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映画:「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」~劇場で
2011-10-11-Tue
映画「猿の惑星:創世記」みてきました。
→ 公式サイト
内心わたしは期待していませんでした。「猿の惑星:創世記」なんてもったいぶった大げさなタイトルをつけてと、むしろ馬鹿にしていました。しかし、その予想は全く裏切られました。感想は一言で、おもしろい! で十分でしょう。
「猿の惑星」は言わずと知れた大ヒットSF映画です。1968年ということですので、もう40年前の作品です。宇宙旅行から地球に戻ったと思ったら、そこは、人間が猿(類人猿)に支配される星、すなわち猿の惑星だったという設定と衝撃の結末で一世を風靡した作品です。本作はそのパロディです。いや、パロディというよりは、パスティシュという方が定義的に正しいのかもしれません。原作を揶揄したり皮肉ったりする要素はありませんのでね。ま、しかし、あえてパロディという言葉を使って、パロディはこう創れ!と言いたいと思います。
最初はチンパンジーが狩られるシーンから始まります。初代「猿の惑星」で主人公たちが猿に狩られたのを思い出させるシーンです。初代では人類は脳外科の実験用にされる設定でした、今回、猿たちは生体実験用にアメリカの医薬品メーカーに売られます。
これも時代を感じさせますが、初代シリーズが作られた当初は核戦争の恐れられていた時代でしたが、今回はアルツハイマー病の治療薬を作るための生体実験ということになっています。新薬は認知機能の回復に大きな成果が見られたのですが、副作用の面で問題があり、結果、方針変更となり、チンパンジーの赤ん坊は新薬開発の責任者の若者に引き取られることになります。
若者には老いた父がおり、父はアルツハイマーを病んでいます。動物療法というのがありますが、ペットは老人にはいい友達です。父は子ザルを喜び、その日から、二人と一匹の微笑ましい生活が始まります。子ザルはシェークスピア好きの父によってシーザーと名付けられます。母ザルの胎内にいたときに新薬の影響を受けていて、知能がぐんぐん発達します。それは新薬の予想以上の効果でした。それを見て若き研究者は自分の父にも投与することに決断します。人体実験ってことになりますね。……それは、一見成功にたように見えました。しかし……。あまり書くとネタばらしになりますのでこの辺にしますが、この辺りから、平和でのんびりした、ペットのチンパンジシーザーと楽しい飼い主たちの物語は、「猿の惑星」へと次第に変化を見せることになります。
二人の一匹の生活は、「猿の惑星」の物語に深みと悲しみを与えます。知能を持つようになったシーザーは、自分はペットか家族かと悩むようになります。人間ともペットとも違う、自分の存在が不安でのあるのでしょう。また、シーザーが補えられ施設に収容されてしまうシーンは、逆にアルツハイマーで介護施設に入らざるをえない老人たちの姿が連想されたりします。そういう、シーザーの半生は人間的ドラマにあふれています。元の作品を全く知らない人が見ても、十分に楽しめます。
それでいて、随所に初代「猿の惑星」との繋がりを忘れていないしゃれた造りになっています。シーザーが作っているプラモデルなんてすごすぎますね。関連性と伏線、どちらがどちらの元になっているのか、元の作品の前のエピソードを作るというおもしろさを十分に堪能できますので、可能であれば「猿の惑星」第1作を見てから行くこともおすすめします。
そういえば、ゴジラの新作(ハリウッド版2012年公開予定)らしいけれど、ビジュアルだけでなくすばらしいドラマも期待したい。こんな記事も……。
→ 公式サイト
内心わたしは期待していませんでした。「猿の惑星:創世記」なんてもったいぶった大げさなタイトルをつけてと、むしろ馬鹿にしていました。しかし、その予想は全く裏切られました。感想は一言で、おもしろい! で十分でしょう。
「猿の惑星」は言わずと知れた大ヒットSF映画です。1968年ということですので、もう40年前の作品です。宇宙旅行から地球に戻ったと思ったら、そこは、人間が猿(類人猿)に支配される星、すなわち猿の惑星だったという設定と衝撃の結末で一世を風靡した作品です。本作はそのパロディです。いや、パロディというよりは、パスティシュという方が定義的に正しいのかもしれません。原作を揶揄したり皮肉ったりする要素はありませんのでね。ま、しかし、あえてパロディという言葉を使って、パロディはこう創れ!と言いたいと思います。
最初はチンパンジーが狩られるシーンから始まります。初代「猿の惑星」で主人公たちが猿に狩られたのを思い出させるシーンです。初代では人類は脳外科の実験用にされる設定でした、今回、猿たちは生体実験用にアメリカの医薬品メーカーに売られます。
これも時代を感じさせますが、初代シリーズが作られた当初は核戦争の恐れられていた時代でしたが、今回はアルツハイマー病の治療薬を作るための生体実験ということになっています。新薬は認知機能の回復に大きな成果が見られたのですが、副作用の面で問題があり、結果、方針変更となり、チンパンジーの赤ん坊は新薬開発の責任者の若者に引き取られることになります。
若者には老いた父がおり、父はアルツハイマーを病んでいます。動物療法というのがありますが、ペットは老人にはいい友達です。父は子ザルを喜び、その日から、二人と一匹の微笑ましい生活が始まります。子ザルはシェークスピア好きの父によってシーザーと名付けられます。母ザルの胎内にいたときに新薬の影響を受けていて、知能がぐんぐん発達します。それは新薬の予想以上の効果でした。それを見て若き研究者は自分の父にも投与することに決断します。人体実験ってことになりますね。……それは、一見成功にたように見えました。しかし……。あまり書くとネタばらしになりますのでこの辺にしますが、この辺りから、平和でのんびりした、ペットのチンパンジシーザーと楽しい飼い主たちの物語は、「猿の惑星」へと次第に変化を見せることになります。
二人の一匹の生活は、「猿の惑星」の物語に深みと悲しみを与えます。知能を持つようになったシーザーは、自分はペットか家族かと悩むようになります。人間ともペットとも違う、自分の存在が不安でのあるのでしょう。また、シーザーが補えられ施設に収容されてしまうシーンは、逆にアルツハイマーで介護施設に入らざるをえない老人たちの姿が連想されたりします。そういう、シーザーの半生は人間的ドラマにあふれています。元の作品を全く知らない人が見ても、十分に楽しめます。
それでいて、随所に初代「猿の惑星」との繋がりを忘れていないしゃれた造りになっています。シーザーが作っているプラモデルなんてすごすぎますね。関連性と伏線、どちらがどちらの元になっているのか、元の作品の前のエピソードを作るというおもしろさを十分に堪能できますので、可能であれば「猿の惑星」第1作を見てから行くこともおすすめします。
そういえば、ゴジラの新作(ハリウッド版2012年公開予定)らしいけれど、ビジュアルだけでなくすばらしいドラマも期待したい。こんな記事も……。
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