症状がある場合はタミフルやリレンザの投与などの治療ができるとする事務連絡を、都道府県を通じて医療機関に出した。この男児は、2度の簡易検査でいずれも陰性の結果が出ており、治療薬は使われなかった。

 簡易検査は発症初期段階では陽性と判定されないことも多い。これまでの15人の死亡例のうち、簡易検査が陰性だったのは男児のケースを含め4例あるといい、厚労省は改めて早期治療を呼び掛けることにした。【清水健二】
 → 毎日.jp:「新型インフル:簡易検査で陰性でもタミフル投与を 厚労省」(9月18日付け)

これはどういうことでしょうか?

ちょっと古いといっても、2ヶ月くらいのことなのでそう古くもない記事ですが、こんなのがあります。

 【ワシントン=勝田敏彦】米疾病対策センター(CDC)は6日付の週報に、新型の豚インフルエンザウイルス感染を調べる簡易検査では、本来、陽性と判定されるべき検体のうち6割を陰性と判断してしまう場合があるとする実験結果を掲載した。

 簡易検査で陰性と判定されると、詳しい遺伝子検査(PCR検査)は行われないことが多いため、かなりの感染者が見逃される可能性がある。

 CDCは今年4~5月に患者から採取され、PCR検査で新型ウイルス感染がわかった45人分の検体を、市販の簡易検査キット3種類を使って判定した。

 その結果、新型ウイルス感染を見逃すケースが31~60%に上った。特にウイルス量が少ない検体では精度が低かった。一方、季節性ウイルス感染がわかっている20人分の検体を使った同じ実験では、見逃しは17~40%だった。

 日本では、少なくともこれらのうち2種類を含む16種類の簡易検査キットが使用されている。
 → asahi.com:「新型インフル、簡易検査は最悪6割見逃し 米CDC実験」(2009年8月7日)

つまり、非常に大雑把にいって、簡易検査の確度は50パーセントという、あんまりしてもしなくても変わらないってことになるのかしらん~(?) 逆に言えば、統計などで感染者数として報告された人と同じくらいの人が、本来は感染していても陰性と判断されていたということになるわけだし、そういう人たちが「陰性だったよ~」と、感染力のあるうちから歩き回っているということなんですね。

簡易検査というのは、つまり、「あきらかにインフルエンザである」という証明はできても、「インフルエンザでない」という証明はできないということになるのです。

それを踏まえて、このニュース。

 新型インフルエンザの流行が広がるなか、子供が感染していないことを示す「陰性証明書」や「治癒証明書」を求める保護者が急増し、医療機関が混乱している。学校がこうした証明書の提出を生徒らに求めていることが増加の背景にあり、茨城県医師会(原中勝征(かつゆき)会長)は5日、教育機関が生徒らに証明書の発行を指示したり、奨励しないことを求める要望書を同県教育委員会などに提出した。
 → MSNニュース:「【新型インフル】「陰性証明書」求める保護者急増で医療機関混乱」(10月6日付け)

学校や保育園、幼稚園などが「陰性証明書」を出さないと登校登園を認めないと言っているようなんですね。

記事に、無理解な学校の形式的な対応というような批判の匂いを感じるのですが、学校が証明書を求めるような形式的な対応をしている背景には、「インフルエンザ脳症」のことがあると思います。それは学校、保護者共通の心配なんです。
 → 過去記事:「「インフルエンザ脳症」って~新型インフルエンザグラフ(16)
      〃 :「厚生省「インフルエンザ脳症」のガイドラインを改定!~「エビデンス」

インフルエンザ脳症の子どもへの影響を考えると、一概に過剰反応と笑ってすますわけにいかないところもあると思います。

しかし、上に書いてきたように、そもそも「簡易検査で陰性」が信頼度がないんですよ。

さらに、検査キットの数の問題もあります。

茨城県医師会の今高国夫感染症担当理事によると、夏休み後にインフル感染の有無を調べる簡易検査や、治癒証明書を求めて受診するケースが増え、「検査で陰性の証明がないと、子供が学校に行けない」と訴える親が目立つという。

 今高理事によると、学校から指示されて受診する保護者が多いといい、「簡易検査の精度は100%でない上、検査キットが足りなくなる恐れがある。今後、患者の急増で診察に影響が出る可能性がある」と理解を求める。

本当の患者の検査に不足するというのでは、これではまずいでしょう。

医師会側の要望書は

 (1)簡易検査のみの受診を勧奨しないこと
 (2)治癒証明書を必須とするような指示を出さない

の2点です。

同県教育委員会の回答は

「生徒の出席停止などは各学校の判断で、検査や治癒証明書を求めるような指導はしていない」とした上で、「医療機関の負担を軽減するためにも、検査を控えるよう求めていく。治癒証明書が必要な場合には、医師の指導を受け、保護者が書くようにするなど協力を求めていきたい」

だそうです。

まさに、パンデミック。こうした混乱を協力と知恵でひとつひとつ切り抜けていかねばならないのですね。

ちなみに、どこかでナースに聞いたのですが、「熱が下がって2日後」が目安だそうです。

infu091006.png

日本では梅雨時にも拡散。感染者は3000人を越し、山形も。~新型インフルエンザグラフ(12)

2009-07-16-Thu
先回の記事が感染者2000名を突破した記念記事でしたが、今回は3000人を突破し、唯一感染者が確認されてなかった山形県からも報告が入り、これで、全都道府県にまで広がったという記念になりました。
 → 毎日.jp:「新型インフル:山形でも感染者 47都道府県に広がる

こういうことを、いちいち記念だとかなんだかとか言っているのは、最前線で対策に追われている方々には、いささか不謹慎に写るかもしれませんが、ま、それでも、新型インフルエンザの情報を流し、感染の拡大防止にいくらか役に立つだろうと思いますので、その辺りは、ま、寛容なお気持ちで接していただければ幸いです。

では、グラフ行きます。

inful090716.png

WHOは7月6日以降、統計を発表していません。もう世界的には10万人を突破しているはずなんですが、日米などはとっくに「全数把握」を停止していて、集計が実情を正確に把握していないということのようです。

 世界保健機関(WHO)報道官は10日、新型インフルエンザの世界の確認感染者総数が142カ国で10万人を突破したことを明らかにした。ただ、詳しい集計結果は公表していない。

 日米など主要感染国は感染者の全数把握を停止しており、各国からの報告に基づくWHO集計はもはや実際の感染者数を正確に反映していない状態。このため、これまで週に3回のペースで集計値を公表してきたWHOは6日以来、集計値の更新を停止している。(共同)
 → msnニュース:「【新型インフル】確認感染者10万人突破 WHO

したがって、上のグラフは7月6日まではWHOの発表によるものです。

それ以後の二本だけ日本だけの赤い軌跡は、IDSC(国立感染症研究所感染症情報センター)の発表によります。いろんな法律的な事情があって、7月いっぱいくらいは、やめられないようなんですね。

いずれにしても、感染の勢いはちっとも衰えていないということは言えそうです。わたしは、インフルエンザのウィルスは高温多湿に弱いと聞いていたので、梅雨時には収束するだろうと思っていたので、実は驚いています。前の記事のコメントで、はっさくさんがこんなことを書かれていました。

タイでも感染爆発していますし、ウイルス自身に、高温多湿は関係ありませんよ。
(乾燥していると、飛沫が飛びやすく、乾燥低温だと粘膜機能が低下しているので感染しやすい、ということみたいです)

う~む。これはわたしの理解とは全く違います。検索してみました。

 実は今から40年も前の研究論文をみると,この興味深い観察結果を裏付けるものがあります。実験装置にインフルエンザウイルスを浮遊させ,温度21〜24度,湿度50%に保ち,6時間後にウイルスの生存率をみると3〜5%であったのに対し,湿度を20%に下げるとウイルスの生存率は60%になりました。

 また温度7〜8度の低温で湿度50%以上における6時間後のウイルス生存率は35〜42%でした。同じ温度で湿度を22〜25%に下げると6時間後のウイルス生存率はなんと63%でした。一方,温度32度,湿度50%では6時間後のウイルス生存率はゼロでした。

 この実験結果を参考にすると,インフルエンザ流行期には高温多湿を維持するとよいということになりますが,冬季に外気との温度差があまり大きいのはよくありません。むしろ湿度を保つようにしたほうが実際的でしょう。
 → BPnet:「インフルエンザの弱点は高温・多湿

新型インフルエンザだけに40年前の実験データも通じないのでしょうか? ま、しかし、6時間後のことを言ってるわけですから、果たしてそれが実際の飛沫感染にどの程度の意味があるかは、微妙なところもありますけれど。中日新聞の記事ではこんな感じです。

 インフルエンザウイルスは気温27~29度、湿度89%の条件下では1時間しか生存できず、紫外線にも弱い。また、感染しやすいのは、のどの粘膜が乾燥し、細胞が弱っているときだという。

 暑くなっても発症が続く理由について、京都産業大鳥インフルエンザ研究センター(京都市)の大槻公一教授は、「従来の季節性インフルエンザは、真冬の病気だと思って、発症があっても検査しない雰囲気があった。これまでも夏に感染者がいたが、気づかなかったのではないか」と推測する。

 一方、国立感染症研究所感染症情報センター(東京都)の谷口清州第一室長は「感染拡大を左右するのは、季節の因子だけではない。ウイルスの性質や人口密度、行動パターンなど、多くの因子に影響を受ける」と話す。

 インフルエンザは温帯では冬に流行するが、亜熱帯では雨期に、熱帯では1年中流行する。日本でも、1957年に流入したアジア風邪は、6~8月に最初の流行を見せた。
 → 中日新聞:「梅雨でも続く感染なぜ 高温多湿関係なし」(6/17)



……う~む。すっきりしませんが、とりあえず、
 ・インフルエンザウィルスは、やはり、一応高温多湿には弱いということはなくはない。
 ・乾燥しているほうが粘膜などは弱くなっているので、感染しやすいということはある。
 ・乾燥しているほうが飛沫など飛びやすいので、感染しやすいということはある。
というような傾向にはあるようです。

だからといって、現実的に感染の勢いが衰えていないし、熱帯では一年中感染するわけですから、「梅雨や高温で幾分は感染しにくくなるとしても、ウィルス自体がなくなるということはないので、感染はなくならない」ということになってくるのでしょうか。ま、依然疑問の状態なんですが。

ま、いずれにしろ、この先の見通しとしては、夏休み期間中も勢いの衰えることなく感染拡大を続け、さらに秋から冬には、いっそうの勢いで拡大する……ということになるのでしょうか?結局。

やっぱり、マスクとか、秋に向けてそれなりに用意しておく必要がありそうですね。

あとは山形だけ~新型インフルエンザグラフ(11)

2009-07-10-Fri
新型インフルエンザ2000件突破記念グラフはないのかとコメントで言われたので、ま、ここまで続けてきたのだからやってもいいかなと思ってグラフにしてみようとしたら、日本国内ではすでに2000人を超えていたのですが、WHOはリアルタイム発表ではありませんので、まだ、WHOの発表には載っていません。一応、国内的には8日の集計で2000人を突破しています。

 新型インフルエンザの国内感染者が、検疫で見つかった例を含めて2千人を超えたことが8日、厚生労働省の集計で分かった。すでに大半が治癒しており、重症者の報告はないという。

 これまでに感染者が確認されたのは、山形県を除く46都道府県。
   → iza:「新型インフル、国内感染者2000人超に

国立感染症情報センターの発表では、7月9日11時現在 2,126人で、依然として山形県は唯一確認例がありません。

MAP090709.gif
 → 国立感染症情報センター:「日本の流行地図」(7/9 11:00現在)

どこが一番最後になるだろうかと、ちょっと気にしていましたが、山形県あたりだとなんとなく納得されます。こんなことで納得されるのは偏見じゃないかと山形の方はお怒りなるかもしれませんが、都会より地方の方が、「流行」というものは遅いとうこともあるし、同時に、対策もとりやすいのではなかろうかと思います。

逆にわが愛知などは、比較的早いほうではありましたが、それでも、関西地区や関東地区に遅れて発症例が確認されましたが、いつのまにか第3位になっています。もっとも、この数字、そもそも確認数であり、網羅的に検査に回しているわけでもありませんので、数字自体があまり意味のあるものではくなっているのですけど。

ま、それでも、せっかくのリクエストですので、グラフを貼っておきます。
inf090709.png
WHOの発表はこの記事を書いてる時点では6日が最新です。日本だけ9日の国内集計を入れてあります。

世界、オーストラリア、タイ、日本のどの国をとっても7月に入ってから傾きが緩くなったところはありません。あいかわらずの勢いです。きちんとした検査を受けて確認しているのは実際のごく一部でしょうから、なにか数字的根拠があって言ってるわけではありませんが、実際の罹患者となると、数倍どころではないと思います。

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